もう、たちなおりに当分かかりそなぐらいに、がっくし。
二十年ばかり自分が吸ってた"キャメル"が、廃版になんだと。
キャメルシリーズが、のこらず全部。
最初は、パッケージの見た目がかっこよかったから吸ってみたんじゃけど、独特の味がぴったり好みにあって、ずーっとキャメルを吸ってきた。
どこの店でも置いてあるような、メジャーな銘柄じゃないんで、ときどきしかたなしにべつのタバコを吸うことがあったが、どれを吸っても、おいしくはない。
料理だのビールだのは、舌が貧乏なんで、いいもんでも安もんでも違いがわからない。
行列のできてるおいしいラーメン屋さんと、お客のいないすいてるラーメン屋さんがならんでたら、まよわず、すいてる店に入る。
そんな人間が、なぜだかタバコだけは味がわかる。悲しいことに。
もう、"らくださん"はいない。
いつになったら出るんじゃろう、とやきもきしたり、ここならもしかしたらあるかも、と店をまわる必要はなくなった。その点はすっきりした。
"らくださん"は、もういないのだ。
いまは、手に入りやすいのでマイセン(マイルドセブン)を吸っている。
タバコをやめる気はないので、今後、どの銘柄にするかが問題である。
タバコ屋のばあちゃんの話じゃあ、とにかく安いから(普通のタバコの半分ぐらいの値段)、旧三級品("エコー"とか"わかば"とか)が人気がでてきたとのこと。若い女性でも、"わかば"とか買って帰るそうな。
実は、3箱ほど、封を切ってないキャメルが家においてある。そのまま置いとっても味が落ちるだけなんじゃけど、封切らず、吸わずにずっと取っとくつもり。
いつの日か、なんか、なんかわからんけど、特別なことがあったときに、封を切って、しっけたキャメルを吸うかもしれない。
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