"これがさいごのゲームになるかもしれない(がっつり取り組む)"
なんつって大げさなこと言って息子が買ってきたTVゲームが、これ。
そりゃ、4月からは受験生ですからね。
発売されてずいぶんたっている。ふつうTVゲームは発売して数カ月しか数が売れない。あいかわらず変わった選び方をするヤツだ。ストーリーがおもしろそうだ、ゆうんで買ったみたいなんじゃけど、買う前にずいぶんネットで情報を集めたようだった。
ヤツは小説でも読むような、こまかくて思わせぶりなゲームが好きだ。おかげで、ただヤツがゲームをしてるのを見るだけでも、こっちもけっこうおもしろい。へたすっと家族全員がテレビでも見るように見てたりする。
ヤツもそれは知ってて、ストーリーが進むような場面では、わざわざ家族を呼んだりする。
息子にとって期待をやぶらんゲームだったらしいが、ここではどんなゲームで、世界観が…、などと説明すんのは、わたくしには能力がありません。すんません。
彼がとうとうと語るところでは、いったんラストまで行って、いまは二周目だそうな。さいきんのゲームは1回やっただけじゃあお話のピースがぜんぶは集まらず、プレイヤーにとってストーリーが完結せんらしい。
で二周目は、基本の筋はおんなじなのに、びみょうに焦点がずれて、主人公でなくサブの登場人物にあたるんだと。
そのサブキャラは、半陰半陽。おまけに半分人間で半分マモノ。ハーフブラッドどころか、クォーターブラッドですわ。
その設定だけで充分に思わせぶりで、へたすっとその力いっぱい、一生懸命な意気込みに負けて自滅しそうなぐらいだわ。だが彼によると、なかなかにほんとのラストまで充分にコントロールきいてておもしろいらしい。
二周目になると、そのお譲さん(半分半分の)のおかげで、マモノの声が聞こえるようになるらしい。それがですな…。
"かあさん、かあさん、いっしょにいこう" "ぼうや、おまえだけでも生きのびるんだ、さあ行きなさい" "いやだ、かあさーん!"
"はいはい、それでもさくっと殺(や)っちゃいますよー。はい、さく、さく。"
と、殺戮してゆくわけです。世界のため、愛する人のため、自分が生き残るため。もう、ゲームを進めれば進めるほど、どよーんと気分が落ちて暗くなってくるそうな。
TVゲームはなんでも思いどおりになるとか、残酷なことを楽しむようになるとか、一律に批判される先生方がいらされますが、いまどきメディアにかぎらず、乱暴にひっくるめて一律に語るのは不可能なこってすな。
さて、死体のヤマを踏み越えながら、彼(息子)がさいごに見るものはなんなんでしょうか?
でも、お話のピースがぜんぶ集まるんは、四周目だったか五周目とか言ってた。
話のさいごに、おまけをひとつ。
息子のゲームの選び方、買い方は変わってると言ったが、オヤジも人のこと言えねえ。ゲームする気はさらさらないのに、雑誌とネットの評判見て、この"ニーア"のサントラを、発売と同時に買ってんすよね。サントラCDだけ。
期待以上のCDで、いまでも気にいってしょっちゅう聞いてます。基本、おなじフレーズが繰り返されるんじゃけど、重く、ものがなしい。歌声と太鼓がすばらしい。詩の意味がわからんのに胸と腹に響くいい曲ばかりです。
"ニーア レプリカント NieR RepliCant"
プラットフォーム: PlayStation 3
0 件のコメント:
コメントを投稿