灯油を買いに、ガソリンスタンドに行ったら、迷い犬がいた。
大きなゴールデンレトリバーだった。
首輪はないが、すごく人なつっこくて、来る人みんなに、大きな体をゆさゆさゆらして、愛きょうをふりまいていた。
客も店員も、カレのことを心配して集まってきたが、当の本人は、どんどんカレのもとへ人が集まってくるもんだから、ごきげんだった。
「みんな、あんたのことを心配しとるんじゃけど」
集まった客と店員で一生懸命話し、知るかぎりのところへ電話をかけていた。しかし、すぐには解決しそうにはなかった。
犬の大好きな娘に電話をし、カレの特徴を言ってみたが、心あたりはないとのことだった。
「わたしが引き取ります(飼い主が見つかるまで)」、のひとことが言えなくて、先に立ち去った。
カレ(あー、ほんとは女の子かも)のゆく末が心配だ。
0 件のコメント:
コメントを投稿