2011年4月19日火曜日

”わたしと小鳥とすずと”

 テレビ(コマーシャルや「日本語であそぼう」など)で金子みすゞの詩(童謡)をみて、こりゃすげえ、と思って本屋で"わたしと小鳥とすずと(ジュラ出版局)"を買ってきた。
 ずいぶん前のはなし。

 だけども、ぱらぱらっとみて、テレビでみた詩だけ読んで、そのまま本棚におきっぱなしになっていた。

 テレビでACのコマーシャルばっかりながれたときに、また、金子みすゞの詩をみた。

 "馬鹿っていうと"、です。

 ごくごく短い詩だけども、「ウオーッ」と心の中で声をあげるぐらいに感動した。トリハダもんだった。

 んーで、こころを入れかえて、きちんと一冊読んでみた。

 全集からのぬきだしで、ほんの少しの時間で読みおえてしまったけど、よかった。全集も読んでみたいと思った。

 ぜんたいとしては、どってことない身近なもの、目に入るもの、耳に聞こえてくるものをうたったものが多い。

 しかし、彼女の目をとおして見、聞き、考えると、あらゆるものがほんのりと光るような気がした。

 ただ純真でやさしいわけじゃない。

 自分らが見落としがちな、小さな光を見のがさないだけでなく、光るもののそばでうずくまっているカゲに彼女の目はむいているように感じた。

 ああそうか、と気づかされたり、そうだそうだ、とうなづいたりしながら、いきつもどりつ読んだ。

 そうすると、ときどき、音もなく静かなのに、真っ白な光で、もんすごい輝いてるような詩がある。
 トリハダがたつ。

 "こだまでしょうか"もそうだし、大漁も、"みんなちがって"も、お日さまから飛び出た光の話も。

 "癒し"ゆう言葉は、ものごとを単純にしてしまう気がして好きじゃない。

 けど、彼女のうたを読むと、元気がでる。

 そして・・・、少しさびしくなる。

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