はるばる来たなあ、と感慨深い。どころの騒ぎでなくて、鳥肌もんのラストだった。
モンゴルの勃興とか、西夏文字とかの歴史と、タイムリープや生まれ変わりなんかの荒唐無稽な物語や、オリジナルの服装や武器のデザイン、人々の生活までが、みごとに一体となった、大(だい)大河ロマンでありました。フィクションなのに一話一話、場面場面にすごく重みがあった。想像(創造?)なのに、見てきたようにリアリティーがあった。
人の思いと文字、ゆう太いテーマについて書く技量はじぶんにはないんじゃけど、長い話を最後までつらぬくのにふさわしい題に思えた。
生まれたからには死もある。西夏文字も例外ではなかったんじゃけど、消えてなくなったわけじゃあなくて、いまに残っている。当時の人の言葉や思いをのせて。
膨大な資料や強力な支援者があっての歴史的マンガと思うが、それらに押し流されるんでなく、じぶんのものとしてフィクションを作り上げるっちゅうのがこの作者の力量と思う。前の"皇国の守護者"も原作ありなんじゃけど、部分的には原作をこえるようなマンガだったそうな(原作は未読なので伝聞)。
見事に完結してくれていたく感動したんじゃけど、同時に楽しみがへってしまった。いつも新刊を楽しみにしとったに。次回作を、はよ!
ついでに、おまけマンガの居酒屋天国もよかったです。毎回、そして最終巻も。
あーほんと、ええもん見せてもらいましたわ。
"シュトヘル 14巻"
伊藤 悠 (著)
出版社:小学館(BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
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