たいへん失礼なことじゃけど、偏見があって皆川亮二氏のマンガは、まともに読んだことがなかった。
こんかいは、題名になっている、鉄砲の"ピース・メーカー(コルト・シングルアクション・アーミー)"を自分が好きなこともあって、1巻から読みはじめた。
皆川氏は絵も話もうまいが、なんか最後に失速するイメージがあって、いままで手を出さんかった。"ARMS"とか、あと少しで買いそうじゃった。アリスをモチーフにしてるらしいことは、ちょびちょび見て知っとったが、ぎりぎりんとこで踏みとどまっていた。
で、読んでみると、皆川氏はウマイ。
絵はもちろんでゆうこたあないけど(きれい、美しい。)、話の筋も、毎回、「ここで終わるんかい!」っちゅう感じで、ぐいぐい引っぱる。
とくに目新しいネタはないような気がするけど(ナマイキでスマヌ)、きちっと読ませる職人ゆう感じ。 感動して涙がこぼれるこたあないけど、読み終わる巻ごとに、「うーん」とうなり声をあげてしまう。
7巻目の終わりは、びっくりぎゃうてんじゃったけど。そーくるとは思わんかった。
さんざん引き付けておいて、ずばっと置いてかれた。まじか・・・。
ピストルなんかは、人を撃つ以外には能がないしろもんで、それに"ピース・メーカー"なんちゅうあだ名をつけるなんぞ最悪の冗談だが、アメリカで始まったんだか日本でだかわからんけど、むかしからこのコルトの銃はそう呼ばれている。
開拓時代の終わりから南北戦争と、シンプルでがんじょうなこの銃は活躍し愛されてきた。血を吸ってきたといえる。
現代の、ウェスタンと呼ばれる映画でも"活躍"し、いまにいたる。
そおゆう言葉の響きと矛盾する暗い面を、題名にも内容にも充分にふくんで、お話は続いている(好評連載中)。
さてどうなりますやら、続きが楽しみ。
"PEACE MAKER"7巻 皆川 亮二/作 集英社/刊
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