「『親鸞』激動編」
書いてるのは、五木寛之さん。
自分が興味を持っている、貴人、平民でなく、武士でもない人たちが多くでてきて、いきいきと活躍する。
主人公の親鸞さんは、ちょっと"島耕作"はいってるような気がするが、まっすぐでつつましやかな、いいヒトだ。
どっちかゆうたら主人公よりは、悪人、悪党にくくられるような人たち(わき役)が魅力的に、自分には思える。
前編で活躍した、印字打ちや童子たち。今回の外道院もそう。
話はすんごい読みやすくて、こむずかしい人間の成長の話ゆうよりは、冒険活劇と思って読んでいる。
んで、さらに面白いのは山口晃さんの挿絵。
話を書いてる五木さんや、その回の話に、まったく遠慮がない。
ものすごいシビアな話の回に、笑えるひとこまを書いてたりする。
矢印の記号が書いてあったり、親鸞さんへの"つぶやき"がこしょこしょと書いてあったりする。
毎日毎日、五木さんと絵の山口さんが勝負しているような感じ。真剣勝負なんじゃけど、山口さんは、さらりと身をかわして舌をだしたりする。
マンガでも本でも連載ゆうのがじつは苦手だ。
次の回が待ちきれない。翌朝には続きが読めるんじゃけど、ちょろっと読んでおしまい。
「こんだけかよ」、とつぶやいて、あとはじっと次の朝を待つ。しかない。けっこうつらい。
日刊でこれだから、週刊や月刊がつらいわけだ。
前編は、もう本になっとんじゃけど、山口さんのあの挿絵は全部のっとるんじゃろうか?
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