取り繕(つくろ)う、ゆうのに近いが。
クルマの窓のファスナーがほつれていた。縫(ぬ)われた糸がくちてきて、力いっぱい締めたときに、"ブブブ"と不吉な音がして糸が切れる。
いちどほつれはじめると止まらない。気候も暑くなり、しまりの悪いファスナーを開け閉めする機会もふえた。で、ふんっと力を入れると、"ブブブブッ"となり、あわわとあわてるはめになる。
さいしょにほつれたのは運転席だったのに、助手席側もほつれはじめて、ほつれぐあいも運転席側を追い越してしまった。閉めてもビニールの窓がべろんとたれるようになった。やばい。
で、きょう一念発起。手縫いでつくろうことにした。
昼前に手芸店でお裁縫セットを購入。縫い糸も購入。
糸の太さと材質を選ぶのに、"なにに使うんですか?"と店員さんに聞かれ、小声でクルマの窓を縫うんですとこたえる。
"はあ?"
クルマをいじるいつものなぎさの公園に到着。とりあえず腹ごしらえでカミさんがつくってくれた弁当を食べる。
海びらきはまだだが、ちさい子ども連れから若者のグループまで、たくさんの人がもう海水浴や日光浴をしていた。もうれつに暑い。
たばこ一本吸って作業開始。縫い方は、気合の"ホンガエシ縫い"。
くちたキャンバスを傷めんように、前の糸の穴に慎重にとおしてゆく。
さすがはホンガエシ縫い。遅々として進まず。適当な長さに糸を切ってから縫いはじめるが、それほど距離が伸びんうちにもう残りの糸が短くなってしまう。
助手席を縫ったところでいったん休憩。アズマヤの日陰でたばこを吸う。つかれた、あづい。駐車場、超暑い。首のしたまで日焼けしそうだ。ペットのお茶をがぶのみしながら作業をするが、くらくらする。海水浴の若者たちが、すげー楽しそうだ。
で、運転席側縫って、ついでにシートの破れもパッチ貼って、ざくざく波縫いしたら、はい、完成。たっぷし2時間ぐらいかかった。
やってみると達成感あって気持ちよかった。もともとはテント屋さんがミシンで黒糸で縫ってたが、手縫いしたとこがわかるように深い赤色で縫った。
縫ったとこを外から見ると、まだファスナー全体の三分の一ぐらい。のこりも黒糸が灰色になっとんで、じきに"ブブブッ"といくんでせうね。ははは。
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