毎年、胃がん検診(胃のレントゲン)がおわるたびに、もう二度と受けるものか、と思う。
でも、申し込みの時期になると、人間ドック行かんのだし、胃検診ぐらい受けんにゃいけんかな、と改心する。
で、今年も、楽しい胃がん検診の日がやってきた。
朝食ぬきで腹ぺこのところに、発泡剤で胃をふくらませ、"おいしい"バリウムをたっぷり飲む。
ハンバーガーショップのシェーキみたいに、3種類ぐらいの味からえらばせてくれんかと、いっつも思う。
ガラスばりの部屋にはいって、撮影台にねそべって写真を撮るんじゃけど、この台がよくできてて、360度、立体的に回転する。
ゆっくり動くあばれ馬のような畳(?)に、必死でへばりついてて、「はーい、あっちむいて」、「はーい、こっちむいて」、「右から回って腹ばいになって」などというカメラマンの注文にこたえてポーズをとる。
「はーい、いいですよ。息とめて。」
「バシャ!」
たいした時間はかからんけど、こんだけでげんなりする。この時点で腹具合がおかしくなる、頭が重くなる。
しかし、ほんとうの恐怖は、ここからはじまるのだ。
撮影をおえてすぐに、下剤を飲む。
技師さんから、水をたくさん飲めだの、6時間たっても便通なかったら追加で下剤を飲めだの注意事項を説明される。
きわめつけは、"2日間便通がなかったら、病院へ行くよう"に言われる。
はじめてバリウムを飲んだときは、下剤がききすぎてトイレから離れられんくなって、"あの恐怖"は体験することはなかった。
なめてかかった2回目。最初の便通が夕方だったが、もう、バリウムが石膏のように固まってて、尻がやぶれんで出すのは、物理的に無理なんじゃないかと思った。「絶対むりじゃし」、「カミサマたすげて」。
力を入れんように、ひーふーひーふー息をして、時間をかけてことにおよんだが、努力のかいなく・・・。
それからっちゅうもの、胃検診の前の日から憂うつになり、当日は、うんちのことで頭がいっぱいになるようになった。
下剤を飲んですぐに1回目、2回目と夕方までに便通がくればしめたもん。
すごい下痢で腹がぎゅうぎゅうに痛くなろうが、トイレからはなれられなくなろうが関係ない。
とにかく、"バリウムが、腹から出てくれさえすれば"。
1回目の"白いうんちが夕方までに出たからといって、安心してはならない。
2回目の便通で、かっちんこっちんのバリウムが残ってて、やっぱり涙目になったことがある。
で今回は・・・。
1回目の便通が遅かったわりには、ふつうでした。
翌日も白いうんちが出たけど、若干固いだけで、かっちんこっちんではなかった。
あー、よかった。もう大丈夫だろう。
技術の進歩か、飲むバリウムの量自体も減ったような気がする。
しかし、ここで油断してはならない。
鼻から胃カメラを入れるだの、検査方法を変えないかぎりは、来年もバリウムを飲むことは変わんない。いつ、あの白いアクマが牙をむくかわからんのだから。
0 件のコメント:
コメントを投稿