舌でさわればさわるほど、ギザギザがよけいに気になった。
これは、なにか?、かけとるっちゅうやつか? いつからなんじゃろ?
で、きょう、意をけっして歯医者に行った。歯医者は怖いが虫歯はもっと怖い。
いや正確には、"虫歯になると歯医者がもっともっと怖くなる"。
あいかわらず歯科衛生士のお姉さんはきれいで明るく、親切だったが、そんなことで気持ちのメーターは上がんない。どよーんと"うつ"っぽい。
ちゅうを見つめ、ため息がなんども出る。
エプロンしてもらって診察台に寝ころんだら、気分は"まな板のコイ"。
"まな板のコイ"ゆうたら覚悟がきまってる状態をゆうんじゃけど、ほんまはそんな根性はない。びびりまくり。
あんのじょー、「あー、エナメル質がかけてますねえ」と、まのびした声で先生に宣告を受けた。
先生と衛生士さんの、静かで、冷静な協議のすえ、けっきょく古い詰めものをとって新しいのを作り、欠けたとこまで金属でカバーすることになった。
楽しいドリルつき、1週間コースである。
はい口あけて、ゆわれたら、ぎゅっと目をつぶって、タオルを両手で握りしめて耐える! さいわい、今回は麻酔がよく効いとったが。
つぎは1週間後。いまは麻酔が効いてて、ほほん中に綿でも詰めてるようだ。
歯科衛生士さん、指名制にしてくんないかな。指名料とって。少しは歯科受診が好きになるかも。衣装は先生のセンスにまかせるとして・・・。
ま、自分が新しい性癖に目覚めんかぎりはむりか。
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