2014年12月31日水曜日

”春風のスネグラチカ” 沙村広明/著

 2014年の総括が話題になるきょうこのごろ。えらく評価されてるんで、長い間"積ん読(どく)"になってたのを引っ張り出して読んでみた。

 変態オヤジの話がなんでこんな評価されとんじゃろかと疑問に思いながら読んでみたら、えらく読みごたえのある歴史小説(もちフィクション)だった。おもしろかった。

 沙村氏であるので、もち変態チックなんじゃけど、殺伐としたソヴィエトの空気が、あー実にうつうつとしてまして暗い。それが滅んでいった帝政ロシアのロマンとからんでいいかんじの情緒がありました。あくまで殺伐としてるんですが。

 事実をうまいこと織りまぜて、ていねいにがっちりと構成がされてる、てな印象。お話しにぐらぐらしたりぼんやりしたところはひとつもなかった。

 けちをつけるとしたら、ちょい男の都合の臭いがするゆうことくらい。けっこうマンガ読んでるヒトは広く読んでてきちんと評価してるんだわ、と思いこみを反省いたしました。





  "春風のスネグラチカ"
  沙村広明/著
  太田出版

2014年12月25日木曜日

写真集 "シェルタードッグズ"

 週刊アスキーに書評がのってた、犬の肖像写真の写真集。

 動物の写真というだけであざといと思われそうだが、さらに施設に収容されている犬の写真。なかにはのちに安楽死させられた犬もいる。

 いろいろな事情は後記のようにうしろにのってるが、それは見んこに、たたただ名前を見、その犬の肖像を見る。

 もやもやとした思いはぬぐえないが、やっぱ犬はいい。モノクロの写真は威厳のある肖像画のようだ。毛並みやひげや、ひげの先についたよだれまでいとおしい。

 アメリカの犬にはアメリカの事情があり、日本の犬には日本の事情がある。殺処分される犬が不幸なのはたしかだが、飼われている犬がすべてしあわせとも限らない。

 そしてもちろん、犬以上の数が殺処分されている猫も。

 ごく簡単にではあるが、日本の事情について、巻末でふれられている。





  "シェルタードッグズ"
  トレア スコット (著) 
  出版社: 山と溪谷社 (2009/1/21)

2014年12月20日土曜日

映画”寄生獣”

 人間のどこを食べたいかというアンケートに、"松本清張のくちびるを、刺身じょうゆで食べたい"、と言ったヒトがいた。

 で、映画の寄生獣は、よくできてたと思うが、正直ちょっと微妙だった。原作に思い入れがありすぎるとつらい。

 とくに原作の"胸の穴"のエピソードは、もうすこしどろっとウェットな母親への愛の話だったように思う。映画はちょっと淡泊に感じた。

 SFXの技術とセンスは抜群で、頭のくぱぁと戦闘シーンはまったく違和感がなかった。

 深津絵里さんの役は、もともとがものすごいいい役なんじゃけど、それを鬼気迫る演技でリアルなもんにしとった。力技だった。

 ああわしも、高校教師深津絵里先生に実験されたい。

 橋本愛嬢は、まるで演技をしていないような演技だった。おもしろい子だ。

 じぶんは、次回後編(完結編)も見たいと思っている。

 すーっと胸に落ちるような着地を見せてくれた原作と、映画はどうおなじでどう違う着地を見せてくれるのか。それがたのしみ。

2014年12月14日日曜日

きらきら

 裁判して人名漢字にない字を使って名を登録した、勝ち取ったという報道があった。

 うちで娘が生まれて、名前を登録に行ったときのこと。

 カミさんと相談して名前を決め、メモ紙に大きく書いて役場に持って行った。画数とかいっさい調べんかったが、響きも字も、いい名前だと思った。

 いざ役場の窓口で、"こんな漢字も使えますよ"と言われて、そりゃあええねえとその場で漢字を変えて登録した。

 家に帰って、メモにまで書いてったのにどういうことなのか、とカミさんにめちゃくちゃしかられた。

 漢字一字をいまは使われていない本字に変えたのだが、いまでもそのほうがよかったと思っている。親のエゴだが。

わし:よかったねえ、きらきらネームで。

娘 :(じぶんは)きらきらネームじゃないし。

 娘もそこそこ気に入ってるようである。いまんところ。

今月の新刊

 毎月毎月、太洋社ゆうところのHPで、マンガの新刊情報をチェックさせてもらっている。
 ひと月分を表にまとめてくれてるんで、とても助かっている。

 で、今月の新刊。"待つだけ長い(待ってるだけに長い)"新刊がけっこうある。たのしい正月がすごせそうな予感。

 前の巻から間があいとるんで、読み直さんと覚えてないかも。




  太洋社HP:http://www.taiyosha.co.jp/


  高田築/著 "補助隊モズクス 3" KADOKAWA
  井上雄彦/著 "リアル 14" 集英社
  中田春彌/著 "レビウス 3" 小学館

2014年12月9日火曜日

むりっす

 きょう、テレビが納品。

 サービスのヒトが来る前に、テレビの裏のスパゲッティ(ケーブル)を整理しとこうかと思ったが、とても2時間やそこらじゃ無理じゃった。

 TV、ビデオデッキ2台、AVアンプ、カセットプレイヤー(!)、MDデッキにCD、ケーブルテレビのSTBにLDプレイヤー(!)に、ゲームが3台。

 電源にアナログの映像・音声に、D端子に光オーディオにLANケーブル。アナログ、デジタルいりみだれて、つないだケーブルの重さだけで数kgありそう。切り替え器も大小あわせて6台あった。

 セットしたじぶんさえどうつながってんだかもうわからんし、からみまくって綿ぼこりだらけで超キタネー。

 肝心の壊れたテレビ(体重55kg)がどいてくれんと、作業するのもむずかしい。ひっこ抜いてぞうきんで拭いたケーブルがバケツいっぱいになっとるけど、まだ先が見えない。

2014年12月5日金曜日

その後のブラウン管

 で、その後のテレビは…。

 翌日に家電量販店のサービスにきてもらったものの、確定診断にいたらず、そのまた翌日にメーカのサービスマンに来てもらうことになった。そして正式に死亡宣告。ブラウン管と電源まわりの部品の不具合と。それって、主要部品じゃん。で、その交換部品はもうないとのことで、しゅーうりょうです。

 映らないんだからとっぱらえばええとこなんじゃけど、なにせ50kgを超えてるもんでとても動かせない。

  うちのテレビっ子、とくに娘が荒れる荒れる。テスト終わったのにテレビ見れんとはどういうことか、と文句たらたら。

 しかたないんで、くされボロのフロントプロジェクター(フィリップスの二代目ぐらい)をひっぱりだしてきて、ケーブルテレビのチューナーにつないだ。

 薄暗くて画質のわるいテレビだが、一応はテレビ。娘の食いつきはよくて、つないだとたんにテレビ見れるうれしさか、立ったままでとうぶん見よった、真っ暗な部屋で。

娘:女の人の顔がみんな・・・、小さい・・・。

 横長画面を無理に4:3にしてるもんで、女の人がみんな、モディリアニの女の人みたくなっている。

 はやいとこテレビを買いにいかねばです。

2014年12月2日火曜日

ブラウン管族のさいご

 テレビが壊れちゃったかも。

 もう10年になるんだか、故障らしい故障もなく元気に働いてきたのに残念である。あっけないというか突然。

 息子がスペースシャワーTVでサカナクションを見たのが最後だったらしい。画面がまったく映らなくなった。

 じぶんは最近とみにTVを見なくなってきたが、見れないとなるとがっくりくる。それがいちんちじゅうテレビを見てるようなテレビっ子(カミさんと娘)にとっちゃあ死活問題である。

娘:水曜日にテストおわんのに、どうしてくれんの。

 それはさておき、とにかくこまった。修理を呼ぼうと思ってるが、たぶん直んないだろう。ついにブラウン管ともおさらばなんだろうか。