おなかいっぱいになった。
一年分ぐらい、マンガを読んだような気がする。
どれから手えつけたらえんじゃー、こりゃ。
しかも、どれもさらさらっと読める内容じゃないし・・・。
「鋼の錬金術師(27)完結」
「リアル(10)」
「あたらしい朝(2)完結」
「ピースメーカー(6)」
「ピアノの森(19)」
「馬鹿者のすべて(1)」
『馬鹿者』は、新人がんばれっ、ゆうて衝動買いしたもんじゃけど、ほかは入れこんでる話ばっかり。
そういえば、あした、「よつばと!(10)」をさがしに行かねば。
特に印象に残ったことをふたつ。
ゆきみ愛嬢のお尻。
舞台の反対側のお客さんにサインをするとき、ひじはついて、腰は浮かせてた。お尻が、まっ正面で、すんごいよいながめでした。
おっさん(自分)は興奮して、「ここって、ええ席? なっ、なっ」、と近くにおった知らん兄ちゃんに話しかける。兄ちゃんは、「えっ、あっ、いい席と思います」、と反応してくれた。
で、また別のお客さんにサイン。また、お尻がまっ正面。
「やっぱ、いい席じゃろ? 尻が、尻がっ」、ゆうて、おっさんはまた興奮して、兄ちゃんにゆうてしまう。騒がしくて、すんませんでした。
ほんとに、いいながめじゃった。
名前も知らずに見に行ったんじゃけど、トリの若葉さくら嬢。
踊りも演技も、ばつぐんで、行ったかいがあった。
さすがはトリ。すっ、すっと、切れのいい踊りを見せてくれた。きれいだし、ていねい。真剣に見入ってしまった。
演技も、限られた時間のなかで、ものがたりをつむいで見せてくれた。水色の大きな布をいとしい人にみたてた演出も抜群。
表情ひとつ、指先のしぐさまで心がこもっているようで、感激した。ものがたりに引き込まれて、客席にむかって手をのばす演技のときは、どきっとしてしまった。
自分は、ストリップの踊り子は性を売る職業の一つと思っている。だから、それを見に行く自分は、性を買っているということ。
だけれども、踊り子さんを見ていると、ただ性を売る、買うだけでなく、言葉にはできんけど、なにかそれ以外のもの、それ以上のものがあるような気持ちになる。
うまく理論づけができないんじゃけど、そんな気持ちにさせてくれる踊り子が、見に行くたびに、かならず一人はいる。
特別に踊りや演技がうまいひとはもちろんだけれども、そうでないヒトでも、そう思わせてくれるヒトがいる。若くないヒト、きれいではないヒト、だれがみても不器用なヒト、など。
踊り子さんに、勝手なロマンをいだいてるのかもしれないし、自分を正当化したいだけかもしれない。
そんときの気持ちに、いちばん近い言葉は、"感動"か?
「勝手なロマンは、差別・偏見の一つです」と、ものの本でばっさり切られていて、図星だと思った。
それでも、じーんとくるあの気持ちをもとめて、"小屋がよい"はとまらない。
子どもらが知らんゆうたので、ひとしきり語った。
〜むかし、ある男のところにきれいな嫁さんがきた。飯も食わずに、すげー働くので、ええ嫁さんじゃのお、ゆうて思いよったが、やたら米びつがカラになる。男が天井かどっかにかくれて見よったら、嫁さんがおにぎりかなんか作って、ばぐばぐ飯を食いよった。それも、この辺(後頭部)に口がついとって、そっから食いよった。嫁さんは妖怪じゃったんじゃ。〜
小学生の娘は「あー、それ知っちょる」、と言いよったが、中学生の息子のほうは知らんかった。
わたし:「この話のポイントがわかるか?」「嫁さんが飯食わんゆうてウソついとったことでも、妖怪なんをだまっとったことでもないんで」
子どもら:「?」
わたし:「妖怪が、働きもんじゃった、ゆうこといや」
息子:「ほりゃ、そうじゃねえ」
息子:「ところで、なんで(妖怪が)嫁にいこうと思ったんかねえ?」
わたし:「なんでじゃろね?」
行くときからギリで、全力疾走で駅まで行く。
先に電車に乗ってたガキに追いつく。
息も絶え絶え。腹がいてへ。
マチにつく。
ガキと時間、待ち合わせ場所を確認して別れる。
こっから、よーいドン!
一直線で電話屋へ。修理の終わった携帯電話を引き取りに。これがほんとの用事。大事なおつかい。
手続きが全部終わって、店の嬢ちゃんが「以上です」、ゆうたところで、おもむろにカバンからごそごそっと、"ういろう"を出す。
「おみやげです」「みなさんで食ってください」
「えー、ありがとうございますぅ」と言ってるネエちゃんに会釈してあしばやに店を出る。
やたら人通りの多い中を、カニのように右に左にぬって歩く。
時計を見る。
「くそっ、もうこんな時間か」
競歩状態でたどり着いたのは、広島第一劇場(ストリップ劇場)。
スタッフの兄ちゃんに、「いま何人目?」と聞くと、「まだひとり目、トップです」。
よしゃっ、とドアをあけて、ほのぐらい劇場の中へ・・・。
ズンチャカズンチャカと踊り子さんが踊ってるが、時計が気になる。
一巡、せめて一巡だけでも!、と腕時計とにらめっこしてねばるが、はいっ、もう時間です。
「まーじかよっ!」
また競歩状態で駅に向かう。
信号待ちになるだけで、みけんのしわが深くなる。
待ち合わせ場所のロッテリアに到着!
右!、左!、と店内をチェックする。
よしゃっ、ガキはまだ来ていない。
やっと落ち着いて、コーヒーを注文し、席にばさっとへたりこんで、たばこをふーっとふかした。
・・・、こんなん、情緒も余韻も、なんもないじゃん!
回線も機械自体も、ものすごい遅いが、とにかくつながるんだから、まあいいか、と思って、じいっと待ちながら使っている。
メールも電話に転送するようにしてるもんだから、デスクトップパソコンを使うことが、めっきり減ってしまった。
さすがにメールがたまってるだろうと思って、ひさびさにデスクトップのスイッチを入れた。
ひととおりパソコンが立ちあがると、OSをはじめとして、いろんなソフトが、しっぽをふりながら子犬のように寄ってきた。なんせ、久しぶりなもんだから。
「アップデートあるよ。してっしてっ。」
「パッチきてるよ。ダウンロードして、ねっねっ。」
「バージョン新しくなってんの。やってやって」
おー、そーかそーか、と順々にクリックしてゆく。
すぱっと終わるものもあるが、でっかいファイルをダウンロードするもんもある。
画面に3本ぐらいバーがならんで、ぶっぶっぶっ、とのびていくのを、ぼーっと見ていた。
古いがさすがにデスクトップ(パソコン)は、はええなあと思った。
「完了したよ。」
「ファイル落としたよ。ほらっ、インストールして。」
「契約読んで。同意して、同意。」
などと、つぎつぎにゆってくる。
また、おーおーよしよし、とこたえてボタンをモグラたたきのようにクリックしていく。
だいぶん数が減ってくると、今度は、「終わったよ。再起動してっ、してっ」、といってくるヤツがいる。
まー待てっちゃ、ほかのヤツが終わってないじゃろ、ゆうて、"まてっ"のボタンをクリックする。
ようやく全部のソフトの作業が終わったところで再起動。
起動も、なんか残り作業みたいなんがあって、なんだか長い。ハードディスクがジーコロジーコロ鳴ってるのを聞きながら、じーいっと待つ。
ようやっと落ち着いたところで、メールソフトを立ちあげた。
送受信ボタンを、ぽちっとな、と押す。
"新着メール、1,800件です!"
あ、あ〜あ〜・・・。
カウンターが、ものすごい勢いで上がっていくのを、じーっと見ていた。
デスクトップパソコンて、やっぱ速いですよね。
まさに、いま、焼いてます。
お店はおきゃくさんでいっぱいです。
とてもよいことです。
若い兄ちゃんが、ひとりで焼いとんじゃけど、ずっと行ってたお店のお弟子さんです。
そのお店のおばちゃんが引退すると聞いたとき、兄ちゃんはおしかけで、おばちゃんの弟子になりました。
おかげで、うちの一家が大好きだったお好み焼きが、いまでも食べられます。
味は、師匠とまおんなじじゃあない。けど、いまでも、ときどき味が変わります。
開店して、もう何年かになるけど、兄ちゃんの研究は、いまでも続いてるのです。あの味をもとめて。
ただし、ブロンドのアングロサクソン。
いっしょにいたにいちゃん(ブロンドのアングロサクソン)は、結婚指輪はしとったけど、どうみても二十代前半。
お父さんっちゅうことはないでしょ。せいぜい、彼氏か兄ちゃん。
学生なんか、コスプレなんかわからんけど、都会にはいろんなヒトがおるなあ、と思いよったら、自分と同じ駅で降りた。
えっ!? 地元のかた?
弾力がすごいあって、かみごたえがある。オールドファッションにくらべれば、3倍は、がんじがんじとかむことになる。
たくさんたくさんかんでいると、ほのかに、お米のにおいというか、味がする。
さいしょに、ダブル黒糖、つぎに"きなこ"を食べたが、どちらも味が濃すぎず、甘すぎず。
よくかんでいると、お米の味がする。
さくさくのオールドファッションは、不動のスタンダードじゃけど、"米粉"は"ポンデ"にならんで、自分の中で、"次点の標準"、になりそう。
がつんと下がるんでなくて、じわじわ。
ただし、乱視を含む。
両眼で0.5〜0.7ぐらいはあるんで、ひごろはまだメガネをかけていない。
だけども、意外なほど近くによらんと、ヒトもモノも見えない。
ちょい困る。
いちばん困るんが、ヒト。
知り合いのような気がするんじゃけど、自信がなくて声かけられん、ゆうことがよくある。
すごい近くまできて、やっぱそうじゃん、と思っても、タイミングのがして声かけにくかったりする。
すごいもったいないことをした気分になる。
反対側の歩道から、あいさつされたり、手をふられたりしても、見えねえ、わがんねえ!、ゆうことがままある。
そのまま近づかずに別れたら・・・、だれじゃったんじゃろか!?、いまのは!
ひどいときにゃあ、知らないヒトに、思いっきりあいさつしてしまうこともあるが・・・。やばい、すれちがうまでに、ものすごい恥ずかしい思いをする。
よの中、なんだか似てる人が多いぞ。
メガネかけりゃあええだけなんじゃけど、めんどくさい。
車を運転するときは、運転に自信がないのと、方向おんちなのとで、さすがにメガネをかける。すごくよく見える。むかしは、こんぐらい見えとったのに。
車をおりてメガネをはずすと、くらくらする。なれてないからか。
きょう、職場からの帰りに、歩いててふと横を見ると、空のひくいところに月がでていた。
細い三日月だったが、ぼやっと二重に見えるんではなく、りょうはじが、ばさばさっとささくれてて、白いお花のように見えた。
みごとでした。
家の外で、芸能人の話をしないようにと、家族から言われている。たいてい、違うから。はずかしいからやめたほうがええよ、という意味。
モーニング娘で、すでについていけない。AKB48は、みんなおなじ顔にみえる。
ミスタードーナツの前に、所さんといっしょに、めちゃめちゃかわいいお嬢さんが立っている。
看護婦さんのようなかっこで。看板じゃけど。
いつも、すげーかわいいけど、名のあるモデルさんじゃろか?、知らんヒトじゃけど、とか、なんとかして家につれ帰れんじゃろか、所さんもついてくるけど、とか考えながら、はいちょっとすいませんよ、と前を横切って店に入る。
数日前のこと。
ミスドの店のBGMを調べるついでに、この看板のお嬢さんのプロフィールをみてみた。
みたことのない名前だった。ナカ・リイサさんか、本名なのに、名前覚えにくいな、漢字むずかしいし、と思った。
wikipediaで、も少しくわしくみてみた。
"ハチワンダイバー"に出ていた。
結構おもしろくて、毎回というほどではないがみていた。
メイド服の子が、めちゃかわいいと思った、覚えがある。
"サマーウォーズ"で、おばちゃんの声をやってた。
声だけなんでわからんでもしかたないが、映画館でみて、DVDも持ってる。
"ゼブラーマン"。ゼブラクイーンの女優さんの衣装が、セクシーゆう記事を読んだ、覚えがある。
"ヤンキー君とメガネちゃん"の花ちゃんだった。
妻と娘が、夢中でみていた。
ときどき横からみてて、メガネの花ちゃんが、あいきょうあってめちゃかわいいな、とは思っていた。
ようするに、いろいろみてて、そのつどなんか思ったにもかかわらず、顔も名前も、まったく覚えてなかった、ちゅうこと。
忘れてたんじゃなくて、はなから覚えられなかったらしい。
そおかあ、花ちゃんだったのか。
どうりでかわいいと思った。
神楽のとこにいた。
もう帰るか?、飯食わんか?、と聞くと、キツネのでるやつを見てから帰ると言う。
キツネのでるやつとは、「悪狐伝(あっこでん)」。おなじみの演目。
観客席のほうまでキツネが走りまわるので、子どもにはいちばん人気。
(夜も遅いので)一緒におろうか?、と聞くと、「(ひとりで)帰ってください」、と言われた。
ひとりさびしく、屋台を一周して帰ってきた。
家には、中坊軍団が帰ってて、ゲーム大会。声、でけーよ。
祭りの日は、無礼講(ぶれいこう)。
夜遅くまで、小中学生が家に帰らんで、ぶらついていいことになっている。らしい。
屋台が店じまいする時間になっても、小中学生が、しょざいなげに公園にたむろってたりする。
祭りの高揚した気分がさめんで、家に帰れんのだろう。
家にいても、神楽の太鼓のおとが、どどん、どどんと聞こえてくる。
悪ガキども(息子の友達)が、なんぞ集まってきて、リビングが、すごい人口密度になっていた。6〜7人はおるじゃろうか。
毎年のことじゃけど、うちに集まって、部屋でTVゲームばっかしよる。ぎゃあぎゃあ騒がしいこと、このうえない。
おまえら、祭りなんじゃけえ、はよお祭りにいけよ!
やっとこさグループが動きだし、わいわいがやがや、と外へ出てった。
家ん中が、いっきに静かになった。
が、なんか・・・、留守番がおるし。
ジャージで坊主頭の野球部が二人、残ってゲームしよるし。
うちの息子は、おらんのじゃけど。
「なんで留守番がおるんか」
「あー、屋台に行かん組(が残ってる)!」
さわやかに、にかっ、と笑って、中坊は言った。
で、毎日、なんぞいいもんがないかと、オークションを、物色してまわっている。
文化の日で祝日の、きのうのこと。
午前中に、なんかひっかかってないかと、アラートをのぞいたが、おもしろいもんは、なんもなかった。
アラートは、なん十件もしかけているが、なかなかお宝はひっかからない。
現実に、存在してないかも、ゆうもんも、期待をこめてアラートにしかけたりするもんで、上限いっぱいでもう登録できません、などといわれたりする。
午后になって、またソファーに寝そべって、アラートをみにいった。
すると、ながくさがし続けていた古本が、ばばーんとひっかかってるではなひか。
本は、宮本常一さんの、「私の日本地図4 瀬戸内海1広島湾付近」。
すげー興奮して、すぐにそのページにいって、札をいれ、それからウォッチリストに入れた。
自分が一番のりだったことに、すごい満足した。
ふーっ、と一息ついて、またアラートのページにもどった。
自分のさがしていた、"私の日本地図"のシリーズが、もう一冊ひっかかっていたので、どこの地方の話なんじゃろと思いながら、そいつをみにいった。
すると、『開始価格:8,000円』、と書かれていることに気がついた。
8,000円・・・。
払えん額じゃないが、しゃれにならん。青くなった。
薄っぺらな知識と、きわめて低いモチベーションの自分には、8,000円の価値がない。
自分にとって、その本の価値は、そんなにあるわけがない。
本に価値がないんじゃなくて、自分に8,000円の価値がない。
残り少ない貯金のことを考えながら、すんごいびびりながら、札を入れた本のオークションをみに行った。
『開始価格:2,000円』、と書かれていた。
しんそこ、安心した。
こんぐらいなら大丈夫だ、と自分にいいきかせた。
でも、同じシリーズの本で、このスタート価格の差はなんなんでせうか。
2,000円とはいえ、元値は500円台。自分が生まれたころの本の価格として、高いんやら安いんやら、まったくわからん。
それに、このての古書は、きっちりと値段が決まっている。古書店のカタログには、値段なんぼ、と明記されているはずである。
よって、そのまま無風状態で、自分以外だれも札を入れんままにオークションが終わるとはかぎらない。
ずいぶんさがして、やっと見つけた本。ここで逃すわけにはいかねへ。
オークション終了まぎわに、ライバルがあらわれたら、我を忘れそうで恐ろしい。
何年か、オークションで遊んできて、やっとわかってきた"コツ"がある。
それは、"負けるが勝ち"ゆうこと。我を忘れて、ムキんなって札を入れてると、とんでもない値段になる。
それに、二度と出てこない商品はない。ずーっと待ってれば、またいつかは、必ず、いい値段で出てくるもんである。
でも、ほしいもんはほしい。
尊敬する先輩に、学生時代にいわれた言葉がある。
「あとで買う本なら、いま買え!」
実践しよったら、ぜったい破産するね。
あさ、しらじらとあけてゆく空をみながら、集合場所へ。
すいた道路を快調にとばして、西へ西へ。
かんたんにミーティングをしたあと、こんどはバスにゆられて現場の駐車場へ。
が、現場についてみると、おしごとは、"駐車場係"、ゆう平和なしろもんじゃながった。
実態は、時速60kmから80kmで突進してくる、鋼鉄のけだもの(体重約1t)と、オレンジ色の棒きれ一本を武器に戦う、ちゅうエクストリームなスポーツだった。
駐車場からイベント会場までは、道路をわたらなければならないが、駐車場の前後に横断歩道はまったくなく、歩道縁石の切れめさえない。
道の制限速度は60km。高速道路状態でぶっとんでくる車をとめて、歩行者を安全にわたさなければならない。
しかも、必死でオレンジの棒きれをふっても、車はとまるどころか、減速さえしてくれない。
そおゆう車が、"まま"あるんじゃなくて、"多くがそう"。
『警察じゃないんだから、車道に出て車を誘導してはいけません』、などと甘えたことをいうとる場合ぢゃない。
歩行者がわたりはじめたら、なにがなんでも車をとめなければならない。
こっちが誘導する前に歩行者がすい、とわたりはじめたひにゃあ、最悪である。
命がけで、歩行者を守らねば、ゆう状態。
けが人が出そう、ゆうのを一気にとおりこして、"死人が出そう"。
車道に出て、必死で、ぶんぶん棒をふる。武器がたよりない。
車、減速しない。そのまま自分(わたし)にむかって、ぶっとんでくる。
がまんくらべか、根性だめしのように、車道でにらみあう。無謀である。
(歩行者が)はやくわたりきってくれ、はやく、はやく!、ぢゃないと、わーしーがー、ひーかーれーてー、しーぬー、と心んなかで悲鳴をあげる。
これ以上、車との距離がつまったら、自分にむかってくる車がスローモーションでみえそう、ゆうところで、っしゃー!、わたりきった!、と歩道にすいとよけると、その前を、やっぱ減速せんままの車が、がおーっ、と通りすぎる。
これを、えんえんと繰り返す。
交代して、はなれたところからみよっても、おーあぶねえ、と声が出る。
減速せんままで、最後の最後にハンドルでよけよったりする。
軽じゃろうが普通車じゃろうが、どの車もおんなじ。
どこのおっさんじゃ、いまの運転は、と運転席をみると、おとなしげなお嬢さんだったりする。
なんなの!?。
どうもこの路線は、ブレーキをふんではいけないことになっとるらしい。
それか、ここの道には、"げげげのなんとか"ゆうようなモノノケが住んどって、その妖気にあたった車だか運転手だかは、たけだけしいけだもののような心になってしまうんじゃろうか?
地元の人に聞くと、「上り(路線)は下り坂になっとるんで、100kmでるねえ。」、とか。
ふだんは民家も少ないし、道路を横断するような無謀なヒトはいないとのことだった。
自動車専用道路状態。ようするに、高速道路状態。
これを二日間やると、駐車場がせまくてパニック、ゆうのも重なって、もう、へろへろ。
基本的には、ひまな時間が多いのに、いったん車やヒトが動きだしたら、もうアドレナリンがでまくり。
休憩でイスにすわると、頭がくらくらして、地震で地面がゆれているような感じがした。
そして日曜の午后3時すぎ、イベントの参加者たちを送りだして、二日間にわたった臨時業務終了。
まだまだ走りまわってるスタッフをのこして、自分らは撤収。
けが人も死人も出なくて、ほんと、よかった。
自分、ひかれんでよがった。