2014年2月27日木曜日

靴を買う

 礼服用の靴を、スーパーで買(こ)うた。

 サンキュッパ、でした。

 つま先がとんがってるよ。三万じゃないよ。

 子どもの卒業式まで、あと何日?とせまってきたが、礼服用の靴が"ぱくぱく、ワニさん"な状態なんであせってきた。

 まえの靴は、結婚式の帰りにつま先の靴底がはずれて、パカポン・パカポンと恥ずかしい音をたてながら片足ひきずって電車で帰った。どうがんばっても音が出るもんで家族に距離とられた。

 ほんとはプレーントウがよかったな、とか思うところがなかったわけじゃないが、もうまじで日がない、ゆうことで仕事帰りにスーパーで買う。

2014年2月23日日曜日

300メートル

 娘が授業でつくった作品を持ち帰っていた。

 5・7・5で句をつくって、色紙に書いている。どんぐりで秋をうたった句だったが、とくにひらめきがあった感はなくて、時間ないのでじゃあこれで、ゆう感じだった。それに、彼女らしい、あわい色のイラストがそえてあった。

 それではと、じぶんもお絵かきボードを出してきて、さらさら書いて、娘の色紙のそばにならべて置いといた。


 ”どんぐりころころ どん ぐりこ ひとつぶ300m”


娘:”・・・、ひとつぶ300m?”

 ざんねん。やっぱり教養が足りだったか。

2014年2月20日木曜日

こんな夢をみた

 左右のほほをさわると、左のほほがちくちくした。

 左のほほから、そり残しのヒゲが1本、にょろーんとのびていた。

 両ほほをさわってたしかめたが、右はつるんとしてて左だけである。

 ヒゲは、指に巻きつけられるほどながい。じぶんのヒゲそりだと、こんなそり残しはないのに、おかしーなーと思いながら引っぱってみた。たしかにほほからだ。

 指に巻きつけて抜こうとして、やめた。ホクロからにょろーんとはえたりする、あの毛を思い出した。ホクロ毛(げ)と言ったり、子どもらは黒カブと言ったりするあれ。なんか、幸運のしるしのような気がして、ぶさいくなのに残しておいたりする、あれ。

 もっぺんたしかめようとして、こんどはまっすぐ引っぱるんでなくて、根元をたどるようにしてななめにのばしてみた。すると、ほほからだったはずが、ビンのへんがつんつんした。

 あれ?、と二度、三度やってるうちに記憶がなくなった。

 あの毛、抜いた方がよかったんですかねえ。

2014年2月15日土曜日

熱意

 息子がゲームの話を熱く語っている。

 それも、はやりのゲームの話じゃなくて、"クソゲー・オブ・ザ・イヤー"のはなし。

 わしがベランダでタバコ吸ってるあいだ、廊下に立ってしゃべってて、風呂にヤツが入るのに服脱ぎながらしゃべって。すっぱだかになってもしゃべってて。

 わしが寝室に移動すると、すっぱだかのままでついてきてしゃべってて…。

 きょうもさぶかったですね。おしいかな、この熱意が勉学にむいておれば。

2014年2月11日火曜日

”ストリッパー”と ”ぼくらのフンカ祭”

 息子がセンター試験を受けてるあいだに、ヒマにまかせて中古で2冊、マンガを買ってみた。"ストリッパー"と"ぼくらのフンカ祭"。
 予備知識なかったんじゃけど、重なる部分と好対称な部分があって、2冊続けて読む分にはおもしろかった。発表された年代はずいぶん違うんじゃけど、読んだ後に、新しい、古いいじょうの後味のちがいがあった。
 あくまでトウのたったおっさんの読み方じゃけど。主人公たちと近いころに読んだら、もうすこし共感が先にたったかもしれない。

 ・高校3年生(思春期、青年期)
 ・世間(大人たち)への疑問や不信
 ・絵をかくこと

 "ストリッパー"は、世間、大人は汚れている、それに自分らは縛られている、と不満を持った若者が、"ぬっすんだバイクではっしりだ"す、ような話だった。当時もいまも、共感をよんで伝説となっているあのお方ですが、自分は、ヘドが出るほど嫌いです。とくに"卒業"とか。

 どうもこのマンガでは、絵をかくことが自分を表現することでなく、カタにはまってくこと、デッサンかいて美大を受験することだったんじゃないかと思ってしまう。世間の普通に従って大学に進学すること自体が苦痛だったんじゃないかと。
 それで世界をぶち壊す話になっちゃった気がする。実際には世界を壊すどころか、狭い世界で、小さくころころと転がっただけじゃけど。

 "自分が世界と折り合えないなら、自分がかわるか、世界をかえるしかない"

 正確な言葉を忘れてしまったが、マンガ"なる・たる"にそんな言葉があった。

 思春期、青年期はそんな過剰で偏った潔癖さがままあるもんだと思う。でも、(ダメな)おっさんになって思うのは、そんな二者択一は絶対なもんじゃなくて、いまいる世界から逃げ出すとか、ほかの方法もあるんじゃなかろうか。悪いヤツがいて自分らを苦しめているという考えも、どつぼにはまるだけと自分は考える。ある時期には固い正義の気持ちも必要ではあるが。

 喫茶店でこのマンガを読み終えたらため息が出た。その直後に、ちょうどセンター試験を終えてぞろぞろ出てくる学生たちに立ち会うという、ばつぐんのおまけまでついた。

 で、このはなし、長くなったので"ぼくらのフンカ祭"はつぎに続きます。





."ストリッパー"
山田 玲司 (著)
出版社: 小学館(ヤングサンデーコミックス)
発売日: 1994/12

"ぼくらのフンカ祭"
真造 圭伍 (著)
出版社: 小学館 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
発売日: 2012/7/30

2014年2月10日月曜日

ポンプ

 えー、なんのヘンテツもない、石油ポンプでござんす。しいてあげれば、まっすぐな方のパイプをちょん切って短くしてるぐらいです。クルマに積んどくのにコンパクトにしてみました。

 クルマの雨漏りがですね、とまんなくて。意外にホロからは水の侵入はすくなくて、どっからくるのか運転席側のダッシュボードしたから、ぽたぽたと漏るのであります。

 アクセルにおいた足にぽたぽた落ちるのは、まあガマンするとして、このぽたぽたがあなどれんで、あさから降ってる日は、夕方帰ろうと思って運転席のドアをあけると、金魚が飼えそうなぐらいにフロアに水がたまってるのであります。

息子:"床に穴あけりゃあええじゃん"

 フロアには、標準で水抜きの穴があいてるし、もともとすき間がないようなところからも地べたの明かりがもれてくる状態…。

 これいじょう腐食がすすむと、ほんとに床が抜けそうなんで、深さのあるプラ製のマットつかって、すこしでも水気(みずけ)が床にあたらんようにがんばってるんです。

 そのプラ製のマットにたまった水。あんまり深いと靴底だけですまなくて、靴全体、中の足までびしょびしょになるんです。そこでこれをかきだそうとするんですが、ちょいたいへん。クルマに紙コップを入れといてかきだしても残るし、せまいフロアから慎重にマットをだしてざばざばー、てのすると、けっきょくかなりの量をこぼしちゃう。

 そこで、この新兵器の登場です。

 新兵器ちゅうても、きのうスーパーで87円で買ってきて、カッターで切っただけですが。

 で、雪からきた雨漏りの水を吸いだしてみたら、あら便利。ねらいどおりバッチグー。

 おなじ悩みを持つ御仁がおられたら、ぜひ、おためしあれ。って、おるわけないか。

2014年2月2日日曜日

ラッキー・アイテム

 コンビニで昼食を買った帰り道。バス停まえの植えこみに、三つ葉が茂ってるのが見えた。

 "きっとあるはずだ"と、意識を集中して植えこみをじっと見る。

 ひとつひとつを見てたんじゃあらちあかんので、ぼやっと広い範囲を見るようにして、不自然な形が、違和感として目にうつるのを待った。

 植えこみのフチにひじをついて、じっと動かない。

 すると、あった! 時間にするとほんの数分。ひとつの葉は小ぶりだが、たしかに葉が四枚ある。

 なるべく根元の方から慎重にひっこ抜いて、だいじにだいじに左手につまんで、右手はコンビニ袋をぶらぶらさせながら職場に帰った。ちょいほこらしい気持ちだった。

 この集中力を、仕事や家庭で活かせないことが、ひじょうに残念である。

 この四つ葉は、あさクルマをぶつけたかわいそうな同僚にもらわれてった。

2014年2月1日土曜日

たちのぼる けむり

 たちこめる、ヤバイけむりではなく、ほくほくと天にのぼってゆく、あたたかなけむり。いいにおいがしそうだ。

 仕事でトラブった。あーくそめんどくせえ、とあさから心ん中でなんども悪態をつき、ときどきは舌うちをして、"しまった、舌うちしちった"と、声をあげたりした(こっちは声が出る)。

 終業後、薄暗くなった駐車場に出て、あーあとまた心ん中でため息ついたら、近所のお宅の煙突から、白いけむりがのぼってるのが見えた。

 ほそいパイプの先に金属の円錐の屋根がついている、なつかしい煙突。うちの実家にも昔あった。そこから、風呂たきの白いやわらかなけむりがのぼっている。

 あー、薪でたいてんだわ、とほんのちょっとのあいだながめてると、すこししあわせな気分になった。