2013年7月31日水曜日

kindleさんのこと

 電子書籍は、"紙の書籍を駆逐しそうでヤダ"、と思っていた。"本の敵"ぐらいに思ってた。
 電話帳なみの紙質のペーパーバック読んで捨てちゃう、メリケン人むきと思っていた(偏見です)。

 それが、息子が洋書を読むとかほざいて、AmazonのPaperWhiteをこづかいで買った。それ見るとじぶんもほしくなって、がまんできんくなって買ってしまった。

妻:「ヒトが持っとんの見たら欲しくなって。子どもじゃないんじゃけえ。」

 あーそーですよ。子どもですよ。

 まおんなじを買うのはなんか悔しくて、きもち差をつけた。wi-fi版でなくて、3Gも使える版。ただし息子のとちがって中古。
 子どもらはお年玉もらうし無駄づかいせんので、わしより金持ちなのである。

 日本版kindleストアには本がない、などと言われているようだが、たしかに、あの本どうかな?、と検索かけると、ない。
 作家で検索かけても、おためしみたいに一冊だけあったり、一冊もなかったり。

 んじゃ、kindleなんてやくにたたない、なんて言えるかゆうと、ゼロ円で日本の近代文学がさであるんで、じぶんなんかにゃとても読むものがないなどとえらそうなことは言えない。

 一度は読んでみんとなあと思いつづけてる本が、一生読みきらんぐらいある。

 がちがちの定番で、柳田国男さんの遠野物語とかダウンロードしてみた。ゼロ円ではないが、ただどうぜんだった。

 んで、ワードとかpdfとか、じぶんのファイルを変換して読むゆう機能は、ただ長いだけのワードは完ぺき、pdfは微妙ゆうところ。

 ウィキペディアの記事をpdfにしたもんでも、文字のポイントやレイアウトがてきとうにずれる。

 とはいえ、読めんことはないので、インターネットで見つけたそこそこの長文の記事を、スクラップするようにpdfにして、kindleに送っている。

 ひたすら本を読むのが目的じゃなく、スクラップした記事を持ち歩いて読むのも大きな目的だったんで、この点では及第点以上。
 長い文章は、紙に打ち出して読まんとどうしても読みにくいんじゃけど、kindleのpaperwhiteだと、紙で読んでるのに近い。気がする。読みやすい。

 かんじんの電池のもちは期待どおりで、ケータイに比較すると圧倒的にもつ。本なのにいちんちもたんのんではだめっしょ。性能がどーこーじゃなくて。

 動作はのっそり遅いんじゃけど、この電池のもちと読みやすさなら、充分にがまんできる。

 使い方はときどき息子に聞いたりしてるが、マニュアル読まんで使えるんだからそれもグッド。

 せっかだからいろいろやりたいヒトにはpaperwhiteは向かないんだろうけど、そのいろいろはケータイでやってますゆうヒトには充分買いなように思う。

 一万円前後と値段も格安じゃし。あっ、じぶんのは中古じゃった!

2013年7月29日月曜日

女子高校生 とぶ!

 地域の祭りの手伝いに行った。ほとんどひやかしであるが。

 祭りは地元の商工会が手作りでやってるもんで、地味ではあるが子どもらを中心に、みな楽しみにしている。

 行ったコーナーは、小学生以下、お子ちゃま限定のアユ・アヤメつかみどり大会。5m四方ぐらいのいけすをつくって、そんなかをばしゃばしゃと子どもが走り回る、保護者まっつぁおの企画である。
 仕事が終わってかけつけたのが遅かったもんで、いけすの中のアヤメはとりつくされとって、つかまえるのがむずいアユだけになっとった。

 祭りにつれてきた親御さんとか、家で子どもの帰り待ってる親御さんとかの気持ちはまったく無視で、"よっしゃ突っ込め"とか、"ほりゃ泳げ"とか、おっさんは好き勝手に子どもらをけしかける。子どもらも夢中で追っかけるもんだから、いけすはもうプールと同じ。力いっぱい突っ込むは、ヘッドスライディングはするはで、子どもらは全身びじょぬれ。
 いったんぬれてしまえば、もう男の子も女の子もない。

 はでに突っ込むもんだから、見物人やじぶんらスタッフもずぶぬれ。いけすの外でもお母さんや友だちやらの悲鳴が上がる。

 サカナを手づかみにしたことなんか、ほとんどの子がないと思うが、つかまえた子はそりゃあもう得意げだった。

 つかまえられんかった子にも、一匹は持たせてて、そのまま持ち帰るか串にさして炭火で塩焼きにするかを選んでもらってたが、ほとんどの子がその場でおいしそうに食べていた。

 祭りも終盤になり、アユの数もめっきり減ったところで、つかみどり大会はおしまいゆうことになった。残りのアユは塩焼きにして一般客に販売することに。

 そこで、コーナーがおわってからもいけすを取り囲んでた子どもらに、残りのアユをぜんぶとって来い、ゆうたらうれしそうに10人ばかり、どっといけすに入ってきた。

 そん中に、とくべつに許しちゃろうと、ひとり女子高生が混じっている。

 よーい、どん!、とスタートすると、もうわやくちゃのずぶぬれ。

 で、例の女子高生はというと、まったく小学生に負けてねえ。おくすることなく頭からつっこんでって、もうずぶぬれ。服着たままで泳いどる状態。ギャラリーに大受け。とくにスタッフのおっさんに。

 "よっしゃいけー、○○(女子高生の名前)" "こいつ、ほんまにやりよるど"

 ぜんぶのアユをとってからでも、子どもらはまだ遊び足りない。水のかけあいをはじめて、そのうち相撲をとりはじめた。乱どり状態。

 女子高生はそのまま混じっとって、相撲までとっている。背は低くて小学生に完全にまぎれているが、そこは高校生。ガキんちょをつぎつぎに豪快に投げ飛ばしている。

 "やるのお" "よーしゃないのお"

 おっさんらは感心していた。

 けっきょく祭りが終わるまでいて、あと片付けを手伝って帰った。筋肉痛になりそうだが、おかげでええもんを見せてもらった。

 まわりの期待にこたえるゆうんは、あそこまでやらんといけんのんだわ。
 女子高生に負けんように、わしもがんばろ。

2013年7月24日水曜日

広島第一劇場 2013年7月22日

 ごきげんで帰る、帰り道。

 汗みどろで、(じぶんの)すいい臭いがするはずなのに、なんだかええにおいがする。

 くんかくんかとじぶんのシャツをにおうと、踊り子さんのいいにおいがうつっとった。やばっ。

 乙姫さんにうしろから抱きついてぱふぱふしたときにうつったのね。

 いずれおとらぬ芸達者な4人が公演中。いまなら、"わしはハダカだけ見にきとるんじゃないんじゃ"、と見栄をはれます。

 ちかくのおともだちは、ぜひ見に行ってね。若い娘さんが見に来とって、びっくりしたぜい。(でもかぶりつきで見た)




07/21〜31
1.五木麗菜
2.乙姫くるみ
3.ゆの
4.HIKARU

2013年7月12日金曜日

おむかえ

 仕事おわって、家に帰った時点ですでに汗みどろ。
 汗臭いをとおりこして、ケダモノのにほひがする。じぶんから。

 夜11時も近いころ、お湯につかってるような気持ちになりながら、駅までてくてくと息子を迎えに行く。くそ暑い。

 きれいなお姉さんが、バス乗り場にむかって歩いてくる。背もでかいが…、チチもでかい。そのうえ、ばっくり胸のあいた服を着てらっしゃる。こんなことなら、メガネかけてくりゃよかった。痛恨である。

 むかえのクルマを待つのか、お嬢さんはバス乗り場のベンチにすわってケータイをいじっていた。自分が帰るときにもまだいらっしゃったらええなあ、などと思いながら前を通りすぎる。

 駅につくと、構内は風がとおらもんで、さらに暑い、つらい。(息子が)連絡なしでつぎの電車に乗っとったら殺す、とか頭ん中で考える。

 飲みの帰りのグループが、いろんなとこで"お疲れさんでしたアイサツ"をしている。終電がちかいのだ。さんさんごご別れて、そのうちの幾人かは改札をくぐってホームに消えていく。

 さいわい、息子はいつもの時間に改札から出てきた。二人ならんで、きょうのガッコの話を聞きながらバス乗り場をとおったが、残念ながら"大きいお姉さん"は、もういなかった。

2013年7月8日月曜日

つくろう <その後>

 めちゃめちゃ日焼けしている。両腕が真っ赤で、時計のあとが白にくっきり。

 首筋がひりひりするんで、顔もたぶん焼けている。マブタがぱりぱりする。

 そりゃあええんじゃけど、さっき、衝撃的なことに気がついた。

 窓を、ホック外して、クルマから取り外して縫えばよかったんだ。ほんなら、クーラーの効いた部屋で、ゆっくり縫えたんだわ。

 縫いものは、炎天下でなく、部屋でやった方がいいみたいだ。こんどからそうしよう。

 やっぱ、縫いものは部屋でするもんだわ。

娘:「ふつう、そうでしょう」

つくろう

 取り繕(つくろ)う、ゆうのに近いが。

 クルマの窓のファスナーがほつれていた。縫(ぬ)われた糸がくちてきて、力いっぱい締めたときに、"ブブブ"と不吉な音がして糸が切れる。

 いちどほつれはじめると止まらない。気候も暑くなり、しまりの悪いファスナーを開け閉めする機会もふえた。で、ふんっと力を入れると、"ブブブブッ"となり、あわわとあわてるはめになる。

 さいしょにほつれたのは運転席だったのに、助手席側もほつれはじめて、ほつれぐあいも運転席側を追い越してしまった。閉めてもビニールの窓がべろんとたれるようになった。やばい。

 で、きょう一念発起。手縫いでつくろうことにした。

 昼前に手芸店でお裁縫セットを購入。縫い糸も購入。

 糸の太さと材質を選ぶのに、"なにに使うんですか?"と店員さんに聞かれ、小声でクルマの窓を縫うんですとこたえる。

 "はあ?"

 クルマをいじるいつものなぎさの公園に到着。とりあえず腹ごしらえでカミさんがつくってくれた弁当を食べる。
 海びらきはまだだが、ちさい子ども連れから若者のグループまで、たくさんの人がもう海水浴や日光浴をしていた。もうれつに暑い。

 たばこ一本吸って作業開始。縫い方は、気合の"ホンガエシ縫い"。

 くちたキャンバスを傷めんように、前の糸の穴に慎重にとおしてゆく。

 さすがはホンガエシ縫い。遅々として進まず。適当な長さに糸を切ってから縫いはじめるが、それほど距離が伸びんうちにもう残りの糸が短くなってしまう。

 助手席を縫ったところでいったん休憩。アズマヤの日陰でたばこを吸う。つかれた、あづい。駐車場、超暑い。首のしたまで日焼けしそうだ。ペットのお茶をがぶのみしながら作業をするが、くらくらする。海水浴の若者たちが、すげー楽しそうだ。

 で、運転席側縫って、ついでにシートの破れもパッチ貼って、ざくざく波縫いしたら、はい、完成。たっぷし2時間ぐらいかかった。

 やってみると達成感あって気持ちよかった。もともとはテント屋さんがミシンで黒糸で縫ってたが、手縫いしたとこがわかるように深い赤色で縫った。

 縫ったとこを外から見ると、まだファスナー全体の三分の一ぐらい。のこりも黒糸が灰色になっとんで、じきに"ブブブッ"といくんでせうね。ははは。

2013年7月1日月曜日

ちょうしがいいの、わるいのって

 職場の印刷機(輪転機)が調子がわるくて、業者さんに来てもらった。ほとほと困っていた。じぶん担当の印刷物をかかえてる職員が、順番待ちになっとった。

 メカマンが、ていねいに中でだだ漏れしていたインクを拭いたり、できるかぎりのことはしてくれたが、けつろんとしては、修理不能とか。経年劣化で傷んでる部品があるが、メーカ在庫がないんだと。

 印刷機からドラムを引っ張り出して、部品現物を見ながらていねいに説明を受けた。漏れ出てくるインクに注意して、定期的にふき取りながらおそるおそる使って、はやいうちに買いかえるかリースで別のを借りるしかないという。

わし:「・・・。違う色の(予備の)ドラムから部品とって、ニコイチで修理すればいいんじゃない?」

 営業とメカマンのおっさん、ふたりとも目が点になっとった。そんな不思議なことかいな?

 30年モノのぼろグルマに乗ってるもんの発想である。部品ならあるじゃん、中古で使用済みじゃけど、てゆう。赤と青の原稿を刷るためのオプションのドラムが各一で二つもある。

 営業とメカマンのおじさんは、すこしの間顔をあわせぼそぼそ相談しとったが、可能かどうかメーカに問い合わせて見るとのことだった。
 こちとら、新品の輪転機買うどころか、リースで借りる予算すらねーんでい。なんとかしてくれい。

 業者さんが帰ってしばらくして、印刷しようとしてた同僚のおじさんが事務室に来た。やっぱ印刷ができないとのこと。とにかく詰まって、製版つくるとこまでもいきつかんらしい。まじで困った。
 もう時間ぶちかかるの覚悟で、レーザープリンタで印刷するしかないかも。
 残業覚悟で、その印刷、じぶんがやりますと引き受けてしまった。

 それからは、すぐにはあきらめられんもんだから、キッチンペーパーやティッシュや新聞紙持って印刷室にこもった。

 ドラム引っ張り出して上ブタあけて、インクで汚れたとこをかたはしから拭いてった。ドラムのすき間からヒジまでつっこんで、ローラーやらガイドのステイやら、とにかくドラムや紙がさわりそうなとこを拭いてった。ドラムも下地のステンレスが見えるまでとことん拭いた。
 インクで両手真っ黒。爪や手のしわの中まで。

 それがおわったら印刷機のフタ閉じて、へんなインクが付かんくなるまで紙を何十枚かとおした。

 んーで、いよいよおたちあい。原稿セットしてボタン押すと、できた! へんな汚れやかすれもなく、両面刷って、はい、完了。印刷はじめたらトラブルはぜんぜんなくて、あっちゅう間におわった。も、夕方じゃったけど。

 いけるじゃん、わし。…じゃなくて印刷機。しょうじき、すげーうれしかった。

 翌日からは、順番待ってた職員が、つぎつぎに印刷しよったけどノントラブル。
 印刷機のごきげんがいいうちに、刷るもんぜんぶ刷っとこうちゅうことで、一日中、ずっとだれかが印刷室に入ってた。

 業者が言ってた部品ゆうかシートは、"破れそう"じゃなくて、もう部分的に破れとった。いつまた止まるかわかんない。素人がいじったぐらいで直るわっきゃあないし、時間の問題だろう。

 でもよいのだ、調子わるかろうがいまは動いてんだから。

 クルマといっしょっすね。あ、そりゃあうちんちだけか?