直射日光が痛い、夏の昼。
職場のクルマをシャッターあけて車庫から引っ張り出すんがめんどくさかったので、エアコンなし、くっされボロのマイカーで書類を届けに出かけた。
その帰り道。
窓は全部全開にしてて、たしかに風はびーぶーと吹きこんでくるが、アスファルトのうえの風は、熱い。まったく涼しくない。まるで、お湯につかってるようだ。
それが信号で止まったひにゃあ、もっ、ぢごく。ぶぶぶぶと、自分のクルマが吐き出す排ガスの臭いをかぎながら、ひたすらに信号が青に変わるのを待つ。涼しくはなくても、走ってるほうがまだまし。
で、せまい県道で止まってて、青になったんでゆるりゆるりと国道の交差点に入った。
すると、前方の歩道橋の橋脚のうしろに、まさにカゲのようにひっそりと、若いメガネの警察官が立っていた。
「あっ、おるわ」
と、心んなかでつぶやいて、じいっと見よったら、あっちもじっとこちらを見ていた。
お互いに目をそらさない。どっちも無表情。
にらめっこしたまんまでそろりそろりと国道に入り、兄ちゃんがクルマの横よりうしろにすぎたところでやっと目を前に向けて加速した。
あっつい中、公務、ご苦労さんです。
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