2011年6月30日木曜日

たたかいやぶれて ひはおちて

 うー、あー。事件、事故は、なんでかさなるのでせうか。

 いっこずつでも片づけるのにひーひーいうことになんのに。
 なぜだか、トラブルは重なっておきる。たたみかけるように。

 もうきょうは(きょうも)帰ろ思うて、ふと共用のパソコンをみると、自分がひろげたスプレッドシートがそのままだった。そこにすわって作業をしていたことすら忘れていた。2時間ぐらい時間が空白になったようだった。んがっ。

 試練はヒトをみてあたえてくれんと困るのよ。かみさーまー。

 で、まだはやい時間だに、ぐったり。とくにきもちが。
 空からは、しょぼしょぼと雨までもふりはじめた。

 あたまは重く、ねむいわけではなくまぶたが重い。まるであたま半分が水ん中につかっとるようだ。


 こおゆうときは、そーだ。逃げるのだ。

 きょうは、早(はよ)うに風呂はいって・・・、寝よ。

2011年6月26日日曜日

しようずみ でつ

 駅から帰る、帰り道。

 道のまん中(といっていいくらいのとこ)に。

 使用済みの、"コンドーム"が、落ちていた。

 ティッシュとかでくるまれることなく、うすピンクのそれそのものだけが、べしょっと。

 しずかな住宅街の道なんですが、なんででせうね。

2011年6月24日金曜日

とくとうせき

 夕方、ベランダの洗濯ものをとりこんで、空を切り取っていた物干しざおを、うしろにヨイショっとかたづけて、ベランダの真ん中に、677円の安物のデッキチェアをひろげる。

 そして日がおちると。

 そこが特等席になる。

 家ん中は、扇風機をつけとってもジワっと汗ばんでくるぐらいに暑い。でもベランダは、ずっと涼しい風がふいている。

 凪(なぎ)の時間帯もあるはずなんじゃけど、ちょこちょこ座ってタバコを吸ってると、ずーっと涼しい。風の強い弱いはあるけど。

 べつに景色がいいわけでもなんでもなくて、ただ空が見えるだけ。
 ただし、音はいろんなのが聞こえてくる。貨物列車がとおる音、犬を散歩させている足音、機嫌よさげな子どものかん高い声、おっさんの咳、遠くを走る救急車の音、どっからくるんかわからん低周波・・・。

 ほんとに夏になって、"熱帯夜"になればどうかしらんが、当面は、ココが特等席。気持ちがいいし、ぼーっとすわっとって飽きない。


 ココで寝たいな・・・。

2011年6月20日月曜日

ながぐつ

 あさ起きると、どうどう音がするぐらいに雨が降っていた。

 たいした距離ではないが、歩いて職場にいくと、つくころにはスニーカーはぐっしょり、くつ下もぬれて、一日きもち悪い思いをすることになる。

 そーだ、長靴があるではなひか。
 最近、女性がおされな長靴をはいているのをよく見かける。きまって黒かこい茶色だが、まさにレインブーツっちゅうかんじでデザインがスリムでかっちょいい。

 じぶんのはただのゴム長靴だが、すごくいいことを思いついた気がした。いつものように水たまりを気にして、ルートを考えながら歩く必要がない。

 したくができて、外にでると、雨はぽつぽつの、ふってるやらふってないやらわからんぐらいの小雨になっていた。

 くやしいので、わざと水たまりをとおったりした。
 ながぐつをがぽがぽいわして歩くと、少しわくわくした。小学校のころを思い出した。


 昼すぎ、けっこう雨がふっていた。これはええぞ、と思った。

 で、帰る時間になると、完全に雨が上がっていた。道路はかわいてるとこもある。

 この天気で"ながぐつ"は恥ずかしいので、袋に包んで手に持ち、はきかえたスニーカーで帰ってきた。
 ゴムながは、すごく重かった。

 いま、曇り空をつきぬけて、夕日がでていた。あしたは晴れだろうか。

2011年6月17日金曜日

クニのため

 被災地に行ってくれないか、と召集令状がきた。

 正確には、行ってはくれないか?、という調査だが。

 この国難に。

 いま動かずして、いつ動くんか、という状況だが、なさけないかな、ことわりの返事を送った。

 あまりに偉大すぎて失礼にあたるが、お国のために役に立てない、と涙を流した宮城道雄の気持ちが、少しわかったような気がする。

 日本という国家のためというわけでなく、被災したクニグニ(ふるさとの地域の意の"クニ")のために、なにもしないことに罪悪感を感じる。

 なさけない。

2011年6月15日水曜日

ピザポテトで おー・らら〜

 きのう詰めたばっかなのに、歯の仮のかぶせがもうはずれちまった。

 どうも、いま穴あけてる方が"きき(きき手のきき)"だったらしくて、もの食うときに、ひと口めは忘れててそっちで噛んでしまう。

 で、さっきおやつでピザポテチ食ったら、あんのじょうそっちで噛んでしまい、おまけに仮のかぶせがポテチといっしょにとれちった。

 ピザポテトおそるべし。

 しかも、あすの午后って、歯医者、休診じゃあ・・・。

2011年6月14日火曜日

まーたー はーが かー けー たー

 おとついのこと。夕飯食ってるときに、左奥歯がみょうにとぎっている気がした。
 舌でさわればさわるほど、ギザギザがよけいに気になった。

 これは、なにか?、かけとるっちゅうやつか? いつからなんじゃろ?

 で、きょう、意をけっして歯医者に行った。歯医者は怖いが虫歯はもっと怖い。
 いや正確には、"虫歯になると歯医者がもっともっと怖くなる"。

 あいかわらず歯科衛生士のお姉さんはきれいで明るく、親切だったが、そんなことで気持ちのメーターは上がんない。どよーんと"うつ"っぽい。
 ちゅうを見つめ、ため息がなんども出る。

 エプロンしてもらって診察台に寝ころんだら、気分は"まな板のコイ"。
 "まな板のコイ"ゆうたら覚悟がきまってる状態をゆうんじゃけど、ほんまはそんな根性はない。びびりまくり。

 あんのじょー、「あー、エナメル質がかけてますねえ」と、まのびした声で先生に宣告を受けた。

 先生と衛生士さんの、静かで、冷静な協議のすえ、けっきょく古い詰めものをとって新しいのを作り、欠けたとこまで金属でカバーすることになった。
 楽しいドリルつき、1週間コースである。

 はい口あけて、ゆわれたら、ぎゅっと目をつぶって、タオルを両手で握りしめて耐える! さいわい、今回は麻酔がよく効いとったが。

 つぎは1週間後。いまは麻酔が効いてて、ほほん中に綿でも詰めてるようだ。


 歯科衛生士さん、指名制にしてくんないかな。指名料とって。少しは歯科受診が好きになるかも。衣装は先生のセンスにまかせるとして・・・。
 ま、自分が新しい性癖に目覚めんかぎりはむりか。

2011年6月13日月曜日

”瞳子” 吉野朔実/著

 "透明人間の失踪"は、吉野朔実さんちの底意地の悪さが全開っちゅうかんじだった。
 たんに、人が死ぬところや登場人物のおかれた状況が残酷ゆうのでなく、温度のまったくない悪意だとか、からからにかわいた絶望だとか・・・、そんなんを、つべたい目線で観察しとる感じが、怖(こえ)え。

 きっつい話に、しょうしょうは耐性があるつもりじゃったけど、さすがに置いてかれた。

 で、口直しっちゅうわけでもないけど、また、吉野朔実さんのマンガで"瞳子"を書架からひっぱりだして読んだ。

 こっちも主人公といい、その他登場人物といい、ひとくせもふたくせもある人物がでてくる。ほとんど一人称ゆうのもかわらない。

 でも、みょうに明るい諦観はあるけど、絶望はなく、でるヒトみんながたくましい。
 ヒトの言いなりで耐えるだけのように当初えがかれていた主人公の母親も、じつはキモが太くてたくましいゆうことが見えてくる。

 「いろいろあるけど、わたしもみんなも、生きてゆくのよ」ちゅう感じ(かってな印象)が、"いたいけな瞳"を読んだときの気持ちに近かった。

 "いたいけな瞳"は、吉野さんのマンガの中で、自分がもっとも好きなもんのひとつ。

 作者の青春時代の'80年代を意識したという設定もなつかしくて、読み終わったときにほっとした。

 作者は、ずっといた出版社を離れて初めての作品だったそうじゃけど(それはびっくり)、気負いなく、たんたんと、このマンガをかいてるように感じられた。

 気合が入りまくってたのは出版社で、本の装丁がべらぼうにこっていた。
 カバーをはぐって、本のすみずみまで、穴があくぐらいみた。

 この作家を迎えるにあたっての、出版社の熱意だか誠意だかの表現だったんじゃろか。


"瞳子"
吉野朔実/著
小学館発行
装丁/祖父江慎ほか
2001年発行

2011年6月11日土曜日

楽日

 6月10日、広島第一劇場は、楽日でした。

すげー行きたかったんじゃけど、”金ない”、”時間ない”と、うじうじしとったら、最終日になってしもうた。
なんもかんも投げ出して、えいやっと広島にとんで、すべりこみセーフ。

今回行きたかった理由はふたつ。
1 大月小夜姐さんに、地元の名物を食わしたかった。まんじゅうですが。もう食べてみたかいな。
小夜姐さんは、ちゃんと年とっとるのに、きれいでかっこいいから好きだ。演技エロいし。
2 みのがしとった、夏川あきさんの舞台が見たかった。

で、夏川さんちの舞台は、ほんとにすごかった。すんごい楽しかった。
歌でどぎもをぬかれ、こてこての小芝居で笑かされ、エロエロの演技で大興奮。

夏川さんちの”カモ~ン”てなエロエロの演技を見とったら、「そーか、やっぱし自分はセックスがしたかったんじゃ」、などとあたりまえのことをしみじみと心に感じました。うんうん。
(そりゃそーじゃろ。わざわざ電車ん乗ってストリップ見に行っとんじゃけえ。)

きもが太いっちゅうかベテランのようなふてぶてしさと、繊細でこまやか観客への気づかいの両方があって、いちころでコロリとファンになりました。
なんちゅーてもエロいし。


つけたしみたいでわりいけど、あとお二人の踊り子さんについて。

莉奈さんは、もう、かわいくてかわいくて、踊ってるとこからはらはらおろおろしながら見て、「この子を、おいさんが(わしわし)、おいさんが守ってあげなければ」、などとかってに思いよった。

で、トリをつとめとった友坂麗さん。”スター”でした。
ルックスもスタイルも踊りも演技も、もんくなしなんじゃけど、一番印象に残ったのは、そのイケメンボイス。きれいでりりしくて、あーこの声聞くためだけでもまた会いたい、と思うほどじゃった。

フィナーレまでやってくれた踊り子のみなみなさま。
ぜひぜひ、また広島に来てね。

2011年6月3日金曜日

”透明人間の失踪”

 朝から、大きなため息をついて、家を出た。

 いろいろと、ほんとにいろいろとあって、喫煙所で大きなため息をつきながらタバコを吸った。

 「んー、どーすりゃええんじゃ。わし。」

 仕事が終わり(正確には、もう仕事をやめて)、帰り道、ミスドで道草を食う。

 大きなため息をつきながらオールドファッションを食べ、コーヒーをすすり、また、大きくため息をつきながらタバコを吸った。

 「あー。うー。」

 そうして、おもむろにカバンから出してマンガをひろげて読みはじめた。それが、吉野朔実作のこれ。

 どよーんとした気持ちがさらにどーんと落ちた。トドメを刺された。銀のナイフで。

 一冊読みきって帰ろうと思ってたが、半分ほどでやめにした。

 で、いまからナイフが刺さったままでおうちに帰るのだ。

 よりによって、朝、ひっつかんでカバンにつっこんだマンガが、なんでこれじゃったんじゃろうか?

 同位性の原則って、ほんまじゃろうか。