2011年1月3日月曜日

さけのうえでのはなし

ずいぶん前のこと。
職場の打ち上げがあって、その2次会からの移動中の話。

みんなべろんべろんに酔ってて、ふらふら千鳥足で飲み屋街を歩いていた。
道に救急車が止まっていたが、だれが呼んだかわからないらしく、けが人だか病人だかを、救急隊員がきょろきょろさがしていた。

むかえがきたからお前が乗れ、などと救急車のそばで、大声で冗談を言いあっていると、前のほうから叫び声が聞こえた。

兄ちゃんが腕から血を流しながら逃げてて、それを包丁振りまわして男が追いかけてた。

それまでふらふらだったはずなのに、うちら全員、一気に酔いがさめて、全力疾走で、もと来た方向に走って逃げた。自分らでもおどろくぐらいに、みな足が速かった。

遠巻きに見ていると、道路で客待ちしていたタクシーのまわりを、トムとジェリーのように二人がぐるぐる回っていた。
タクシーの運ちゃんは、こちこちに固まっていた。さぞ怖かったことだろう。

しばらくすると、トムとジェリーは通りの向こうへ走り去り、見えなくなった。

んで、警察に110番通報した。
「どこですか」とか聞かれて、”現場”の道路に出て、「あー、なになにビルのへんです」とか言いよったら、トムとジェリーが帰ってきた!
血の気が一気に引いて、「帰ってきた」と警察に携帯で話しながら、また走って逃げた。刃物もって追っかけっこしてるのを、110番に実況中継。

”ヤ”のつく自由業の方の、酒の上でのケンカだったそうだが、加害者は捕まらず、被害者も出てこなかったそうな。
交番が近いのに、やけに警官の到着するまでが長く感じられて、事情聴取の30分ぐらいが、2時間ぐらいに感じた。
あー、こわかった。



そんで次は、そん時に一緒に走って逃げたお嬢さんのはなし。

何日もマスクをしとって、カゼでも引いたんじゃろうか?、と思ってたら、違(ちご)うとった。

飲みの次の日に目が覚めると、なぜか服が血まみれだったそうな。「なんじゃっ、こりゃ」と思ったら、前歯が一本なくなってたそうな・・・。



以上、酒の上でのお話でした。

あれ!?、自分の話をしてないって? そんな、人に聞かせられるような武勇伝は、ありゃんせん。

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