娘が、「さっき(店内に)、すごいでっかいトカゲがいた」と、興奮ぎみに言うてきた。
「立ち上がったりしていた」、「とにかく大きい」などと言うもんだから、ふたりでさがしはじめた。
"すごいでかいトカゲ"、"立ち上がったりする"ゆうのを聞いて、勝手にイグアナみたいなんを想像した。
「ペットか?」
「ちがうと思う」
やっとみつけた"すごいでかいトカゲ"は、しっぽ入れても15cmぐらいの、ちっこいトカゲだった。くつの箱の間を、ちろろ、ちろろっと走っている。
たしかに前足をつっぱるようにして、上半身をもたげたりする。どうどうとした態度が笑える。
クーラーががんがん効いてる店内に置いといてもしょうがないので、ちょろちょろと逃げまわるのを両手でつつみ込むようにしてつかまえた。
店をでて、手をあけると、ちょろろっと腕にでてきたがおとなしい。
カメラで娘が写真を撮った。思い切り接写で。
あーでもないこーでもないとえらく時間をかけたが、おとなしく腕にのっていた。てのりトカゲか・・・。
記念写真がすみ、逃がしてやることにした。ほれっと腕を地面に近づけたが逃げない。
そらそらと、背中をつついてやっと地面におりた。
もう帰るぞ、ゆうても娘はトカゲのそばにしゃがみこんでいた。
すごいおとなしくて、背中にさわれたとうれしげに言っていた。
店内でトカゲをつかまえるとき、いっしゅんびびってしまった。子どものころは、トカゲでもカエルでも虫でも、平気でつかんで遊んでいたのに。
ひさしぶりに手にした、おおきな態度の小さなトカゲは、すごくかわいかった。ちょっとうれしかった。
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