家にひとりきり。ぶーかぶーか、掃除機をかけていた。
息子が帰ってきた。
いっしょうけんめい語りはじめた。正面に立って。
がーがー掃除機をかけてるまん前に立って、しゃべりつづける。
ものすごい、じゃま。
ときどき手で、しっしっ(どけ)と合図してどかせては掃除機をかけ続ける。
180度むきをかえて、反対側をかけはじめると、やっぱり回りこんで正面に来る。
ひと部屋終わって、となりの部屋の半分ばかり掃除が終わるまで、"しっしっ"は続いた。
息子は満足したのか、上の部屋にあがって行った。
しばらくして、妻が帰ってきた。
またまっ正面に立って、しゃべりはじめる。しゃべり続ける。
「掃除機かけよるじゃろ。正面に立つなっちゅうに。」
これは遺伝か、遺伝なのか? それともイエの文化なのか。 はたまた、ユング先生のおっしゃっていた、"文化の遺伝"なのか?
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