2011年5月11日水曜日

”歌舞伎町で待ってます” ふたたび

 もっぺん読んでみた。

 広島に、作者(踊り子)の"牧瀬茜"さんが来るんで、おさらいゆうことで。

 で、読んで二度目の感想は、いろいろ"痛かった"。

 主人公の女性がどんなひとだろう、どんな思いだろう、と想像して胸が苦しくなる、ゆうのはもちろんじゃけど、最初に読んだときよりは、男である自分、ゆうのを強く意識させられた。

 もちろん、よい意味でなく、"ずるく"、"弱く"、"邪悪な"、"甘えてる"、"のーりょくない"、自分。
 ずいぶん前に読んだマンガじゃけど、内田春菊氏の"水物語"を思い出した。

 小説の中にでてくる男性は、極端ではあるけど、なにかの象徴みたいな人物じゃなく、もっとリアルでなまぐさい、「おー、おるおる」ゆうようなヒトばっかり。じゃけど、そのヒトが、いちいち、「あ、わしじゃん」と思ってしまう。程度の問題はあるとしても、「わしん中におるじゃん」と思えて、痛かった。
 とくに、いい年こいて、いまだにポコチン様に支配されてしまっている自分を、つよく意識した。

 「あー、いたいいたい」

 自分のことを、「ほんまだめだわ」と考えてるけど(これは、ほんとです)、それでも自分が好き、ゆうか、「しょうがないなあ」と許せるんで、いまも生きていられる。

 で、また、おんなじことを繰りかえす。

 女性の尊厳をないがしろにしとるかも、と思いながら、それでもまたヌードのグラビアや動画をみ、風俗(ストリップ)に行く。
 特別な空間・時間と、そこでその瞬間だけ存在する女性を求めて、その彼女に対してだけ存在できる自分を求めて。その女性を、自分の性欲のオカズとしてしかあつかってないんじゃないかと、頭では思いながら。


"歌舞伎町で待ってます 風俗嬢れもんの青春物語"
牧瀬茜/著
出版社名 :メタモル出版

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