洋式の個室に行くと、便座ん中に、てんこもりにトイレットペーパーがはいっとった。
「こりゃ詰まっとるけえだめじゃん」と思ったが、無意識に手がのびて、"流す"レバーを下げてしまった。
あんのじょう、がっつり詰まっとって、ぐんぐん便座ん中の水位が上がりはじめた。
「おーっ、やばい! とまれとまれとまれとまれ。」
願いが通じたのか、フチまで10cmゆうところで水は止まった。
「だめじゃ。助けを呼ぼう。」、とトイレを出ようとしたところで、"スッポンスッポン"を手に(正式名称わかんね)、掃除のおばちゃん登場。
「おー、いま助けを呼ぼうと思ったんよ。」
「そーじゃろう。これ持ってきたけえ、いまやるけえね。見ときいよ。」
「こないだ1階の女子トイレが詰まってねえ。(こんなあふれて)そりゃあすごかったんじゃけえ。」と、おばちゃんはマシンガンのようにしゃべり続けながら、"スッポン"やったり、便器んなかにゴム手の手えつっこんだりしながら、いっしょうけんめい作業をしよった。しゃべり続けながら。汗だくで。
仕事とはいえ、おばちゃんかっこええ、と思いながら神聖な作業をながめていたが、ぼーっと見とっても意味ないことに、ふと気がついた。
「ほいじゃあ、きれいになったごろに来るけえ。」
「んっ、わりーけどそうしてっ。」
が、トイレから通路に出たとたんに、トイレん中からおばちゃんが大きい声でたけっている(叫んでいる)のが聞こえた。
「にいさーん、にいさーん。もお、ええよー。」
おばちゃんありがとう。でも、こんどから、小さい声で言うてね。はずかしいから。
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