「そのためにゃー、まず設計図だ」と思い、仕事帰りに文具店によることにした。
てくてく歩く道すがら、前を知りあいが歩いている。
ぺこっと頭をさげると、びっくりしたように立ちどまって、やけにていねいなあいさつを返された。
近づくと、あんのじょう、思うたヒトと違(ちご)うとった。まっ、知りあいじゃああったんじゃけど。
久しぶりに立ち話して、「また機会あったら一緒に仕事しましょう」、ゆうて別れて文具店に入った。
A4の方眼紙はちょこっとさがしたらすぐみつかったが、タナの横にぶらさげてあった、えんぴつ用のグリップ(クッション)兼ホルダー(短いえんぴつ使うときの)が、すげー気になりだした。
しばらく手に持って固まっていたが、結局色をえらんで方眼紙のうえにのせた。
すると、そのグリップの下にぶらさげてあった"デザイン定規"とやらが目にはいった。
歯車んなかにえんぴつ突っ込んでぐるぐる回したら、みごとな幾何学模様がかけるアレ。色づかいはどーみても小学校低学年むき。蛍光のピンクやら黄色。
おー、なつかしい。しかも105円!
それも方眼紙にのせてレジに向かった。
すごい、いい買い物をした気分になった。
そいつらと、きょう届いた雑誌をマイ・バッグに入れ、ぶらぶらさせながら家に向かう。
が、とちゅうより道してミスタードーナツへ。
「くっそ暑いぜ、夏に逆もどりかよ」とか頭んなかで毒づきながら、熱いコーヒーをすする。
雑誌やら、きょうの戦利品やらをながめながら、1.5杯コーヒーを飲んだところで、"しっこ"がしたくなった。コーヒーには、利尿作用がある。
で、壁の時計をみると、もうこんな時間じゃん。弁当がら洗ったり洗濯ものたたんだりせにゃあ。
ちゅうことで帰路についた、とさ。
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