読み終わった。そーだいにSFだった。
SFゆうても、『スコシ、フシギ』ではなくて、ハヤカワ文庫レベルのSF。自分の知識とノーミソの働く範囲では、十二分に説得された。
そんなことよりも、おわりの何話かで、不覚にも感動してしまった。最後はトリハダがたった(サブイボともいう)。いままでさんざんあほやっといて、きゅうにストレートにまじめな話をされて、ころっと転がされてしまった。作者の思うツボか?
2巻で完結じゃったんじゃけど、ムダな話、はずれの話は、一話もなかったように思う。
めちゃ笑わせてもらって、おまけにほろりとさせられた。
"イート&オート"は最後までつらぬかれとったけど、終わりはほんとに壮大な感じがした。宇宙ゆうか、仏教用語の"縁"ゆうか。"百億の昼と千億の夜"を思い出した、ゆうたらおおげさすぎるかもしれないが(しかられるか?)、無限の虚無感とヒトならではの温かい縁の、両方が感じられた。
まだ1回しか読んどらんのじゃけど、たぶん、読むたびに新しい発見があるんじゃないかと思う。偏執的なぐらいに小ネタ満載だからして。
自分のような、世の中を斜(はす)に見るへそ曲がりな人間を、にんまりとさせる(ときに爆笑)、稀有(けう)なマンガでした。
惜しいのは、ネタが旬なものなんで、10年、20年後に読むとわからんことがたくさんあるだろうゆうこと。3.11も含めて。
できうるならば、現代用語の基礎知識ばりの用語解説と解説をつけ加えて、ハードカバー版を出してほしいところ。
ギャグの解説するほど野暮なことはないんじゃけど…。
さ、子どもの手の届かんところに、ないないしとこうかね。ないーないっ。
"ハルシオン・ランチ"2巻(完) 沙村広明/作
出版社:講談社
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