お盆に入って(?)の日曜日、炎天下で庭木の剪定を家族3人で行なった。伸び放題でご近所に迷惑をかけとったんで、お盆休みで息子が帰省しとったのを巻き込んでの作業。カミさん、じぶんと息子。
日差しは痛くて、気温はまるでお湯につかってるよう。全身汗みどろでテンションは始めて30分でだだ下がり。朝方悩まされた蚊も、日が高くなると暑すぎるせいかいなくなった。
休憩で食べたアイスのうまいこと。つべたさで頭がじーんとなった。
で、その休憩中のこと。
地べたにセミのご遺体が落ちていた。
むすっこ:わし、最近になってセミ爆弾の見分けがつくようになったんよね。
セミ爆弾とは、お亡くなりになってると思って近づいたり触ったりすると、きゅうに"ミ"—ッ"とかって復活してたいそうびっくりさせる、アレだそうな。
聞くと足が開いてひっくり返ってる奴は復活しないんだそうな。いや、復活することあると思うんじゃが…。
昆虫はゴキブリとかでも死んだら足が開いて仰向けになる。ありゃあなんじゃろうねえ、死後硬直みたいなもんか、などとひとしきり盛り上がった。
そこで不肖わたくしめは、セミのご遺体の頭をむしっと取って、頭から笛みたく吹いたら、"ミ"—ッ"つって声が出るとゆう豆知識を披露した。知ったげにマンガの受け売りですわ。やったこたあないけど。("いきものずかん" もりちか著 電撃コミックス/アスキー・メディアワークス)
じーっとご遺体を見ているうちに、ものすっごい試してみたくなった。ご縁があったんだと思った。虫の死がいっちゅうだけで気持ち悪いが、見るからに古くてばっちい。しかし好奇心に負け、気合を入れて頭をとった。むしっちゅうよりポロリと取れた。そこで一瞬ちゅうちょしたが、乗り越え気合を入れて口をつけ、ぷーと吹いた。"見とけよー"とか吹く前にゆうた。
すーとすかした音がして、セミさんは鳴かなかった。カミさんと息子はバカにして笑うようなことはなかった。憐れむような目で一瞬見て、見てはいけなかったゆうように目をそらした。
そういえばご遺体の胸のへんに穴が開いとった。もうほかの虫にリード部分を食われとったんじゃろうか。ご遺体が新鮮でなかったんが敗因か?
口をつけたときに、へんな味だか臭いだかした。セミはカメムシの仲間だそうな。