2014年10月5日日曜日

”G”の驚異

 まいんち10時だの11時だの残業しとった、こころがとみに荒れてたころ。

 10時もこしたころに"あーあー"ため息をつきながら喫煙所に行った。

 パチッと電気をつけると、白い壁にくっきりと、"G"の黒が浮かんだ。

 食堂やらにいる茶色い方でなく、黒くて太いやつ。なかなかりっぱな大きさで、ぺったんこのはずが厚みがあるように見えるぐらいに太かった。

 じっと壁で動かないやつをタバコ吸いながらしばらくながめていたが、部屋のすみにホウキがあるんに気づいた。

 くわえタバコのままでホウキ握って、疲れてるんの腹いせで、"G"をばっしばっしとたたいた。

 床に落ちてしゃかしゃか走ったのもおっかけてばっしばっしとたたき、ひっくり返って動かなくなったのをたしかめてタバコを消し、部屋を出た。部屋の真ん中へんにひっくり返ってるのを放置したままで。

 それからまた1時間ばかしたって喫煙室に行った。

 ほんなら、"G"が消えていた。こつぜんと。

 さすがにその時間に喫煙室利用する人はおらんかったはずなんで、息を吹き返したようだ。

 人類が滅んだ後、地球を支配するのはどうやら昆虫らしい。

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