ローバーminiからBMWのminiに乗り換えて1年ほどたったころ。カミさんがしみじみ言った。
"新しいminiは壊れんわあ。まだ一度しか止まったことがない。"
一度止まれば十分な気がするが、ローバーminiを3台乗り継いだカミさんの言葉はさすがに重みがあるねえ。カミさん、走行中にエキパイ(エギゾーストパイプ=排気管)を2へん落としとるし。
今朝のこと。JR線路を渡る跨線橋を、えっちらおっちら自転車で登って行くと、頂上付近でBMW(べー・えむ・べー)のちょっと古いロードスターがハザードたいて停まっている。
せまい片側1車線の橋の上なんで、すんごいことになっとった。ロードスターの後ろは長蛇の列。反対車線が途切れると大きく回ってロードスターを通り越すが、朝のラッシュ時なんでそれも一瞬である。クルマの列がどこまで延びとんだか、橋が曲がっててその向こうまで続いとんで見えない。
自転車をとめて助手席の窓をこんこん叩くと、ドライバは女性でした。あやしいおっさん(わし)が怖いんか、窓は開けてくんねへ。バッテリがあがってエンジンかからないとゆう。走ってる最中にバッテリあがる?
ここで停まっとるとあぶないから、わしがクルマを押そうと繰り返し言うが、救援を呼んだから大丈夫ですの一点張り。
わしはぷんすかしながらいったん離れたが、顔見知りが通りかかって、"どした? 押そうか?"と言ってくれたんで勇気百倍。もっぺん突撃して、最後はギアをニュートラルに入れるように強う言って、やっとこさ姉ちゃんは言うこと聞いた。
さいわいほぼ坂の頂上だったんで、最初だけうんしょと押すと2人なら軽々進んだ。そのうち下り坂になったんで、ロードスターは自然に下ってった。橋のたもとが交差点で、信号が赤になったが、もう少し押して交差点の向こう側まで行ければもうオッケー。
と思うたら、先頭なのに停止線から10mも手前で停まっとる。どした?、と声かけると、今度はシフトがPから動かないんだと。なしてギアをパーキングに入れてんの…。orz
も、助手席開けて半身乗り込んでいろいろ指示したり、自分でもがしがしシフトノブを動かそうとしたが、がっちりロックがかかっとる。も一人顔見知りが通りかかったんで、"日本車だったらロック解除するボタンかなんかあるじゃろ"と聞いてみたが、"輸入車なんでわかりまへん"。そりゃーそーっすよねえ。
けっきょく一旦キーをオフにして、もっぺんオンにしたらロックははずれた。おまけにセルが回って、セル2回でエンジンかかった!
交差点を通り越して道の広いとこまで行くこと、目標んとこに着くまではエンジン絶対切っちゃダメ、とゆうて姉ちゃんを送り出した。こうして無事、しゅーりょー。
朝からええことしたでえと満足。最後まで付き合ってくれた顔見知りと、いやーよかったよかったと話しながら時計を見ると…、やべっ完全に遅刻ですやん!