2018年7月21日土曜日

ジムニーは あとにもさきにもジムニー

 ひさびさに休みをもらった祝日の月曜日。
 軽ジムニーのマニュアルの試乗車があるゆうんで、ヒロシマの西風新都に行ってきた。往復90km超…。

 ひさびさに間近で見たジムニーは、えらくでかかった。ほんの3年前まで乗っとったんじゃけど、昭和のジムニーに比べて幅や高さはあまり変わらんはず。よいしょっと運転席に登るように座ってた体の感覚が、もう薄くなったのかもしれない。

 見た目は、"おおっ、二代目ジムニーじゃん"とうれしくなるぐらいにそっくりだった。実際には初代をはじめいろんな世代のジムニーのアイコンが隠れてて、どの世代でも"ああジムニーだ"と感じるような仕掛けがデザインに入っとるんだそうな。

 運転した感じは…、ふつうでした。しずかで乗り心地がよくて、ふつうの乗用車として使っても、あんまりガマンすることがないんじゃあなかろうか。身長低い人はまさによじ登らんとシートに座れんが、それぐらい。

 操作系は、とうぜんのパワステは軽すぎずまあええか、いうところで、シフトはパコパコ感が減ってちょっとぐにぐにしていた。クラッチがどこでつながるんか、なかなか慣れんかったが適当につないでも、エンジンの回転低いままでも、ぎくしゃくしないで、、発進できて楽ちんだった。コースは郊外の道と住宅街で、びんびん飛ばすようなことはなくて、過給機の効き目を実感することはなかったが、ゆるゆる走って充分に気持ちよかった。上品なクルマに思えた。エンジン音が静かすぎて、ちょっと運転しづらかったなあ。

 "(先代に比べて)いろいろよくなってます!"

 と、助手席で営業の兄ちゃんは力強く言うてたが、じぶんの直接の比較の対象が、昭和のジムニー(しかも2サイクルエンジン)なんで、まったくわからなかった。ブレーキ踏んだらガソリンタンクがちゃっぷんちゃっぷん音するような車と、乗用車然とした立派なクルマ。タイムシフト状態ですな。

 帰り道は湯来町やら通って山の中を帰った。一か所大きなメインの道が通行止めになっとった。ちょいと迂回路があるようなとこじゃあないんで非常に困った。
 ナビが延々Uターンしろ(で元の道に戻れ)とゆうのを無視して、たぶんこっちだっ、とゆう方を勘で目指した。
 道はどんどん狭くなり、とうとう軽自動車、それも軽トラじゃないとつらいような山道になった。普通車で通れんわけではないが、気持ち脱輪するぐらい狭くて、両側はぼうぼうのヤブが道まで伸びてきとる。舗装はぼろぼろで表面は砕けてダートになっていて、ときどきじょろじょろ山からの水が道を横断している。

 smartのフロアがごんごん鳴ったり、道まで伸びたヤブを車体で押し分けて走るのがちょっとやだなあとか考えながら進んだ。結局、大竹に向かう道に戻れてさほど時間ロスもなく帰りついた。

 いまから20年以上前だが独身だったじぶんは、こんな道をわざわざ探して山の中をおんぼろジムニーで走り回っていた。クマに注意の赤い看板が懐かしかった。ぼろいのをいいことに、岩盤むき出しだろうが倒木の枝が道に伸びていようが平気だった。屋根開けて走りに行って、帰ったら"車体の中"にぎゅうっとキズが入ってたことがあった。

 じぶんのクルマを持つ、ゆうことはどこにでも行ける自由を手にするとゆうことだと思う。じっさいどっかに行くかは別として、その気分が手に入ることが大きいような気がする。
 四駆の軽ジムニーは、そんな自由を得た気分を加速する。どこにでも行けそうな気がする。
 ジムニーはやっぱいいですわ。とくに軽規格の方、ぼろければなおよし。


ボンネットのデザインは、まんま二代目に見えます


フロントグラスは、板ガラスではありまへんでした

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