ひさびさに、職場で午前0時を過ぎた。
真っ暗な建てもんの中に、ひとりで残業。
0時過ぎてすぐぐらいに電話がかかってびっくりしたが、だれが出るかい、つって出んかった。警備会社からだったかも。
お客さんのくるとこは朝からエアコンをかけとったが、事務所は涼しい風が吹いてくるので窓あけて空調なしですごした。
職場のみんなが帰ったあとも、"絶対に閉め忘れそうにないとこ"を選んで、窓をも一度あけて回った。
ときどき霧雨みたいな雨が降って、ずっと涼しく快適だった。外が真っ暗になるまでは。
日がかんぜんに落ちて夜になると、ちっこい羽虫が明かりに誘われてどんどん部屋に入りはじめた。
害があるわけじゃないが、顔のまわりをぷんぷん飛んでうるさい。顔がこそばゆい感じがして集中できん。
むー、じゃまくさいと思いよったら、ぶおーんと甲虫のたぐいが一匹入ってきた。
こいつは自分のとこによってこんのんじゃけど、そのまま帰ったらセンサーを発報(はっぽう)させて、夜中に警備会社から電話がかかってきそうだ。
がばっとイスから立ち上がって、虫とりアミを取りに行った。
一時期、毎日のように事務所にスズメバチが入ってきたことがあって、ボスが家からアミを二本も持ってきとった。
さくっとすくって窓から外に出した。カメ虫の仲間かなんかだった。
ぶーんとアミから出てったのはよかったが、ブーメランのようにターンして、するりとまた部屋に入ってきた。
くそっ、めんどうくせっ。
そして夜も10時を過ぎたころ、いよいよ仕事が佳境に入る。ゆーか見たくもねへとこに入る。
意味不明の大量の資料。
疲れで頭がぼーっとなり、吐き気まではいかんがきぼぢが悪くなる。あきらめて仕事、続ける。
0時を過ぎたころ、やっと最後の資料をコピーして、ファイルにとじた。
机に戻り、端末落として帰えるべ、と思ったとこで目の前の電話がなった。
げろっ、だれじゃ12時過ぎに電話すんのは。無視無視、と決めたが、相手さんがあきらめて電話が鳴りやむまで、じっと電話を見とった。
深夜の電話なんかろくなもんじゃねえだろ。警備会社からだったらかわいそうなことしたが。
警備をかけて、クルマを出し、駐車場の棒立てたら業務終了。
24時間のファミレスで飯食ってこれ書いとんじゃけど、ひたすら眠い。
あすも朝早いけえ、帰ってから風呂入らんといけんのよね。
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