2014年の総括が話題になるきょうこのごろ。えらく評価されてるんで、長い間"積ん読(どく)"になってたのを引っ張り出して読んでみた。
変態オヤジの話がなんでこんな評価されとんじゃろかと疑問に思いながら読んでみたら、えらく読みごたえのある歴史小説(もちフィクション)だった。おもしろかった。
沙村氏であるので、もち変態チックなんじゃけど、殺伐としたソヴィエトの空気が、あー実にうつうつとしてまして暗い。それが滅んでいった帝政ロシアのロマンとからんでいいかんじの情緒がありました。あくまで殺伐としてるんですが。
事実をうまいこと織りまぜて、ていねいにがっちりと構成がされてる、てな印象。お話しにぐらぐらしたりぼんやりしたところはひとつもなかった。
けちをつけるとしたら、ちょい男の都合の臭いがするゆうことくらい。けっこうマンガ読んでるヒトは広く読んでてきちんと評価してるんだわ、と思いこみを反省いたしました。
"春風のスネグラチカ"
沙村広明/著
太田出版
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