2013年12月30日月曜日

おべんきょう の じゃま

 机に向かって勉強してた息子に話しかける。何?、ゆうて手をとめてヘッドホンをはずしてこっちを見た。

 "正月に、先輩んとこで青本やるらしいじゃ。"
 (青本:あおほん、共通テストの過去問です)

 "ん? ああ。"

 "先輩って、いい声しとって、さらりと長い髪しとんじゃろ。"

 "いや、先輩、男じゃし。"

 "モチベーションあがんな。"

 "モチベーションあがるかて聞いたの母さんだから。"

 "先輩とふたりきりかあ。"

 "いやほかにも来るから。"

 "先輩って、いいにおいすんですねえ。"

 "意味わからんし。"

 このへんで気がすんで、その場を離れた。仲いいもんどうしが集まって、勉強になるんじゃろうか?

2013年12月28日土曜日

むすめ サンタ問答のこと

 高3、中3とおおきく子が育ったわが家。ことしもサンタは定年退職とならなかった。わかりきってんのに息子も娘も、サンタがプレゼント持ってやってくると言いはる。世間の子らのように、プレゼントにあれほしいなどと言ってくんない。だからこまる。

 中3の娘が"クリスマスプレゼントに何たのむ?"なんちゅう会話に友達となったときは、さすがに"うちはサンタが来るから"、などよう言わんで、ごにょごにょとごまかしてるそう。

 べつに欲がないわけじゃなくて、欲しいものはたくさんある、すげー欲しいと娘はゆう。

 年があがるほど勝手にえらんで贈られるプレゼントは微妙になるはずなんじゃけど。

 具体的にこれほしいゆうて指定した方がええんじゃない?、と言うと、欲しかったいいものでも、あさツリーのとこに置いてあってだれのかわからんかもしれん、と言う。

 この時点でずいぶんずれてる気がすんだが、親子でいっしょに買いに行ったりしてるじゃん、と言うと。

 「ああそうゆうことか」

 「でもそうすると、父さ…、いや、サンタが選んだプレゼントをあけてみて、あーこーゆうもんがあったんじゃー、ゆうのがないじゃん」

 「おどろきとか感動がないっちゅうこと?」

 「あーそれそれ」

 なんか、ええ子なんかとぼけとるんかようわからんなあ。高3のヒゲがはえた息子もそうだから、家の文化なんだろうか?

 ちゅうわけで、サンタごっこはまだ続くっちゅうこと? もう完ぺきにネタ切れなんスけど。毎年ネタ考えんのほんとにたいへんなんスけど。

年賀状

 やっとこさ書き終えた。

 恒例の"サンタごっこ"と平行しての、ばたばたの作業。

 日本郵政が、"26〜28日の年賀状も、一日に届けられるようがんばります"ゆうてくれたのが、ほんまにありがたかった。

 これで一日に届かなかったにしても、とても文句は言えません。

 その言葉を公表してくれただけで感謝です。

 元旦に年賀状が届かだったゆうてたたかれたりするけど、自分にはどうも理解できんなあ。

2013年12月18日水曜日

ゲンセイなる チュウセンのうえ







 荷物の札をみて、やった、と喜んだが、景品がなんだったか思い出せない。

 で、開いてみたらコレ。

 んー、これが…ほしかったんかなあ。んー。

前世紀の遺物

 妻のクルマ、−天才イシゴニス先生の−、が今年何度目かの入院をし、代車でピカピカの軽自動車が来た。

 けさはとくべつ早く仕事に行かんといけんゆうので妻はばたばたと出ていったが、すぐ帰ってきた。代車のエンジンがかかんないんだと。

 イシゴニス先生のクルマはMT車で、かろうじてエンジンがインジェクション(ただしぼろい)。窓はレギュレータを手でぐるぐるまわすやつで、キーレスエントリーなどあろうはずがない。

 かたや21世紀の軽は、エンジンキーがない! ポッケにリモコン入れといたら、ドアもあくし、ボタンを押してエンジンもかかる。

 妻はクルマん中からお店に電話をして、指示を聞きながら悪戦苦闘したらしいが、あせりもあってかエンジンをかけられんかったみたい。しかたなしにタクシー飛ばして出勤していった。

 で、"くれぐれもさわるな"と妻は言い残してったが、さわるなといわれりゃあさわりたくなるのが人情ってもの。

 代車の軽に乗り込んでイグニションボタンを押すと、インパネが派手に光って、みょうなひと呼吸をおいてから、ぎゅぎゅぎゅぶおーん、とふつうにエンジンがかかった。なんだったんだ?

 バッテリーも異常なくて、妻がエンジンかけられんかった理由は…、ナゾ。

 前世紀の遺物は、クルマの方でなくて、電子制御のクルマについていかれん、自分らの方かもしんない。

2013年12月16日月曜日

老人力までいかんでも

 スーパー入り口のベンチにつっ立ってタバコを吸ってると、見知らぬばあちゃんに話しかけられた。

 "兄ちゃん、頭が金色に光っとるで"

 ばあちゃんは娘さんと二人連れでにこにこ笑っとった。

 白髪染めてるんでそこが光るんでしょう、と答えると、となりで黙ってタバコ吸ってた別のばあちゃんが、わたしも白髪が多くてもうゴマ塩なんよ、と言った。

 見知らぬもんどうしが軽くあいさつするようにひとしきり話をして、それからどうということもなく、会釈をしてひとりひとり離れてく。

 娘からは、"父さんはすぐ知らんヒトに話しかける"といやがられるが、おっさん、おばさんゆうぐらいまで年くったら自然にできるようになります。日常たのしくくらすコツであります。

 袖ふりあうもなんとやら。

2013年12月13日金曜日

アタリ?

 あたらしいタバコのビニールをくるくるっとはいで、フタをあけ(BOXです)、銀紙をとると、なぜか一本、フィルターの方でなくて、ばさばさと葉っぱがのぞいている。

 二十数年タバコ吸ってきて、こんなんはじめてですわ。

 りょうギリ状態かと思って爪ではさんで抜いてみると、ちゃんと反対側にフィルターがついてて、ひっくりかえっただけだった。

 びっちりきれいにならんだタバコん中で、一本だけ葉っぱがぼそぼそのぞいてるさまは、"ほら、これがアタリです"と言ってるようだった。

 さて、これは吉兆でしょうか、凶兆でしょうか?

 (こたえは、"どちらでもない"、です。)

2013年12月5日木曜日

カエルの子は

 "ほらコレ"と娘が見せたのは、生八橋の根付ストラップ。

 ほかにも半透明の棒つきアメだのがあった。マンガ"三月のライオン"の関連らしいが、読んでないのでネタがわかんない。

わし:"すごいようできとるねえ。ガチャか。"

 やわらかそうな生地の質感といい、中のアンの透け具合といい、ものすごいでき。

娘:"そうじゃろう。写真で見たときは黒すぎるかと思うたんじゃけど。"

 ひとしきり、ふたりで生八橋をほめる。さいきんのガチャガチャはびっくりするぐらいにリアルだ。

娘:"で、それいる?"

わし:"いるいる。でも、こんなんほんまにええの?"

娘:"あー、もういっこ(同じの)あるから。"

娘・わし:"…。はっはっはっはっは。"

 貴重な小遣いで…。バカですわ。

2013年11月24日日曜日

Idol

 さいきんのマイブームは、コスプレです。

 もちろん、いかがわしい動機で、健康な青少年のそれともちがう、おっさんのいやらしい目で、お宝画像を日夜物色してるのであります。着エロっちゅうんでしょうか。

 いつものようにいかがわしいサイトを、"はいっ、本日も異常ありまっせん"とパトロールしてたところ、とつぜんのまぶしい光が・・・。

 マキロンというお嬢さんの、GANTZのコスプレ写真。

 ぷにょっとした白いお腹がもーかわいくて。もちろんお顔もかわいい、写真もいい、総合的にかわいいのですが、衣装のできがどうとか、ポーズがどうとか、理屈んとこは、頭とこころがとろとろにとろけとって、もうどうにもなりやせん。

 はうあー、かわいい、かわいい、かわいい。

 じぶんには、"萌え"という感覚はわからんのですが、このむねのムラムラとちくちくは、いつものエロ(性欲)とはちがう、気がする(あくまで気がする)。

 "あたちの、このむねがちくちくイタむのはなぜ? これは"萌え"? "萌え"なのかちら。"
 "あたちは・・・、"萌え"をしてるのかちら。"

(いろいろ壊れててすんません。)

2013年11月21日木曜日

成熟とは

 カミさんと娘のケータイに、帰りの電車にいまのった、とメールを送った。

 さいごに、"ガチャやりそうになったけどガマンした。ほめてくれる?"と、書いた。

 五十の声が聞こえようか、ゆうおっさんの文じゃないな。

いいニクの日

 なんとかのひとつおぼえで、また、絶品ベーコンチーズバーガーを食ってしまいました。だって、すげーうまいんだもん。

 で、トレイのチラシのこのバーガー。ぜったい口に入らんと思うけど、食ってみたい。はんぶん、こわいもの見たさじゃけど。さいきんのロッテリアの期間限定のバーガーは、これは・・・ネタじゃろ?、と言いたくなるもんがおおい気がする。

 ラーメン・バーガーは食べたかったな。店員さんは正直に、"あ"ー、半々ですね"とお客さんの反応をおしえてくれたけど。

 ところで、"うしじま・いい肉"さんて知っとる? いい肉です。

もとい

 またく、わくわくしないと、いま書いたばかりですが。

 電車の窓から景色をみていると、頭のなかを"さねよし・いさこ"の"哲学少年(だったか?)"がながれてきました。

 きょうはぜんぜん遊べぬのですが、マチへ行くからか、はたまたふだん使うことのない電車に乗ってるからか、すこし気分が高揚しているようであります。

JRで東進なう

 仕事休みもらって、マチへむかっておるわけですが、またく、わくわくしないのであります。

 そりゃそうですな。目的があやしくもいかがわしくもないから。

 昼から夕方ちかくまで、みっちりとお固い行事であります。気分わるくなって倒れぬように気をつけねば。以前、高校の参観日に行ったら数学の授業で、まじ気分わるくなって教室から出たくなった。悪い生徒でした、高校時代の先生、ごめんなさい。

 あー、せっかくめったに行かないマチに出るによ。

2013年11月19日火曜日

Driving!

 ミスタードーナツで、なつかしい曲がかかっている。

 "Everything but the girl"の、"Driving"。

 当時、すごい気にいってて、思い出がある。

 で、どおゆう思い出かゆうと。

 すごい気にいって"Everything but the girl"のアルバムを買ったら、"Driving"以外の曲があんまりおもしろくなかった、ゆうこと。

 なつかしい。

2013年11月18日月曜日

”ケンガイ” 1 ・2巻 大瑛ユキオ(著)

 しょうじき、どうおもしろいのかよくわからない。おもしろいけど。

 こころに傷があるゆうか、はっきり病んでる女性と、そのヒトを好きになってしまった若者のはなし。

 こんだけだと、もうどーでもええぐらいにやりつくされたおはなし。

 お嬢ちゃんは、こころに傷あるゆうても、なよなよしたとこはみじんもなく、むしろふてぶてしく"悪"のオーラをまわりにはなってる(よらば切る!)。とりあえず見た目にひかれたと正直な兄ちゃん。とーぜんの展開として彼女にふりまわされるんだが、こっちもぐずぐず考えるわりにはときどきぶちっと切れて、おいおいそりゃやりすぎじゃろ、ちゅう行動に出る。さぐりあいがちょい乱暴なとこがかわっとるかも。

 わきに孔明クラス?の男女が配置されてて、兄ちゃんとのかけあいはすげーおもろい。

 ちょい固めの緩急きいた絵もいい(好み)。なんだかんだいって、主人公のお嬢ちゃんが見た目魅力なかったら読んでねえわ。おっさん(わし)、欲望に正直だから。

 まわりのふつーの人々がえらく醜悪にかかれてるが、まあこりゃフィクションの世界だけのはなしじゃねえすな。ここはすごく実感。雑多な赤の他人が一緒に仕事をするところは、不思議なことが多々おこる、呪術的な場であります。
 同僚を湯気だか黒いオーラだかが出るぐらいに怒らして、"え? わし、なんかしたっけ?"、てのは日常お茶飯事であります。(空気読まねえからだよ。)そばにいたべつの同僚がガクブルになったりする。

 くっつきそうでくっつかない、やりそうでやらない恋愛中心のマンガはいらいらするが、このマンガ、さきざきどうなるんか続きが気になる。ゆうか、はよ読みたい。ちょいとしたきっかけでつまんないと思うようになりそうな不安がありありなんじゃけど。だれにも感情移入しとらんし。若者でなくおっさんだからか?

 かなりこまかくておもしろそうな映画の話が、ずーっと流れてるんですが(おはなしBGM?)、これはほとんどわかりまへん。古い映画の話も多いんで、たまにわかる。にやっとする。映画、さいきんはあんまり見んようになったなあ。

 このマンガはまだはじまったばかり。月刊スピリッツで絶賛?連載中であります。






"ケンガイ" 1 ・2
大瑛(おおえ)ユキオ(著)
出版社:小学館

2013年11月16日土曜日

ふれる

 他人の体に触れるのは、恐ろしいのと同時にとてもきもちいい。それはたんなる握手でも。

 恐ろしいと思うのは、距離の問題かと思う。パーソナルスペースっちゅうやつ? いかによく知るヒトでも、べったり張り付かれて話されると、うっと苦しくなり距離をとりたくなる。べっぴんなお嬢さんとかならなおさら。

 握手はそんな距離を、えいっと飛びこすことだと思うのであります。

 ストリップで浅葱アゲハさんの演技を、おーすげーと口にしながら見てたとき、ふとその腕に目がとまった。

 その腕は、彼女の生きてきた時間(過去)をあらわしてるようでもあり、いま生きてるいまをあらわしてるようでもあった。すごくその腕にふれたくなった。

 んなことしたらきもち悪いべとごにょごにょ考えていたが、ポラ(写真)を撮らせてもらって、おたがいにありがとうゆうて握手したときに、"ちょい腕さわらせて"なんてゆうて結局さわってしまった。それも両手で包むようにべたべたと。

 なんじゃこりゃと思ったんじゃないかと思うが、彼女はかっかと笑ってくれた。

 アイドルとかの握手会で、んなことしてはいけませんぜ。きもち悪い通りこして怖がられると思うんで。ストリップの踊り子さんといえどもおんなじですが…。

 浅葱アゲハさん、どうもありがとう。すんませんでした。

2013年11月12日火曜日

広島第一劇場 '13年11月11日

 11月11日・・・、ポッキーの日だわ。

 ちゅうのはどーでもよいですが、乙姫さんに地元のおいしいまんじゅうを食べてもらおうと、まんじゅう買ってばたばた出かけて、1回目の公演だけ見て、うしろがみひかれながら帰ってきた。色男でないのに金もなけりゃあチカラもない、おまけに時間もないときた。

 "デビューしたばっかなんですぅ"、という踊り子さんがいない今回のメンバーは、濃いいっちゅうもんじゃない。1回の公演の2時間がものすごい濃密(充実)でした。公演一回だけで帰るんがすごくもったいなかった。あーもったいない。

 なかでも、はじめてみた浅葱アゲハさんの舞台には、びっくりゆうかどぎもぬかれた。

 天井から下がった長い白い布を、するする登ったり、布を器用に手早く足に絡めてぐるんぐるんと回ったり。サーカス、シルク・ド・ソレイユですがな。ストリップ見に行ってはらはらどきどきするとは思わなんだ。

 細くきゃしゃな体でどこにそんな馬力が、思うたら、腹筋が仮面ライダーばりに割れとった。おやじのぷよっぱら(わしわし)とは違いすぎる。熟練の芸人かつアスリートでした。まあ踊り子さんはみんなアスリートじゃけど。鍛錬と体力ないとヒトに見せられる踊り(や芸)は無理っす。

 で、乙姫さんはどうだったかゆうと、いつもどおりにぷよぷよしててかわいかったです。かわいいゆうたら失礼なベテランじゃけど、自分のほうが年なんで、まあ許してもらえるじゃろう。

 この公演は20日まで。お近くのかたもそうでないかたも、機会つくってぜひぜひ。




1.乙姫くるみ
2.浅葱アゲハ
3.友坂麗
4.五木麗菜 ♪11/11誕生日
11/16:2回目終了後、五木麗菜嬢バースデーイベント開催
(stripwikiより)

2013年11月4日月曜日

愛のある 夫婦の会話

 "これがええ"

 と、スズキのハスラー・クーペ(東京モーターショー2013)の写真を、ひざに置いてたノートパソコンをぐるりとまわして見せた。

 "ええよ、買いんさい。(あんたの)クルマ捨ててね。"

 "そりゃちがうじゃろ。どんだけ壊れよるちゅうもんじゃない。どっちのクルマが瀕死かわかっとるん。"

 "こっちのクルマは(いま)修理したばっかりで調子ええんじゃけえ。"

 と、21世紀にあるまじき会話。あきらかにおかしい。

 スマートだのハイブリッドだののかけらもなし。基本設計スエズ動乱の、"オイルが漏るのはまだオイルがある証拠"の英クルマ、V:S:、ボディが土に帰るばかりの地球にやさしい国産車(30歳超、2スト)。
 この何年もこんな状態で、りょうほうのクルマが病気自慢であるが、ふたりともクルマをかえる気はまったくない。勝負がながびいてるのは、手を入れればけっきょく直って走っちゃうから。

 さて、さきに墓場にはいるのはどっちだ!?

 あ、愛は、てめえのクルマへの愛です。

2013年11月3日日曜日

クロスするコンセプト クロスするデザイン

 スズキ 東京モーターショー2013

 じぶんの目をひいたのは、”軽自動車クロスオーバータイプの提案モデル『ハスラー』”とやらと、そのクーペタイプ、『ハスラー クーペ』。

 顔は、ダイハツのミラ・ココアにしか見えん。コンセプトの、ちょい車高あげてクロスオーバーゆうのはどこでもやってて、屋根チョップしてクーペゆうのもBMWのminiでしてる…。独創性は感じられまへんなあ。

 で、ほしいっ、これくれ。miniのロケットマンがいつ出るやらわからん現状、これはいいでげす。軽自動車のサイズでこのコンセプトとデザインは、これぞmini。どストライクなんじゃけど。

 あくまでコンセプトでした、ちゅうので終わらんことを祈る。

2013年10月25日金曜日

せいふく

 きょうも超絶つかれたからごほうび、などといいわけをしつつミスタードーナツによったら、売り子さんの制服がかわっててびっくりした。

 目にもシャープな白地にほそい横じまで、ソデグチにもデザインがはいっててかわいらしい。

 制服であるからには、似合おうが似合うまいが、好きだろうが好みじゃなかろうが着なくちゃならない。

 中高生みたいに長くなったり短くなったりして着るわけにもいかない。そういえば、じぶんが中高生のころは学ランが長くなったり短くなったり、ズボンが太くなったりスリムになったりしたが、さいきんの学生はそんな着かたはせんなあ。"ドカン"とか、響きじたいがなつかしい。

 ところで、ここのお店は売り子さんがみんなかわいいかとてもきれいかなんでよろしいが、おばちゃんはどうなんじゃろう。嫌がるじゃろうけど、こんどおばちゃんに新しい制服の感想を聞いてみよう。なんか、見ただけで笑いそうなんで気いつけよ。

2013年10月24日木曜日

かもしれない

 クルマの窓が左右、うしろとビニールなもんで、視界がひじょうにわるい。

 これがきょうみたく雨なんぞ降ろうもんなら絶望的である。

 雨にぬれてギラギラ光る路面、まぶしい対向車。正面すらよく見えない。道路にひかれたラインが見えんもんだから、どこ走ってよいやらわからんくなる。窓がくもらなくてこの状態。

 さらに交差点を右左折するときはもう、半分あきらめるしかない。どーがんばっても見えねえ。

 そういうときは、とにかく、"かもしれない運転"でスピードを落とすほかない。30年近く前に教習場のせんせからくりかえし聞かされた言葉である。

 うしろにクルマがついてようが、おかまいなし。そろりそろりと止まりそうな速度にまでおとす。

 こわい気持ちがなくなるわけじゃあないが、こんぐらいスピード落としとけば、人やら自転車やらひいても死にゃあせんだろう、などと思いながら曲がる。

 しまった、"だろう"がまじっちまった。

2013年10月23日水曜日

80%

 あさの空気は冷たくて気持ちいくて、おまけにキンモクセイの花のよいかおりがする。ほんとに気持ちええわあ。

 くもり空はまだ明るいのですが、午后からは降水確率80%だとか。

 台風はじりじり近づいとって、いきなしどんな雨が降るやらわからん。なのに、クルマの助手席は糸がほつれてビニールの窓がべろんちょとなっておる。
 出勤までの時間で本格的な補修ができるわけでなく。

 さて、どうしませう。

2013年10月18日金曜日

”職人歌合” 網野善彦/著

 江戸以前、がちがちに制度で固められる前の、農業以外を生業にしてるヒトに興味があった。

 んだけど、はずかしながら職人歌合とよばれるものが、いつの時代ので、現存何種類あるかすら知らなかった。あやうくえらい高価な古書を買ってしまいそうでヤバかった。

 で、自分としてはこの本を最初にえらんで正解だった。白拍子とか双六とか、大河ドラマの清盛のイメージが残っとるのもえかったし。

 網野せんせの本にしては、すごく読みやすかった。岩波の古典講座で講義されたのに加筆して出版されたものだそうな。

 そのぶん薄味ゆう感じもしたが、4種5作品の歌合せに話が絞り込まれてて、それらや時代が下ってからの同類の本や、はては外国との比較で、職人、芸能の受け取られ方が変わってゆくのがやわらかく説明されてわかりやすかった。挿絵も多く用意してくれとったし。(フグリまるだしの博打の表紙はけっさくでしたな)

 せんせは、まだまだはじまりですよ、仮説ですよ、という言い方をされておられたが、すんなり胸におちる話が多かったような気がする。"異形の…"なんかは、驚かされるばっかりじゃったけど。

 さげすまれ差別を受けてるヒトに、なぜ晴れの日その他に、聖なるものに呼びかけたり、不浄なものをはらったりするスーパーな力があると、さげすんでるはずのヒトビトが考えるのか。すごい矛盾に思ってて、いまだに自分の中にかっちりとした理屈を作れていない。

 この本で、ほんの少しではあるけれど、聖なるもんが賎にかわってゆく様子が見えたような気がした。学校で習った知識から、江戸時代が大きな転換と思いよったんじゃけど、中世から中世のおわり、それから明治がゲキテキな境目だったんだろうか?

 初出はもう20年も前で、先生も残念ながら故人になられてしまった。でもこの本でせんせがくりかえし希望されていたように、いまはどんどん研究が進んでるんだろうと思う。

 さて、つぎはどこに(どんな本に)行きましょうか。





  "職人歌合"
 網野善彦/著
 平凡社/平凡社ライブラリー

2013年10月15日火曜日

イラガちゃんのこと

 昨年は、この時期に連日激しい戦いをしていた、イラガちゃん。正式名は、"ヒロヘリアオイラガ"さんです。ただし、その幼虫(毛虫)は、電気ムシだのオコゼだの、そりゃあブッソウな二つ名を持っておいでです。刺されると日本一痛いとか。

 年2回毛虫は発生して、いまぐらいが2回目のおわり。毛虫たちはマユづくりをはじめて冬にそなえる。

 ふだんは葉っぱの裏にいて、蛍光グリーンのはげしくめだつカラーリングのはずなのに、まったく見つめらんない。

 それが先週から、木の幹だのへたすっと地べただの、無防備にもそもそ歩いてるのが多数目撃された。マユつくる木を選んでるんだろうか?、などと同僚と話していた。

 それとともに、みごとに擬装されたマユをちょいちょい見かけるようになった。色はもちろん、表面の質感までまさに木で、それはみごとなもんですわ。

 その昔刺されて悲鳴あげたことあるもんで、毛虫との対決は避けたい。どこにおるやら見つけるの大変じゃし。ゆうことで、去年は、徹底的にマユをとってく作戦に出た。

 無防備なはずのマユ。動くことすらままならず、直接注射器のような毒針で攻撃することもできない。

 はずなんだが…。なぜかマユをとって回ってると攻撃を受けてて、腕だの顔だのにジンマシンのようなもんができてカユいの腫れるの赤くなるの。

 今回は偵察だけ、ゆうて何回か、何個かマユをとってみたが、やっぱり刺されてる。どうゆう仕組みなんだか、まったくわからん。

 顔よりうえのをとるからやられるんかと、腰から下だけ、風向きまで考えてとったが、やっぱり腕にカイカイができた。顔もやられた。
 マユの中からなんかが飛んでくるらしいんじゃけど、液なんだかちっこい針なんだか。

 こいつらを捕食するトリだのハチだのがいるはずなんで、無敵なはずはないが、敵ながら感心する。ゆうか、感動する。ほんとによくできている。

 でも、ゲシュタポよろしくセンメツ戦しちゃうけどね。

 今週末は、長袖にタオルで覆面して出動でござる。いやがる同僚をむりにひきずって。

2013年10月6日日曜日

おやじ やくたたんし

 雨がそぼそぼと降る中を、塾に娘迎えに行った。

 傘をさして玄関前につっ立ってると、塾の講師が、どうぞなかで待ってと言ってくれた。たいした雨じゃなかったが、風があって腰からしたがじっとりと濡れてきて、つらいわと思っていた。

 これはありがたい遠慮なく、とロビーにはいった。

 イスに腰かけてポーチから携帯ゲーム機をだして遊びはじめた。すぐに小学生がよってきた。

女の子:あー、これ知っとる。
男の子:すれちがいナンチャラ、ゆうやつじゃろ。

わし:あーそーそー。こんなん塾に持ってきたらいけんのんで。

 なんつーて言いながら、子どもらがのぞきこんでる中でゲームをしてた。

 ときどきエレベータが降りてきて、小中学生が吐き出される。そのたびに目をさらのようにして娘をさがしたが、なかなか降りてこない。

 その間、ゲーム続けたり、みょうにひとなつこい小学生の話あいてしたりして時間をつぶしてたが、いいかげんロビーの子どもらも減ってきて、閑散としてきた。

 ところで電話がなった。自宅から。

娘:もしもし。
わし:あれ? 家に帰っとるん?
娘:そお。父さん、いまどこ?
わし:…。いま塾。中にすわっとったんじゃけど、気がつかなんだ? (娘:ぜんぜん。)

 ハズカシ、と思いながら、塾のセンセーがたにへこへこ会釈をしながら塾を出た。

 エレベータがつくたびに必死で見よったんじゃけどなあ。おかしいなあ。

2013年10月5日土曜日

いきようよう(古地図じゃあないけんど)

 市電のつり革にぶらさがって、とおりをぼんやりとながめていた。

 いかにも古げな、木戸の古書店が目にはいった。

 あき書房…、あき書房!

 戦前や明治の地図の復刻をしている書店さんだった。地元の昭和17年ごろの地図を、べつの地図専門店で購入してた。出版した本屋さんの名前を、なんとなく覚えていたが、なんどもその通りをとおっていたのに、きづかなんだ。

 せまい通路のすき間のようなスペースから顔をのぞかした店主と、ひとしきり雑談をして、2枚ほど、また復刻の地図を買った。

 竹原ののってるの、厳島(宮島)がのってるの、鞆の浦の3枚の地図。スポンサーをあつめての商業地図みたいなもんなんで、金払ってる店しかのってないのはざんねんじゃけど、活気があったころの瀬戸内のマチのようすが見れる。

 厳島も鞆の浦も、いまでも有名な観光地ではあるが、んなもんじゃあないぐらいに栄えてたはず。

 家に帰って見てみるのが楽しみであります。

 大島(屋代島)そばの沖家室島の地図も見てみたい。"カムロ千軒"とうたわれたころのやつを。

多謝 いちまんびゅー

 おかげさまで、累計一万ビューを超えたでありマス。

 なにごとにつけ長続きしないじぶんが、3年続けてこられたご褒美と思うとります。9割9分、イチゲンさんなのですが、のぞいてもらえただけでうれしいです。ご期待にそえたかどうかはあやしいですが。

 3年超でこんだけかよ、とか、第三世界からの大量のうさんくせえ広告誘導のためのアクセスだとか、A級小倉劇場のたったひとつのネタで三千八百ビューとか、まあそんなもんもふくめてのもんではありますが。

 なんにせよひとくぎり。みなさま、ありがとうございます。だれかが見てくれるかも、という期待でぼつりぼつりと続いとります(ネクラだけど目立ちたがり屋)。

2013年10月1日火曜日

”げんしけん二代目” 木尾 士目(著)

 毎月毎月、恥ずかしくて恥ずかしくて…。アフタヌーン買ってきたらまっさきに読んでしまうっ。嗚呼、こんな恥ずかしいのに、やめらんないっ

 もうほれたのはれたの、若いもんの話で、なんでこないにおもしろいんでやんしょ。

 ちなみに、いちばん愛(いと)おしいのは、矢島っちっ





  ”げんしけん 二代目”
  木尾 士目(著)
  月刊アフタヌーンにて連載中

2013年9月30日月曜日

ゆだん

 郵便局の振り込みで街へ出たついでに、ドラッグストアによって買い物をした。

 シャンプーとボディーソープの詰め替えを買い物かごにばさばさつっこんで。

 ついでにめったに来んのんだからと、避妊具を一パック買うことにした。

 レジで順番がきて、"あら"と声かけられたら、レジが近所の美人奥さんだった。

 もももも、もう遅いんです、あわわわわ。ここまできたら、なんの抵抗も工夫もできません。

 じゃ、"これ"は紙袋につつんどきますね、とあかるい声で言われて、小さい声でハイと返事する。

 高校生ぐらいのころ、本屋でエロ本買ったときより恥ずかしかった。こんどから気をつけよう。めちゃ油断しとった。

2013年9月28日土曜日

おべんきょう

 息子がお勉強をしている。(受験生)

息子:ニンゲンは、考える葦(アシ)である。

わし:ニンゲンは、考えるアシッド(acid)である。

わし:ニンゲンは、考えるヨッシーである。アシとヨシって、どうちがうんかねえ?

息子:・・・。でっでゅー。

 お勉強の、ジャマをしてはいけません。

Windows Phone Newsletter (9月号)

 "Surface 2, Pro 2 発表!"つって、Surfaceなんて、どでもええんじゃ。スマホ、プリーズ。ケータイを出してくれよう。

 端末出さないとシェアはのびんです。海外の新端末情報ばっかじゃあ、あたらしいケータイどうしよかな、などと悩みようもねいです。

 ふつうのケータイでWindowsPhoneがのびてくんないと、WILLCOMのWM端末が出そうにないもんで。

 マイクロソフトさんよう、メーカに働きかけてくれよう、キャリアに強力プッシュしてくれよう。あああ、QWERTYキーボードつきで。

 ああ…、あおーん、あおーん、あおーん。
(負け犬のとおぼえ)

2013年9月24日火曜日

燃えるおとーこのー あーかーいトラクタアー

 さいきんぐっときてるCMは、新型スズキ・キャリイであります。

 "軽トラ野郎" 農家☆一番星 ときて、菅原文太にいさんであります。

 元ネタにばっちりのポスターがいかす。ロゴや着色カラーみたいな絵の色づかいが、まんまで凝ってます。

 で、なにがいいゆうてそりゃあキャストですがな。

 かれたオヤジみたくなった菅原文太さんがかっこええのはもちろんじゃけど、その娘?役に、はるな愛さんですわ。

 兄さんと親子のような表向きの設定なんでしょうけど、TVCMもネットの動画も熱心に見てない自分には、やっぱマドンナに見える。整形があろうがなかろうが、化粧が濃かろうが、きれいなマドンナに見える。

 と同時に、"軽トラ野郎、野郎…。どっちもおっさんですがな。"、と突っ込みが入れられる、しゃれというかセンスの切れを感じるんであります。

 スズキはなんか野暮ったいイメージをじぶんは持ってて、その昔スクーターだったかのCMでのこと。

スズキ重役、スチル写真を見ながら、

"あーこっちの金髪の嬢ちゃんはいいね。こっちの黒人の男の子は、いらないなあ。"
 (おっさん、その男の子は、マイケル・ジャクソンですがな。)

 てなぐだぐだな笑い話があったそうですが、タイアップの目のつけどころと言い、キャスティングの妙と言い、凝ったデザインと言い、昭和の世代じゃないヒト(たぶん)のつくる昭和の本気を感じるのであります。しゅぱーっとばつぐんの切れ味を堪能できるのであります。

2013年9月16日月曜日

マイライフ・アズ・ア・フロッグ

 ぼくが家でチャンネル権がなかったり、家族とうまくいかなかったり、仕事がうまくはかどらなかったり、ヒトから不当な扱いをうけてるように思えるときがあっても、ちっとも不幸なことではない。月探査機とともに打ち上げられた、カエルの運命を思えば。

http://instagram.com/p/eKfsSLIaB9/#

2013年9月13日金曜日

おみやげ 死亡遊戯編

 夕飯食ったあと、まだ食べてる家族残して、一足先にうえに上がった。

 しばらくして、階下の居間がえらくにぎやかになった。

息子・娘:"あぶないあぶないあぶない!"

妻:"アチョー!"

 なにがおきてるか、手にとるようにわかった。まわりのヒトだのモノだのに関係なしに、妻がぶんぶんヌンチャクを振り回してるんだろう。

息子:"ああぶない。こわいこわいこわいこわい!"

 どんどんエスカレートしとるようだった。

 あとで聞いたら、妻のうしろに置いてあったお茶のペットボトルにばこっと当たったときは、"あっ"と一瞬動きが止まったらしいが、一瞬だけで、またぶんぶんとじぶんの体にばしばし当たるのも気にせずに、力いっぱい振り回しよったらしい。

 このばあい、じゅうぶんに予想のつく反応なので、渡した人間が悪いと思う。

 娘は、"こんなんもらった"と見せるだけのつもりだったのに取られた、と述べていた。

 まあしかたがないですよね。うちらの世代ゆうて、ドラゴンの子どもたちだったんだから。

2013年9月3日火曜日

はれたひ くもったひ

 体が重く、気が重い。登校拒否であります。

 お仕事なんだから、調子よかろうが悪かろうが、気が向こうが気が向くまいが、行って働かにゃあならんのですが。

 晴れた日、くもった日、雨ざーざーの日。どんな日でも、ちゃんと一定レベルの仕事をすんのがプロであります。

 んでも、あすもあさっても晴れることがないと思うと、ずどーん、どよーんときもちも体も重くなるであります。

 あけない夜はないっつっても、いつあけるやらわからん中で踏んばるのは、やっぱ、すごいことですわ。

 もち、じぶんの性格や能力は棚にあげての話であります。

 などと、うだうだぐちを言ってるうちに、ずんずん空が暗くなって、大雨と洪水の注意報が発令されました。

 それでは…、いってまいります。

2013年8月31日土曜日

むかしむかし

 働きもので親孝行な農民の若者。年の瀬に、ワナにかかっていたキジを助けて、不思議な嫁(しかも美人)をむかえる。

 幸せに暮らしてた若者は、鬼退治のために将軍さまのともをすることになった。不思議な嫁は、鬼を一矢で射たおすことのできる、キジのりっぱな魔法の尾羽根を若者に与え、もとのキジの姿で、泣きながらどこかへ飛んでったそうな。

 それって…、オトコ(オス)だったんじぇねえの?

 あ、いやいや、愛があったんだから、こまかいことを気にしてはならない。





  "日本の昔話"
  柳田国男せんせ、三浦佑之さん
  角川ソフィア文庫

 

2013年8月26日月曜日

おみやげ

 娘が学校の補習から帰ってきたのは1時過ぎだった。

 "これ"

 と、かばんからぞろりと出したのはヌンチャクだった。
 横浜の中華街に行った友だちの土産なんだと。

 遅い昼食を食ってから、娘はパソコンにかじりついて動画を検索していた。ヌンチャクをぶんぶん振ってる動画。ブルース・リーが、ヌンチャクで卓球やってる動画もあった。

 初心者向け、てな動画を見つけて、娘はヌンチャクを振りはじめた。

 "あっ、むず" "できんし"

 それから娘は、2時間ばかり、ぶんこぶんこヌンチャクを振り続けていた。

 高校受験まであと何ヵ月? 娘15歳の夏の日であった。

”犬身” 松浦 理英子(著)

 予想外にぶ厚い、辞書かいなゆう本がとどいてびびった。が、順調に読み進めてあと1cm、いや数mm。

 ところがこの残りの1cm弱が怖くて、読むスピードが落ちてしまった。

 ヒトが犬に変わる変身譚、奇譚だけれど、それはじぶんにはまったく抵抗もなくて、すんなり胸に落ちた。

 見知らぬ犬にでも認識されたい、ちょっかい出したい。でも押しつけがましくないかびくびく、ゆうのはいつもじぶんがやってることなんで笑ってしまった。通勤でクルマを運転してても、犬の散歩をしてると首を振ってでも見てしまう。
 きれいなお嬢さんが歩いてると前のクルマにオカマほりそうになりながらでも見ちゃう、それとおなじかそれ以上である。

 重要なテーマのセクシュアリティーについては、じぶんはちょい変わってるとはいえマジョリティーの方で(たぶん)、おまけに氏の言われるところの"性器結合中心主義"者なもんで、耳にいたい話がちらほら。

 妙にまの抜けた緊張感のない、不思議空間でのオオカミとイヌの会話が好きだった。オオカミが完全無敵でないとこも。

 性表現もおっさんだけにびびるわけでなし、きっつい登場人物の状況にも、いきどおりは覚えるけど、聞いたこともないヒドイわ、とショックを受けることもなし。たんたんと読んできた。

 それが残りあとわずかゆうとこで突然怖くなった。

 主人公(主犬公?)の感じ方とじぶんの微妙なずれとか、みょうにあまったるい静けさとか。動きはじめた世界とか。いろいろなもんから(実は説明できね)、終末の大きな悲劇が予感されて怖い。主人公の、心配はつきないけど幸せな生活が寸断されるのが怖い。

 この作家さんの本を読むのは初めてなんじゃけど、かまととぶったあまい終わりかたをするわけがないことは充分にわかっている。

 では、いざいざ、覚悟をきめて終末の章へ。








"犬身"松浦 理英子 (著)
出版社: 朝日新聞社 (2007/10/5)
本の寸法: 19 x 13.2 x 4.2 cm!?(512ページ)
 Amazonの情報より

めぐみの

 干上がってたのはたしかなんじゃけど、こんな一度じゃあ困ります。カミサマ。

 うぉんうぉんと音をたてて雨、降りやまず。

 しゃれんなりまへんがな。

2013年8月17日土曜日

映画”パシフィック・リム” さいこーでツわ

 監督さんがアニメ、マンガ好きとなんかで読んでたので、アニメのスーパーロボットものを実写化したもんと思ってた。マジンガーZとか勇者ライディーンとか。古い?

 それがもう、鳥肌たつぐらいに特撮映画だった。

 ハリウッドが本気でゴジラつくったらトカゲになっちゃったんだけど、このCG使いまくりの超大作は、セットと着ぐるみのにおいがほのかにする、むかしのニッポンの特撮映画のものすごいやつだった。ものすごいけど、SFXゆう言葉はあわなくて、特撮映画。

 いまのCG特撮に通じるような、ハリーハウゼン先生の緻密さと、ニッポンがこだわってた着ぐるみ特撮のダイナミックさが合体した感じ。

 もちろん突っ込みどころが満載なんじゃけど、それもふくめてうれしくてしょうがなかった。

 "おー うおー よっしゃー!"、と心ん中でしじゅう声をあげながら見てて、なんでまわりの人は静かにおとなしく見とんじゃろうか?、と不思議に思った。

 この映画を、いまは休館中の地元の映画館でかけてくれたら、のりのいいアメリカ人の兄ちゃんといっしょに見れて、倍たのしかったんじゃないかと妄想した。

 おたけびあげたり、拍手したり、立っておどったりしながら見る映画ですがな。

 カイジューと巨大ロボが格闘すんのを素直に喜んで見れる。ひさびさの経験でした。平成ゴジラ、ガメラ以来かもしんない(TVで"ミカヅキ"ゆうのもありましたな)。

 ごく一部、"許されざるもの"の予告編のようなマジなシーンがまちがって混じってましたが(女優:芦田愛菜が鬼気せまる熱演とこ)、はじまりから終わりまで一直線。こまかいギャグもしっかりまじえて、一部のスキなく楽しめます。特撮フアンには。

 ハリーハウゼン先生と本多さんに捧ぐ、ゆう神様二人へのテロップにも納得。ゆうか涙…。

 まだ見てないヒトは、劇場へ急げ! DVD化を待っとるばやいじゃないぞ。

2013年8月15日木曜日

BLとは

 でかい複合店に出かけたとき、もう帰りますよ、ゆうところで家族を待たせて本屋に走った。

 買う本(マンガ)は決まってるが、本屋がばかでかいもんで、見つけられるかが心配だった。

 ふつう、じぶんの常識では新刊コーナーは一カ所である。ところがそこんちはいたるとこに新刊コーナーがある。
 出版社までわかってんのに、どうにも見つかんない。

 家族待たせててあせるしぐるぐる回って疲れるしで、けっきょくあきらめて店員さんに聞いた。

 在庫を端末で確認したあと、"ご案内します"と元気な声でゆわれて、店員さんのうしろをついてった。

 とちゅう、ちらっと振り返って、"奥様の頼まれものですか?"と聞かれた。

 "!?" "ちがいますけど"

 会話はそれでおわって、こちらですっ、と本のとこについた。

 そこはえらくおくまった場所だった。

わし:"あのー、これって、BL本っちゅうことですかねえ"

店員さん:"そーですねえ。雑誌がそうなんで、たぶんそーです。"

 店員さんを横にマンガを手にとって、じっと表紙を見るわし。んぐぐぐぐ。

わし:"ちょっとー、考えますわ"

 店員のお嬢さんは、にっこり笑って去ってった。

 いぜんに表紙買いしたその作者さんのマンガが、なかなか雰囲気のある話と絵で、読後に余韻ののこるとこが気にいっとったんじゃけど。まあ、多面的に、精力的にお仕事をしてらっしゃるゆうことでせう。

 BLゆうても、ベーコン&レタスの略じゃあありませんぜ、ダンナ。

 けっきょく買わんで、エレベーターの中での会話。

わし:"あのヒトのマンガの新刊、BLじゃった。"

娘(中学生):"あ、ほーなん?"

わし:"まあBLじゃけえゆうて、おもしろうないとはかぎらんけどね。"

 言い訳、または負け惜しみである。

 高校生ぐらいのころ、女子男子ごしゃまぜのグループで賭けやって、負けたヤツが"June"買いに行く、ゆうのやっとったなあ。

 あー、はずかし。

恐怖!フジツボおとこ の せいかつ

 たった半日の日焼けでがっつりと焼けてしまったワシ。

 肩ぐちからぺりぺりと薄皮がはがれはじめたまではまだよかったが、その後どんどんひろがる病態が、服の袖で隠しようがなくなってきた。

 いまじゃ、手首ちかくまでひろがってきた。

 はがれる皮は厚さ何ミクロンか? 極薄で、深く日焼けしたときのようなかゆみや痛みはない。日焼け当初のひりひりもすぐに消えてしまった。

 あとは見た目だけ。すばらしく不細工である。

 皮フが浮きはじめた時点で、ウロコだか、ウロコとったあとのサカナだかのようになってたが、いまはフジツボ状態。

 むかしの特撮映画っぽくいえば、"恐怖! フジツボ男"。

 不細工とおりこして、たぶん見るヒトには気色(きしょく)わるいと思う。じぶんがやらかしたんだから仕方ないで、きれいにピーリングがすむまでがまんするしかない。

 ただし、家族からは、きもちが悪いと容赦なく言われると同時に、"一枚だけはがせて"とよく言われる。で、"んじゃ、一枚だけな"と言ったりする。

 カミさんなんか、一枚にこだわって、えっらい面積の皮をしんけんにはいだりする。いやっ、そこはまだ浮いてないじゃろうが、なにしとんの!

 ぺらぺらひらひらしたはがれかけの皮が、えらくそそるらしい。これも容赦ないか。

のー・えれヴぇいたー

 一家で遊びに行って。よる、駅に帰りついてホームに降りて。

 振りかえったらアメリカ人のお姉さんが車両から降りようとするとこだった。

 その荷物が超でかい。小学生が入ってんじゃねえの、っちゅうくらいのトローリー(トランク)がふたつ。と、これまたでかい紙袋をさげてらっしゃる。

 こりゃあ手伝っちゃげたほうがええんじゃろうか、と考えてるうちに、よいしょとひとりで降りちゃった。そこまではえかったんだが。

 つぎの瞬間、べりりと紙袋がやぶれて、荷物の一部がするりんと車両とホームの間から落ちてしまった。

 さすがにこれはってんで、カミさんとあたふた動きはじめた。これまた見知らぬ兄ちゃんが駅員さんを呼びに走り、その間に散らかった荷物を拾いあつめた。

 線路に落ちた荷物は、電車が車庫に向けて発車して、やっと拾うことができた。

 ものはついでで、紙袋はバリ裂けとったんでカミさんが抱え持ち、トローリーのひとつは自分が持って改札への連絡橋の階段を上っていった。トローリーは、大きさでかいだけじゃなくって、重さも小学生の低学年ぐらい入ってんじゃねえの?、ゆうくらいに重かった。
 よくまあ、こんだけの荷物をひとりで持ってきたもんだと思った。空港からこれだったんかいな?

 アメリカ人の姉さんは、ひいひい息を切らせながら、"ノー・エレヴェイター"と苦笑いしていた。

 イナカへようこそ。駅にエレベーターもエスカレーターもありまへんが、いらんことしー(世話焼き)のおいさんやおばさん(や若者)がおりますんで、それで許してちょ。

2013年8月12日月曜日

音と 耳

 あさ8時前に、ンポポポポと低いローター音が聞こえた。

 朝飯食いながら、"みさご"が沖縄に飛んでったと思う、と家族に言った。

 さっきテレビを見ていた妻が、3機飛んでったとニュースで報道されてると言うてた。

 まるで、なんですな。戦う小国民が、B29のレコード聞いていっしょうけんめいきたえました、んな感じ。

 慣れというか、慣れない音というか。どっちぢゃろ?

きゅうかんび

 アルコールだけじゃなく、こうゆう日がひつようらしい。

 ゴミ出しして、郵便受けのぞいたら、新聞がなかった。

 新聞がないと…、新聞小説が読めねえじゃん。

 新聞小説が、読めねえじゃん。

 "親鸞 完結編"、超絶おもしろいっす。挿絵もね。

2013年8月9日金曜日

ひやけ

 顔をあわせるヒトにいちいち笑われるぐらいに、すんごい日焼けしている。

 "なぜそれほどまでに日焼けしたか"を、何度説明したっちゅうもんじゃない。

 腕がすごい痛くて、熱をもってたが、それはなんとかおさまってきた。でも、"腕だけ別パーツ"ちゅうくらいに色が違う。

 で、すぐに皮がへげる(はげる)んだろうな、と思っていたが、もうはげ始めた。

 それが、でこぴん(ヒタイ)からはげだした。でこぴんが、ざらざらしてきた。

 風が強くてしかも向かい風で、息するのが苦しいぐらいじゃったんじゃけど、風ででこぴんが露出して、おもいきし日焼けしてたらしい。

 娘によれば、ヒタイのはえぎわに、"こっから日焼けしてます"ゆうラインがくっきりあるそうな。

 じきに腕もぽろぽろ皮がへげて、汚なげなかんじになるんだろうな、と思う。ムラムラに美白状態ですな。

2013年8月5日月曜日

かもかも

 沖縄で、海兵隊のヘリが墜落したかも。かも。

 ヘリはCH46かも。かも。

 あすの報道がたのしみですのう。

 ”老朽化したヘリは危ないよね”

 か?

 ”近所に米軍があると危ないよね”

 か?

 あ、一部をオスプレイと交代させて退役する予定のヘリコ、CH46はすごく古いゆうのは、あまり報道してはいけないらしい。かも。

 きょうは、半日埠頭でぼーっとして。さんざん日焼けして腕、顔がとても痛いんじゃけど、沖縄に飛んでくゆうてたオスプレイ(ミサゴ)は見れなかった。

 でも、海をぼーっと見てたら、空中から海にダイブしてる鳥さんを見かけた。あれって、オスプレイ(ミサゴ)? かも。



※防衛相が、「米空軍所属のHH60ブラックホークタイプのヘリコプター」と発表
 朝日新聞デジタル 8月5日(月)18時22分配信

危機管理

 えー、監視をつづけるわたし。

 国を守る若い力の、電子戦機だか対潜哨戒機だかがぐるぐるタッチアンドゴーをやっとるのを、ぼーっと缶コーヒー飲んだりタバコ吸ったりしながらながめていた。

 コーヒーが効いたものか、つよくなった風で体が冷えたものか、自然が呼んでがまんできんくなったので、埠頭をはなれ、小用をたしに近場の塀ぎわの茂みに行った。

 じょろじょろと用をたしてると、足元の草っぱにシオカラトンボがとまっている。そのよこをぶぶーんとアシナガバチがよってきた。じぶんのジーンズにまとわりつくようによってきたのを目で追ってると、ばすっと音がして左足を踏みぬいた。

 壁ぎわの側溝が部分的にぬけて、板切れかなんかでふさがれてたらしい。

 左腕を見ると、とげの生えた植物でばりばりに傷がついて血が出てることもあった。

 油断してしまった。

 監視活動には危険がつきものである。

 日が高くなるにつれて釣り人はひとりふたりと減っていき、いまは二人だけ。

 ぼーっとしてる時間がながくて、なにしにきたか目的を忘れそうである。

 米軍機は1時間以上前にあがったホーネット1機だけ。

 うすぐもりで日はさしているが、風が強くて涼しい。

かんし かつどう

 ひまにまかせて、"みさご"の監視活動のため、埠頭にきたであります。

 ほんとは監視でなく、お見送りゆうか、正直にゆうとやじうまであります。

 平日だけに、近所の工場から、高く低く、働く音がしたりはするが、波の音がちゃぷちゃぷ聞こえて、とても静かであります。

 釣り人が意外に多くて、2、4、6人ですね。

 自衛隊の電子戦機が1機飛んだだけで、空も静かであります。

 "ぴしっ" "いでっ" "あっ、ごめんごめん"

 さきほど、釣られたであります。

 静かななかでも、監視活動は危険をともなうであります。

2013年7月31日水曜日

kindleさんのこと

 電子書籍は、"紙の書籍を駆逐しそうでヤダ"、と思っていた。"本の敵"ぐらいに思ってた。
 電話帳なみの紙質のペーパーバック読んで捨てちゃう、メリケン人むきと思っていた(偏見です)。

 それが、息子が洋書を読むとかほざいて、AmazonのPaperWhiteをこづかいで買った。それ見るとじぶんもほしくなって、がまんできんくなって買ってしまった。

妻:「ヒトが持っとんの見たら欲しくなって。子どもじゃないんじゃけえ。」

 あーそーですよ。子どもですよ。

 まおんなじを買うのはなんか悔しくて、きもち差をつけた。wi-fi版でなくて、3Gも使える版。ただし息子のとちがって中古。
 子どもらはお年玉もらうし無駄づかいせんので、わしより金持ちなのである。

 日本版kindleストアには本がない、などと言われているようだが、たしかに、あの本どうかな?、と検索かけると、ない。
 作家で検索かけても、おためしみたいに一冊だけあったり、一冊もなかったり。

 んじゃ、kindleなんてやくにたたない、なんて言えるかゆうと、ゼロ円で日本の近代文学がさであるんで、じぶんなんかにゃとても読むものがないなどとえらそうなことは言えない。

 一度は読んでみんとなあと思いつづけてる本が、一生読みきらんぐらいある。

 がちがちの定番で、柳田国男さんの遠野物語とかダウンロードしてみた。ゼロ円ではないが、ただどうぜんだった。

 んで、ワードとかpdfとか、じぶんのファイルを変換して読むゆう機能は、ただ長いだけのワードは完ぺき、pdfは微妙ゆうところ。

 ウィキペディアの記事をpdfにしたもんでも、文字のポイントやレイアウトがてきとうにずれる。

 とはいえ、読めんことはないので、インターネットで見つけたそこそこの長文の記事を、スクラップするようにpdfにして、kindleに送っている。

 ひたすら本を読むのが目的じゃなく、スクラップした記事を持ち歩いて読むのも大きな目的だったんで、この点では及第点以上。
 長い文章は、紙に打ち出して読まんとどうしても読みにくいんじゃけど、kindleのpaperwhiteだと、紙で読んでるのに近い。気がする。読みやすい。

 かんじんの電池のもちは期待どおりで、ケータイに比較すると圧倒的にもつ。本なのにいちんちもたんのんではだめっしょ。性能がどーこーじゃなくて。

 動作はのっそり遅いんじゃけど、この電池のもちと読みやすさなら、充分にがまんできる。

 使い方はときどき息子に聞いたりしてるが、マニュアル読まんで使えるんだからそれもグッド。

 せっかだからいろいろやりたいヒトにはpaperwhiteは向かないんだろうけど、そのいろいろはケータイでやってますゆうヒトには充分買いなように思う。

 一万円前後と値段も格安じゃし。あっ、じぶんのは中古じゃった!

2013年7月29日月曜日

女子高校生 とぶ!

 地域の祭りの手伝いに行った。ほとんどひやかしであるが。

 祭りは地元の商工会が手作りでやってるもんで、地味ではあるが子どもらを中心に、みな楽しみにしている。

 行ったコーナーは、小学生以下、お子ちゃま限定のアユ・アヤメつかみどり大会。5m四方ぐらいのいけすをつくって、そんなかをばしゃばしゃと子どもが走り回る、保護者まっつぁおの企画である。
 仕事が終わってかけつけたのが遅かったもんで、いけすの中のアヤメはとりつくされとって、つかまえるのがむずいアユだけになっとった。

 祭りにつれてきた親御さんとか、家で子どもの帰り待ってる親御さんとかの気持ちはまったく無視で、"よっしゃ突っ込め"とか、"ほりゃ泳げ"とか、おっさんは好き勝手に子どもらをけしかける。子どもらも夢中で追っかけるもんだから、いけすはもうプールと同じ。力いっぱい突っ込むは、ヘッドスライディングはするはで、子どもらは全身びじょぬれ。
 いったんぬれてしまえば、もう男の子も女の子もない。

 はでに突っ込むもんだから、見物人やじぶんらスタッフもずぶぬれ。いけすの外でもお母さんや友だちやらの悲鳴が上がる。

 サカナを手づかみにしたことなんか、ほとんどの子がないと思うが、つかまえた子はそりゃあもう得意げだった。

 つかまえられんかった子にも、一匹は持たせてて、そのまま持ち帰るか串にさして炭火で塩焼きにするかを選んでもらってたが、ほとんどの子がその場でおいしそうに食べていた。

 祭りも終盤になり、アユの数もめっきり減ったところで、つかみどり大会はおしまいゆうことになった。残りのアユは塩焼きにして一般客に販売することに。

 そこで、コーナーがおわってからもいけすを取り囲んでた子どもらに、残りのアユをぜんぶとって来い、ゆうたらうれしそうに10人ばかり、どっといけすに入ってきた。

 そん中に、とくべつに許しちゃろうと、ひとり女子高生が混じっている。

 よーい、どん!、とスタートすると、もうわやくちゃのずぶぬれ。

 で、例の女子高生はというと、まったく小学生に負けてねえ。おくすることなく頭からつっこんでって、もうずぶぬれ。服着たままで泳いどる状態。ギャラリーに大受け。とくにスタッフのおっさんに。

 "よっしゃいけー、○○(女子高生の名前)" "こいつ、ほんまにやりよるど"

 ぜんぶのアユをとってからでも、子どもらはまだ遊び足りない。水のかけあいをはじめて、そのうち相撲をとりはじめた。乱どり状態。

 女子高生はそのまま混じっとって、相撲までとっている。背は低くて小学生に完全にまぎれているが、そこは高校生。ガキんちょをつぎつぎに豪快に投げ飛ばしている。

 "やるのお" "よーしゃないのお"

 おっさんらは感心していた。

 けっきょく祭りが終わるまでいて、あと片付けを手伝って帰った。筋肉痛になりそうだが、おかげでええもんを見せてもらった。

 まわりの期待にこたえるゆうんは、あそこまでやらんといけんのんだわ。
 女子高生に負けんように、わしもがんばろ。

2013年7月24日水曜日

広島第一劇場 2013年7月22日

 ごきげんで帰る、帰り道。

 汗みどろで、(じぶんの)すいい臭いがするはずなのに、なんだかええにおいがする。

 くんかくんかとじぶんのシャツをにおうと、踊り子さんのいいにおいがうつっとった。やばっ。

 乙姫さんにうしろから抱きついてぱふぱふしたときにうつったのね。

 いずれおとらぬ芸達者な4人が公演中。いまなら、"わしはハダカだけ見にきとるんじゃないんじゃ"、と見栄をはれます。

 ちかくのおともだちは、ぜひ見に行ってね。若い娘さんが見に来とって、びっくりしたぜい。(でもかぶりつきで見た)




07/21〜31
1.五木麗菜
2.乙姫くるみ
3.ゆの
4.HIKARU

2013年7月12日金曜日

おむかえ

 仕事おわって、家に帰った時点ですでに汗みどろ。
 汗臭いをとおりこして、ケダモノのにほひがする。じぶんから。

 夜11時も近いころ、お湯につかってるような気持ちになりながら、駅までてくてくと息子を迎えに行く。くそ暑い。

 きれいなお姉さんが、バス乗り場にむかって歩いてくる。背もでかいが…、チチもでかい。そのうえ、ばっくり胸のあいた服を着てらっしゃる。こんなことなら、メガネかけてくりゃよかった。痛恨である。

 むかえのクルマを待つのか、お嬢さんはバス乗り場のベンチにすわってケータイをいじっていた。自分が帰るときにもまだいらっしゃったらええなあ、などと思いながら前を通りすぎる。

 駅につくと、構内は風がとおらもんで、さらに暑い、つらい。(息子が)連絡なしでつぎの電車に乗っとったら殺す、とか頭ん中で考える。

 飲みの帰りのグループが、いろんなとこで"お疲れさんでしたアイサツ"をしている。終電がちかいのだ。さんさんごご別れて、そのうちの幾人かは改札をくぐってホームに消えていく。

 さいわい、息子はいつもの時間に改札から出てきた。二人ならんで、きょうのガッコの話を聞きながらバス乗り場をとおったが、残念ながら"大きいお姉さん"は、もういなかった。

2013年7月8日月曜日

つくろう <その後>

 めちゃめちゃ日焼けしている。両腕が真っ赤で、時計のあとが白にくっきり。

 首筋がひりひりするんで、顔もたぶん焼けている。マブタがぱりぱりする。

 そりゃあええんじゃけど、さっき、衝撃的なことに気がついた。

 窓を、ホック外して、クルマから取り外して縫えばよかったんだ。ほんなら、クーラーの効いた部屋で、ゆっくり縫えたんだわ。

 縫いものは、炎天下でなく、部屋でやった方がいいみたいだ。こんどからそうしよう。

 やっぱ、縫いものは部屋でするもんだわ。

娘:「ふつう、そうでしょう」

つくろう

 取り繕(つくろ)う、ゆうのに近いが。

 クルマの窓のファスナーがほつれていた。縫(ぬ)われた糸がくちてきて、力いっぱい締めたときに、"ブブブ"と不吉な音がして糸が切れる。

 いちどほつれはじめると止まらない。気候も暑くなり、しまりの悪いファスナーを開け閉めする機会もふえた。で、ふんっと力を入れると、"ブブブブッ"となり、あわわとあわてるはめになる。

 さいしょにほつれたのは運転席だったのに、助手席側もほつれはじめて、ほつれぐあいも運転席側を追い越してしまった。閉めてもビニールの窓がべろんとたれるようになった。やばい。

 で、きょう一念発起。手縫いでつくろうことにした。

 昼前に手芸店でお裁縫セットを購入。縫い糸も購入。

 糸の太さと材質を選ぶのに、"なにに使うんですか?"と店員さんに聞かれ、小声でクルマの窓を縫うんですとこたえる。

 "はあ?"

 クルマをいじるいつものなぎさの公園に到着。とりあえず腹ごしらえでカミさんがつくってくれた弁当を食べる。
 海びらきはまだだが、ちさい子ども連れから若者のグループまで、たくさんの人がもう海水浴や日光浴をしていた。もうれつに暑い。

 たばこ一本吸って作業開始。縫い方は、気合の"ホンガエシ縫い"。

 くちたキャンバスを傷めんように、前の糸の穴に慎重にとおしてゆく。

 さすがはホンガエシ縫い。遅々として進まず。適当な長さに糸を切ってから縫いはじめるが、それほど距離が伸びんうちにもう残りの糸が短くなってしまう。

 助手席を縫ったところでいったん休憩。アズマヤの日陰でたばこを吸う。つかれた、あづい。駐車場、超暑い。首のしたまで日焼けしそうだ。ペットのお茶をがぶのみしながら作業をするが、くらくらする。海水浴の若者たちが、すげー楽しそうだ。

 で、運転席側縫って、ついでにシートの破れもパッチ貼って、ざくざく波縫いしたら、はい、完成。たっぷし2時間ぐらいかかった。

 やってみると達成感あって気持ちよかった。もともとはテント屋さんがミシンで黒糸で縫ってたが、手縫いしたとこがわかるように深い赤色で縫った。

 縫ったとこを外から見ると、まだファスナー全体の三分の一ぐらい。のこりも黒糸が灰色になっとんで、じきに"ブブブッ"といくんでせうね。ははは。

2013年7月1日月曜日

ちょうしがいいの、わるいのって

 職場の印刷機(輪転機)が調子がわるくて、業者さんに来てもらった。ほとほと困っていた。じぶん担当の印刷物をかかえてる職員が、順番待ちになっとった。

 メカマンが、ていねいに中でだだ漏れしていたインクを拭いたり、できるかぎりのことはしてくれたが、けつろんとしては、修理不能とか。経年劣化で傷んでる部品があるが、メーカ在庫がないんだと。

 印刷機からドラムを引っ張り出して、部品現物を見ながらていねいに説明を受けた。漏れ出てくるインクに注意して、定期的にふき取りながらおそるおそる使って、はやいうちに買いかえるかリースで別のを借りるしかないという。

わし:「・・・。違う色の(予備の)ドラムから部品とって、ニコイチで修理すればいいんじゃない?」

 営業とメカマンのおっさん、ふたりとも目が点になっとった。そんな不思議なことかいな?

 30年モノのぼろグルマに乗ってるもんの発想である。部品ならあるじゃん、中古で使用済みじゃけど、てゆう。赤と青の原稿を刷るためのオプションのドラムが各一で二つもある。

 営業とメカマンのおじさんは、すこしの間顔をあわせぼそぼそ相談しとったが、可能かどうかメーカに問い合わせて見るとのことだった。
 こちとら、新品の輪転機買うどころか、リースで借りる予算すらねーんでい。なんとかしてくれい。

 業者さんが帰ってしばらくして、印刷しようとしてた同僚のおじさんが事務室に来た。やっぱ印刷ができないとのこと。とにかく詰まって、製版つくるとこまでもいきつかんらしい。まじで困った。
 もう時間ぶちかかるの覚悟で、レーザープリンタで印刷するしかないかも。
 残業覚悟で、その印刷、じぶんがやりますと引き受けてしまった。

 それからは、すぐにはあきらめられんもんだから、キッチンペーパーやティッシュや新聞紙持って印刷室にこもった。

 ドラム引っ張り出して上ブタあけて、インクで汚れたとこをかたはしから拭いてった。ドラムのすき間からヒジまでつっこんで、ローラーやらガイドのステイやら、とにかくドラムや紙がさわりそうなとこを拭いてった。ドラムも下地のステンレスが見えるまでとことん拭いた。
 インクで両手真っ黒。爪や手のしわの中まで。

 それがおわったら印刷機のフタ閉じて、へんなインクが付かんくなるまで紙を何十枚かとおした。

 んーで、いよいよおたちあい。原稿セットしてボタン押すと、できた! へんな汚れやかすれもなく、両面刷って、はい、完了。印刷はじめたらトラブルはぜんぜんなくて、あっちゅう間におわった。も、夕方じゃったけど。

 いけるじゃん、わし。…じゃなくて印刷機。しょうじき、すげーうれしかった。

 翌日からは、順番待ってた職員が、つぎつぎに印刷しよったけどノントラブル。
 印刷機のごきげんがいいうちに、刷るもんぜんぶ刷っとこうちゅうことで、一日中、ずっとだれかが印刷室に入ってた。

 業者が言ってた部品ゆうかシートは、"破れそう"じゃなくて、もう部分的に破れとった。いつまた止まるかわかんない。素人がいじったぐらいで直るわっきゃあないし、時間の問題だろう。

 でもよいのだ、調子わるかろうがいまは動いてんだから。

 クルマといっしょっすね。あ、そりゃあうちんちだけか?

2013年6月28日金曜日

すずしい夜

 帰り道、ひさしぶりにリアの窓を落として走った。

 いっときはこのまま夏になるんかと思うぐらいに夜も暑くて、クルマの横の窓をりょうほう落としても風がなまぬるいだけ。信号で止まるとくそ暑くて、扇風機がわりにファンを回したりしてた。

 それがこの1週間だか、夜は空気がつべたくて、窓あけて走るとじつにきもちいい。

 さらにリアの窓を落とすと、これがさらにすずしくてきもちいい。首まわりを流れる風が最高。

 家につくまぎわの直線(片側二車線で約2km!)を、とことこと走るときしあわせ。びんびんにエンジンまわしても速く走れるわけもなし。とことこ走るのがぼろグルマにはやっぱりちょうどいい。
 窓をぜんぶ落としてとことこ走ってると、昔々のその昔、ノーヘルでスクーターを乗りまわしてたときを思い出す。

 ただし、家に帰りついてから、ぜんぶの窓をせこせこと閉めるときがちょいさびしいんですわ。

 しまりのわるいジッパーなもんで。窓がですね、ビニールですわ。クルマ自体がビンボくさいんじゃけど、暗い駐車場で、ジッパーをよいしょよいしょと閉めてると、いっそうわびしいです。

2013年6月26日水曜日

はつもの

 目に青葉 耳ホトトギス 初ガツオ

 初物はありがたく、めでたい。と、江戸っ子はきそってたらしい。

 で、きのうのじぶんの初物は、初"ビキニ"でした。

 いかにも海水浴っぽい若者がぞろぞろクルマから出てきたが、きのうの海辺は、涼しいをとおりこして、肌ざむいぐらいだった。風もあったし。

 まさかね、と思ってたら、砂浜でお嬢ちゃんがするするっと脱いで…、ビキニでした。3〜4人お嬢ちゃんはおって、全員ビキニ。

 じぶんは浜の売店やらあるところのアズマヤのベンチで、缶コーヒー飲みながら本読みよったんじゃけど、ひゃあひゃあゆう声に顔をあげると、おいおい、ほんとに海に入っとるで。
 気がはやいっちゅうもんじゃない。

 しばらくたって見たら、砂浜にひろげたシートにうつぶせに寝そべったお尻がならんで見えた。

 さらに時間がたって、一冊読みおえたところで、ふいーっと息をつきながら顔をあげると、いつのまにやら、だれもいなくなっていた。

 ついたとたんに服脱いで飛びこんだかと思ったら、撤収もはやいなあと感心した。ま、思わぬ眼福(がんぷく)でしたが。

 で、ゴミ捨ててトイレ行ってじぶんも退散。クルマで駐車場を出ようとしたら、入り口のへんのベンチに、兄ちゃんやら嬢ちゃんやらが、ぐったりあおむけでころがっていた。服は着てたが。

 なんだこりゃ。

 かんけーないけど、じぶんの好きな句は、

 目に青葉 耳に鉄砲 ほととぎす

 かつおはいまだ 口にはいらず

 …です。

あめ

 大雨警報発令中。

 きょう あめがひどいんで 会社休みます

 と、職場に電話したくなるくらいにざんざかふっている。

 クルマが雨漏りするのは、"仕様"なのでしかたないが、職場の建物の雨漏りが心配だ。

2013年6月24日月曜日

しましま

 午前中は本社で楽しい会議。つーて、一方的にぼこられる、ヒアリングっちゅうやつですが。

 コンビニでじぶんの昼メシと、メンテに入ってる業者の兄ちゃんにペットのお茶の差し入れを買って職場にもどった。

 駐車場にクルマをとめたとこでちょうど兄ちゃんが出てきたので、お茶をわたす。職員もお客さんもいないんで、えらく暑かったが、とうぜんエアコンなんか入れてない。んで作業しとった兄ちゃんは汗だく。

 兄ちゃん、しきりに恐縮してたが、そんとき空をぶびびーんと飛ぶものがあって、じぶんの目はくぎ付け。もう兄ちゃんの話も聞いてねえ。

 そいつは、黒黄色のしましましっぽのオニヤンマ。男の子のあこがれである。めちゃめちゃデカい。

 建物の壁にとまってるヤンマを、アレ、アレ、と兄ちゃんに指さしながらダッシュで事務所にもどり、虫取り網をもってとびでてきたが、ザンネン。もうしましましっぽはいなかった。

 運動神経なくて虫取りもへただったんで、近所の工場の遊水地にしのびこんで網ふってたころも(落ちたら死にます)、オニヤンマはつかまえたことはなかった。せいぜいギンヤンマどまり。

 網もってとびでたところでまた兄ちゃんに会って、(子どものころの)雪辱戦ですか、といわれたが、雪辱ははたせんかった。

 でかい、(飛ぶのが)高い、はやい!

 あれを網でとれるのはTVゲームん中だけですわ。永遠のあこがれですな。ええおっさんなのに、生き物見ると仕事中でも興奮すんなー。またこんかな。
 万事これだから若いもんに、おいさん、仕事して、と言われるわけだが。

白日夢

 きょうも楽しい、休日出勤。

 昼ごろに職場のボスが短パンの普段着で出てきた。ちゃーすとあいさつして、ボスはお花の世話してて、じぶんはひとりきりの事務所でもくもくとお仕事。

 こっちが昼メシを食いおわったところでボスがあがってきた。

 "もうええぞ。わしがおるけえ、おまえは帰れ"

 と、妄想したが、"ほんじゃの、おつかれ"、ゆうてしゅたっと手をあげてあいさつして、元気よく帰ってゆかれた。

 ただの妄想、白日夢でやんした。きっちり夕方まで、お仕事をさせていただきました。残業せんと帰ったんだから、とくべついい方かも。

 きのう出勤、きょう出勤、あすも出勤。月月火あ水、木金金、給料もろてお仕事するゆうんは、こんなもんですわ。

2013年6月22日土曜日

さんかんび

 デスクトップのPCで、娘はインターネットをサーフィン中。愛のある、父と子の会話。

娘:参観日は、父さんが来るん?

わし:んー、まだ決めてないけど。

娘:まだ決めてないんかい。

 床にころがってた父親、おもむろに立ち上がり、モニターを見ている娘のななめ後ろに立つ。

わし:茶髪でロン毛(げ)ですが、参観日、行ってもいいすか。

娘:いいでしょう。許可します。(モニターから目は離さない)

わし:・・・・。

 父親、おもむろに机の上のキノコのフィギュアを手にとる。

わし:茶髪でロン毛(げ)で、ベニテングダケですが、参観日、行ってもいいすか。

娘:持って来るんかい。(モニターから目は離さない)

2013年6月19日水曜日

おみやげ

 大きいマチに遊びに行った同僚から、おみやげをもらった。

 "はい、どうぞ"

 どうも。

 ベニテングダケ、だった。

同僚:ガチャですよ、ガチャ! 一回目やったらエリンギで…。

わし:え? エリンギかわいいじゃん。

同僚:・・・・・。

同僚:で、二回目やったら出た。レアですよレア。

 どうも、ありがとう。色はもちろんのこと、手にしたかんじもぷにぷにしていいかんじです。食べたらゲイジツ家になって、なんでも水玉模様にしてしまいそうです。

 もちろん、ホンモノは見たこともさわったこともありませんが。

 家に持って帰って、娘に自慢しよ。

2013年6月17日月曜日

”2”?

 お客さんが帰って、ほっとひといきでベランダにてタバコを取り出すと…。

 "2"って、なんじゃろう?

 アタリか? アタリなのか?

 タバコの葉っぱがぺったりとはりついてて、みごとにアラビア数字の"2"になっとったのであります。

 ケータイのカメラがぼろくて、ピンボケ写真じゃあみごとなそのはりつき具合を見ていただけないのが残念。

6月12日 広島第一劇場

 まんじゅうミヤゲに持って、聖ネエさんに会いにいってまいりました。

 半年ぶりに行ったんじゃけど、劇場は雰囲気かわらず。ひっそりと、でもしっかりとありました。あいかわらず社長が元気で笑った。でっかい声で小言言ったりばか言ったりしとる社長を見ると、広島はまだまだいけるんじゃないかと安心する。
 公式ホームページも復活したんで、一度いってみたいゆうヒトや、ひさしぶりにストリップを見てみたいゆうヒトには敷居が低くなったんでは? HPの効果でお客さんが増えとったらええんじゃけど。

 聖ネエさんは期待どおりにカッコよく、美しかった。いっかい広島公演をのがしとったんで、こんかいはぜひともと思うとりました。1回目、2回目できゅうきょ演目をかえてくれて、おもしろさは倍でござんした。衣装がいつも豪華なんじゃけど、どんな衣装きても、衣装に着られるゆうことがない。本人も踊りも。
 半年でも、1年でも長く現役でいてほしい、と思っとります。小屋にあししげく通うことがなく、踊り子さんをよく知らないじぶんにとって、数少ない、スターでアイドルなんです。

 ラッキーだったのは、初めて見た.園田しほりさんが、めちゃおどりが元気よくきれいで、また本人もかわいかったこと。いいヒト発見!、得したネ、ちゅう気分でした。
 新人さんじゃあないんじゃけど、ポッケに入れて帰りたいぐらいかわいかったな。

 ベテランの仁科さんも含めて、きれいめ、きれいどころの公演でした。エロスはあるけどエロはながったかな。
 下品、ゲゼワなエロも好きなんじゃけど、それはまたべつの機会に。

 いまの姫さまがたの公演は、6月20日までです。もうあまり日がないですぜ。行ったことないヒトも、常連さんも、ゼヒ!






06/11〜20
1.仁科夕希
2.園田しほり
3.盃島楓
4.聖京香

2013年6月16日日曜日

ガンダムUC 第3話

 おっさん、おっさん、また、おっさん。

 第3話は、ただただ、おっさんが見どころでした。

 強いおっさん、弱いおっさん。正しいおっさん、邪悪なおっさん。おっさんにもいろいろあるんじゃけど、それぞれにかっちりとえがかれてて、適当に置いてみました、ゆうおっさんはいなかった。

 いつものように一家で見たんで、子どもらはどう見たかわからんけど、カミさんは見ごたえがあったと述べていた。

 ほんとにそれでいいのか? 自分個人の幸せや命を犠牲にしてもよいものなのか、おっさんたちに頭では疑問を持つんじゃけど、気持ちのほうは、思いきしぐっときてしまう。泣ける。

 じぶんがもうおっさんだからだろうか。雄たけびをあげながら右往左往する若者よりも、おっさんのほうに心情がよせられる。安彦さんのキャラデザインが、また効いてんでわ。

 赤いヒトは、人格がめげとった(壊れてた)。ララアのときやら、あんな苦しい目にあったはずなのに。アムロとの最後の対話はどうだったんか。ふっきれたのか、たががはずれたんだか、まさに邪悪な人になってた。どうなんすか?、福井さん。

 妖怪じゃないんだからシャアとイコールではないんだろうが、かんぜんに重ねて見てしまう。どこまでつながりがあるのかは、今後語られるでしょう。

一家だんらん

 中年夫婦と、中高生2人の計4人がお茶しながらテレビを見ていた。

 むしゃむしゃ菓子を食いながら、コーヒーやジュース飲んでます。

 で、なんを見てたかゆうと、WiiつかってE3の紹介映像を見ていた。スマッシュブラザーズとかベヨネッタとかピクミン3とか。

 見ながらべしゃべしゃしゃべるんじゃけど、オトナもしゃべる。家を離れてもこのゲームやってプレイ映像送ってこいだの無茶な注文をしたりする。

 なんでしょう? サブカル大好き一家でしょうか? 子どもふたりは受験生なんすけど。

2013年6月12日水曜日

”夏の庭 The Friends” 湯本香樹実(著)

 中学生だかの読書感想文を妻が読んで、ぜひ読みたいゆうたので図書館で借りてきた。

 日常忙しいのにめずらしくさくっと読んで、すんごいよかった、こりゃあぜひ買うべきと言ったので、さくっとネットで注文した。

 ほれきたど、と妻に見せると、なんで新品じゃなくて(ボロっちい)中古なの、なんで読書感想文とかってぶさいくなシールが貼りつけられとんの、なんで、なんで、とさんざんにしかられた。

 本は、古い版のほうがえらいと思う(福武書店版は絶版)と言うと、んなはずはないと否定したあとで、あんたーどう思うかね、と突然息子に振った。

息子:そりゃそうなんじゃないの?

 あんたはすぐ父親の肩をもつ、と妻はますますご立腹であった。

息子:えー?、ふつうそうじゃろう。ゲーム(ソフト)でもなんでも。

 ひごろからの英才教育のたまものである。

 あっ、わしの感想がないわ。







  "夏の庭 The Friends"
  湯本香樹実(著)
  福武書店(発行)

p.s."小学校高学年から"、だと。べつに難しい言葉や文体使わんでも、すごい話(小説)は、すごいよね。

世間の速度 じぶんの速度

 いろいろ世間から取り残されているが、ものによっては、取り残されてもいっこうに困らんものもある。

 じぶんのボログルマなんかさいたるもんだが、べつに走るし止まるしおまけに曲がるので、公道を走ってはなりません、とは言われない。

 信号で、幼稚園バスの後ろにクルマをつけると、後ろの座席の子どもらが集まってきて、うれしそうに指さしたりする。ま、その程度。
 ふだんは、まわりからそれほど気にとめられることはない。

 いま困るのはIT関係。

 じぶんの機種や後継機がバカ売れしたのは、もう5〜6年前。スマホのさきがけだったが、いまやまったくもってときめかない。後継機がでる可能性は、ほぼゼロ。

 じぶんも息子も、調子が悪いのをごまかしごまかし使ってるが、OS(WM!・ウインドウズモバイル)慣れてるし、キャリア変えるのやだしで、かんぺきいきづまっている。世間ではアンドロイドだのiOSだの全盛で、どこでもかしこでも、みんなでかい画面のスマホを指でぐりぐりしている。

 で、このたびがっくりきたのは、ケータイではなくTVゲームの話。

 うちにニンテンドーのWiiがきてもう何年にもなるが、そりゃもう大活躍だった。

 ガキどもがゲームをしまくったのはもちろんだが、それよりも、うちかたの大事な伝言版の役割をになってきた。

 むかし、マイクロソフトが、パソコンを、家族に嫌われずに居間にすえようとしていた。そんときはうまくいかんかったように記憶しているが、わが家のWiiに関しては完全に居間のテレビの横でなじんでいた。

 このWiiは、じぶんのメールアドレスを持っていて、そいつにメールが送られてくるとテレビの横ではでにべかべかと光る。置かれてる場所が場所だし、せいだいに光るもんだから、かならずだれか家族が気づいてメールをチェックしていた。

 "いま電車に乗りました"、"きょう残業"、"おもしろいもん見つけた(写真つき)"、などなど。

 こいつの秀逸だったのは、てんくら機械に弱い妻が操作できて、返信までできてたこと。ふつうのケータイで悪戦苦闘する妻が、ちゃっちゃと返事を書いて返信していた。

 ほかにも、"チャンネル"という言葉を使って、ゲーム、インターネット、メール、インターネット経由の独自番組などを、メディアの垣根を意識させずに楽しめるような工夫がされてた。
 投票チャンネルという、お題に投票して結果を後日見せてくれる企画なんぞは、一家でお茶するときに見る定番だった。結果の男女差や地域差など、わいわいと家族で話してたのしんでた。

 ときは流れて…、Wiiの後継機種が発売されて時間が少したったいま、Wiiのサービスが一部終了することになった。
 終了するサービスの中には、伝言版や投票チャンネルが含まれている。

 いちばん使いそうもない妻から後継機種の話がでたが、残念ながら伝言版とかの機能は継承されなかったようだ。で、後継機を買う話はたち消えになった。

 ちゃんと金になんなきゃサービスは続けられない。金払ってでもサービス続けてほしいと妻は述べていたが、うちかた一軒でニンテードーを養えるわきゃあない。そりゃわかっている。
 でも、10年か10年弱で、あたかもなかったことになっちゃうIT関連の速度にはついていけないし、いきたいとは思わんなあ。

2013年6月11日火曜日

アンソロジー カレーライス!!

 カレーライスは子どもの好む食べ物と思っていたが、そうでもないらしい。それも最近の話ではなく、戦前のその前から。

 カレーについて、作家や劇作家、はては映画監督までが書いた文章を、ごった煮に集めた本。昭和30年代以前のストリップに触れた文章があると知人に教えられて読みはじめた。

 さいしょの何編かを読んだだけで、後光のさすような文人がカレーに関する文章を書いてることに、びっくりぎゃうてんする。それも、ちくちくと薀蓄を述べるようなもんでなくて、小麦粉だかをまぜくった祖母のつくったカレーだけが…、などと大作家に書かれると感動する。

 女子高校生の、叙情にみちたカレーとタバコの話に感動し、とつとつと父親の思い出とともに語られるカレーに読みごたえを感じ、エアカレーおかわり(夢ん中でカレーおかわり3杯)の話に大笑いさせられた。

 だれがどんな話を、ゆうのは読んでからのお楽しみ。

 本としては、だれがどんなカレーがうまいと思うか?、ゆうことと同じく、まったくのごしゃまぜ。でもカレーにこだわりのあるヒトも、とりあえずカレーのヒトも、読んだら、ふっふっふ、と笑ってしまうこと受けあい。

 お気に入りをみっつ挙げると…。

 静(せい)の人と勝手に思いこんでた小津安さんが、"オレにカレーを食わせろ うがーっ"に近い事件をおこしたっちゅう武勇伝とか、内田百�先生のひょうひょうとした、"わたしはカレーを食べに来たのよ (金ならもうないし)"と、 内館牧子氏の、カレーをレスラーしゃがみ食い萌え、がえがったっすねえ。

 ほかにも、にまにましたり感心したり、楽しくてちょっと元気でたぜい。

 さいごに駄文に蛇足をふたつ、"おうちカレーが最高でなにが悪いんじゃー うらー"(寺山氏に)、ほれと、わたし個人の最高の思い出カレーは、"飛龍"のカレーです。フルーツカレーだけはいただけませんでしたが。









"アンソロジー カレーライス!!"

阿川佐和子 (著), 阿川弘之 (著), 獅子文六 (著), 東海林さだお (著), 安西水丸 (著), 滝田ゆう (著), 寺山修司 (著), 中島らも (著), 林真理子 (著), 藤原新也 (著), 古山高麗雄 (著), 町田康 (著), 色川武大 (著), 向田邦子 (著), 村松友視 (著), 山口瞳 (著), 池波正太郎 (著), 吉本隆明 (著), よしもとばなな (著), 吉行淳之介 (著), 伊集院静 (著), 泉麻人 (著), 伊丹十三 (著), 五木寛之 (著), 井上ひさし (著), 井上靖 (著), 内田百� (著), 内館牧子 (著), 小津安二郎 (著), 尾辻克彦 (著), 神吉拓郎 (著), 北杜夫 (著), 久住昌之 (著), 佐内正史 (写真)

出版社: パルコ (2013/2/28)

2013年6月10日月曜日

お父さんの休日 または中間管理職の

 あさ、新聞をとりに行くと、なかった!? そういえばきのう、TV欄が新聞の真ん中らへんにあった。

 新聞小説はいちんちおあずけ。ただいまは、紫匂う山から霧の谷(?)への活劇はおわって、妖怪おババと悪代官(うそ、家老)の海千山千どうしが直接対決中。そこでおバカな幼ななじみが大活躍。ばつぐんに…、むしずが走ります。
 山の民まじえた因縁の対決んとこは、五木さんだったらロマン持ちすぎ、思い入れありすぎに、たっぷりと書かれると思うんじゃけど、けっこう淡白でした。

 あさカミさんに宣言したのに、休日出勤はやめにした。せっかくの休みなんで、勤務割表のシフトどおりにっちゅうことで。
 ほんとは、風呂、台所のパイプ詰まりやっつけて、近所のスーパーやらコンビニやらにおつかいに行ったらつかりた。どーせあしたも残業じゃし、もうええわ、と。

 出勤ついでに、まだ食べたことないロッテリアのラーメンバーガー食べようと思ってたが、おあずけ。そのかわりミスドで、いつもはドーナツふたつなんを、パイひとつ追加した。
 期間限定の抹茶あずきのパイは、ふつーにおいしかった。とくべつゆうほどではなかったが。

 あー、あした、あしたがくる(byさねよし)。元気は、出ねえな。

2013年6月9日日曜日

総選挙

 けさの新聞の一面トップは、ぜったいにAKBの総選挙と思ってた。専門家の解説つき、○○ページに関連記事、つって。

 ほなら、なんだったか忘れたが、ちがう記事だった。読んだけど、ほんとに忘れた。

 なんか、まだ、報道とやらのプライドがあるんだろうか? じぶんとこの主催行事は、平気で一面に載せんのにね。もち、報道の体裁で。

2013年6月5日水曜日

童心

 残業で、ひとりもくもくと作業して、事務室に帰ると。同僚が虫取り網を持って立っている。

 けっこう大きめなガが部屋の中を飛んでいる。こいつを追い出して帰らんと機械警備のセンサーにひっかかって、警備会社から電話がかかってしまう。

 あーあ、と思いながらじぶんも網を手にとった。暑いんで窓をあけてたらがんがんにムシが入っていた。部屋中をふらふらとガが飛んでて、ときどき細長い甲虫もいる。どんぐらいの大きさだったらセンサーにかかるのかわからんので、かたはしからつかまえて窓から出していくが、放ったとたんにまた入ってきたりする。

同僚:「なんか童心にかえるゆうか」

 いや、そんなのんきなもんじゃねえだろう。

 夜中の事務所で虫取り網をふるうおっさんがふたり、の図…。もち、ふたりだけ。

 なんだ、こりゃ。

2013年5月30日木曜日

あさいちから ブルーですわ

 朝食にラスクがでてて、ガリガリげんきよくかんでたら、えっらい固いのがまじっている。

 "あっ"

 口からだしてみると、あんのじょう、虫歯治療の歯のつめものだった。舌でさわると、奥歯にぼっこりと穴があいている。

 一分一秒でもはやくこの状況から救われたいんじゃけど、残業つづきのこのごろ…。きょうじゅうに歯科に行けんのか? あすは遅番、きょう行けなきゃ土曜しかない。だいいち、予約がとれんのか?

 も、あさからきぶんは最悪。

2013年5月26日日曜日

ぶき

 ひる休み、昼飯を買いにくついでにホームセンターに行って、虫取り網を買った。

 名づけて、"ビッグ36"。

 なんか、わくわくするような、アダルトなネーミングだが、輪っかが36cmありますとかゆう意味じゃろうか?

 輪っかが大きくて、網の大きさ、長さも充分。

 これでいつ、なんどき、スズメバチさまが事務所に入ってきても安心!

 な、わっきゃあないじゃろう。スズメバチが怒って本気モードになったら…、たぶん秒殺される。網がでっかくなったぐらいで勝てるとは思えねえ。たとえ一対一でも。

 むかし、巣を攻撃されてかんかんに怒ってるスズメバチの巣を、宵闇にじょうじてたたき落としにいくという、超ありがたいお仕事につきあったことがある。巣の四分の一か五分の一かぐらいたたき落として逃げたバカがいたらしい。
 そりゃあもう、巣のハチぜんぶが怒りまくってて、半径数百メートルに近づくものは、人間じゃろうがクルマじゃろうが、集団でがんがん攻撃してくるっちゅう状態。不幸だったのは、我が社の管理地が近くて、話聞いたときに逃げられんかったことと、落としに行くおっさんに、"おまえも行くんじゃろう のお○○(わしの名前)"、と言われて逃げられんかったこと。
 フルフェイスのメットごしに聞いたあの重低音、しかも四方八方囲まれまくっての、は忘れることはありませんぜ。ほんきでちびりそうじゃった。

 で、こんかい事務室にアミを持ちこむときに、"あれ? まおんなじのが作業室にもあるよ"、と同僚のおじさんに言われたが、命の危機ゆう場面に、階段を上ったりおりたりするヒマはねいです。

 危機管理っちゅうやつですよ。クライシスマネジメントですよ。
 (ほんとは、ただただこわいだけ。)

2013年5月23日木曜日

まねかれざる きゃく

 ちょくせつ日差しをあびると、痛いくらいになってきたが、日中も夜も、窓さえ開け放っておけば、まあすごせる。空気がまだすずしいようだ。

 そのかわり、90年代のおわり、まだ景気が底付きしてないころに建てられた事務所は、おしゃれな窓にしてくれとるもんだから網戸がない。つけらんない。よって、窓をあける季節になると、いろいろなお客さんが部屋に入ってくる。

 チョウチョやカナブンなんてまだかわいい方で、ギンヤンマに事務所を飛びまわられたひにゃあ、出てってもらうんがもうたいへん。はやくてつかまえらんないうえに、さんざん追っかけまわしても、入ってきたはずなのに出てってくんない。

 飛ぶのが"ど"へたくそなツバメの子が入ったときも往生した。休みあけに床にころがっとるのを見るのはいやじゃし、だいいち、機械警備のセンサーにひっかかっちゃう。
 一番長い脚立をまっすぐのばして上っても、まったく手のとどかないはるか吹き抜けの上のハリにとまったまま、置物のように動かんくなったヒナ(パニックか?)。さいごはまるめた軍手を投げまくって、やっとこさ出ていってもらった。

 去年の夏は雨が少なかったのか、やたらとスズメバチが入ってきた。

 これは…、こわい。まじで。

 スタッフの休憩室にすぐ来てください、ゆわれて行ったらスズメバチで、武器がちっこい段ボール箱しかなくって、それで追い出したときは、やっててトリハダが立ちそうだった。"おこらんといて お願いじゃけえ、おこらんといて"、と呪文のように繰り返していた。

 先日、ブオーンと低い音をたてて、でっかい甲虫が事務室に入ってきた。カナブンかと思った。あーめんどくせーと思いながら虫取り網を部屋のすみにとりに行った(事務室に常備)。
 んで、網を手にして近づいてみると、くそでかいスズメバチですやん! カナブンどころじゃなくでかくて、体長3cm弱か? まるまるしてて重量級。キイロスズメバチ? 寄らば切るぞよ、の警戒色が、超こわい。羽の音はすばらしい重低音。

 手にしてたお子ちゃま用の虫取り網が、ものすごく頼りない武器に思えてきた。こおゆうときは同僚は遠まきで見物するだけで、だれも助けてくんねへ。

 スズメバチのおネエさまはごきげんがよくて、ゆるゆると飛んでたんで、さくっと網に入ってくれた。で、網をまわしてフタをするようにするのが定番なんじゃけど、お子ちゃま用の網は、網のながさが足りなくて、フタできてない。

 ハチのネエさんの頭、網のふちからのぞいてますやん、ちゅう状態で窓まで小走りで行き、窓の外に網を突き出してリリースした。ネエさんはさいごまでごきげんよくて、ヴオオーンとゆっくり去ってった。あーよがった、ごきげん損ねんで。上司は、65%ぐらい刺されるのを期待しとった、などとおそろしいことを言っとった。

 本格的なハチの活動シーズンに入る前に、ちゃんとした補虫網を事務所に用意しとかねば。頼みこんだら、経費で買ってもらえるじゃろうか?

2013年5月17日金曜日

ぱっちん こめつきムシ

 タバコを吸いに非常階段にでた。

 しゃがんで(んこずわり)火をつけて、ふと横を見ると、コンクリのかどにはまりこむように、黒い甲虫がいた。

 2センチ弱ほどの細長いすがたにぴんときて、くわえタバコのままでちょいちょいと指でつついてひっくり返してみた。
 すると。

 "ぱっちん"

 と、乾いたきもちのいい音をたてて、ムシはジャンプしておもてに返った。

 おおやっぱり、とうれしかったのと、音とジャンプがあまりに見事だったんで、タバコを吸ってるあいだ指でつついては"ぱっちん"を楽しんだ。

 タバコを吸いおわると、このうれしさをひとりだけで味わうのがもったいなく思えて、タバコケースの中にムシを入れて事務所にもどった。

 事務室にいた女性職員に、見て見て、と声をかけた。ひとりはムシが不得意そうだったんで、ご飯もう食べた?(ムシ見てもだいじょうぶ?)、と声をかけたが、"わたしはいいです"ゆうて逃げられた。そりゃそうだわ。

 ひとしきり職員をたのしませたのち、ムシは孫に見せるゆうことで上司に引きとられてった。持って帰ってもらうのに、わざわざペットボトルに穴をあけてムシカゴがわりを作った。

 翌日聞いたら、お孫さんたちはたいそうよろこんで、けっきょく上のおねえちゃんが小学校につれてくことになったそうな。

 いまどきの子は、ムシを見たりさわったりすることがずいぶん減っただろうが、カレ(カノジョ?)は、きっと子どもらを夢中にさせるだろう。

 ただし…、いっきに寿命をちぢめちゃうんですけど。すまんかったのお。

2013年5月14日火曜日

ニッポンの新様式 運命いかに

 買って帰ったガンプラは、息子、娘が学校から帰る前に、勉強机にならべて置いといた。いっしょうけんめい作るんだぞ、父より、ちゅうことで。

 子どもらが帰ったときに、えーだのまじでだの、ひとしきりそれぞれとやりとりがあって。

 で、夜になって妻が帰ってきた。

 お帰りと玄関の妻に向かって言いながら、娘が階下におりてった。手にはガンプラを持っている。

 "ちっ、言いつけ小僧が"と思ったが、そのまま行かせた。

 あんのじょう、妻がやあやあ文句を言いながら、階段をだかだかと上がってきた。手には娘が持っていたはずのガンプラを持っている。

 いわく、1.子どもら忙しいのに作れるわけないじゃろう、2.あんたが責任持って作りんさいよ。

 で、自分(わし)のとこまできたところで、息子の机の上に、手に持っているのと同じガンプラが、もひとつ置いてあるのが目に入る。

 なんてゆうんかだまって見ていた。

 一瞬の間があって、あきれたのか絶句したのか、"なんーでふたつも"、ゆうことには触れずに妻は階下へ降りてった。あんたが作るんよ、ゆうことだけ念押しして。

 もちろん雰囲気は気まずかったんじゃけど。ちょっとおもしろかったな。

2013年5月13日月曜日

ニッポンの新様式

 しょーどーに勝てず、買ってしまいました。

 ガンダム世代ではあるが、まったく知らないガンダム00(ダブルオー)のプラモ。

 ようもないのにおもちゃ屋に入ったのが運のつき。いっこ買っただけでも、なにやっとんの、と妻にしかられそうなのに、ふたつも買(こ)うてしもうた。

 レジ前に積まれてる怪しい雰囲気にすいよせられたら、倉庫の整理ででてきた、箱破損の処分品とか。

 知らないガンダムさんではあるが、これはお助けせねばと思い、"いくつ買うか迷うんよね"、などと言っとったら、"じゃ2個で千円"と店員にゆわれて、よしゃっ、買った!

 1/100スケールなんじゃけど、持ったときの重みにびびる。ものすごいパーツ点数で、"スグミ"でも死ぬんじゃねえかな。

 たかがプラモデルの、それもアニメ企画のもんじゃけど、ガンプラ(アニメ、ガンダム関連のプラモデル)は、すごい技術のカタマリと思っている。
 部品の分割のしかたまですごい工夫がしてあって、多色成型で部品に最初から色がついとるんで、素組みをするだけでも充分見栄えのするもんができる。おまけに関節がすごくて自由度が高いんで、ポーズをつけるのが悩ましい。ヒジ、ヒザの二重関節とか、人間の人工関節に応用できんのかいな?、と思う。実物の関節の100パーセントコピーをめざすより、筋肉はそのまま使うけど、構造・仕組みはまったく違うっちゅうもののほうが、機能が近いもんがつくれるんじゃあなかろうか。

 企画するヒト、原型をつくるヒト、金型をつくる会社に成型の素材と仕上げ、etc。おおげさじゃけど、江戸時代の浮世絵みたいに、すごい職人が集まってできた立派な工芸品では?

 通産省が"日本の新様式百選"とかゆう企画をやったときに、伝統的な工芸品や先端の工業製品にまじって、ガンプラの"ザク�"がはいっていた。いちばんうれしかったんは、ガンダムじゃなくて、ザクが選ばれたことじゃったけど…。

2013年5月10日金曜日

やっぱ アゲたて ですわ

 百均で買い物したついでに、ミスタードーナツによってお茶。

 朝ご飯がまだ残ってて、はら減ってるわけじゃあないが、お茶は別物。理由やきっかけはなんでもよくて、とにかく熱いコーヒーのんで、タバコをゆっくり吸いたい。

 またオールドファッションをたのもうかと思っとったら、ちょうどできたて、あげたてだった。これはラッキー。

 食べると、外は軽くしゃしゃく、なかはあたたかく柔らかでぽろぽろ。やわらかい甘さでいいにおいがする。おやつ感がアップしとる?

 あまりにおいしくて、おかわりしたくなった。まじで。

 店内はけっこうお客さんでいっぱい。おひとりさまの客はすくなくて、みんな楽しそうにおしゃべりをしている。
 元気がいいのは、やっぱ年寄りですわ。とうぜん女性の。

2013年5月6日月曜日

オトナたち

 一家で(一家全員でゆうのがミソ)、"ガンダムUC(ユニコーン)"を見はじめた。

 第一話目を見おわったところで、シャアの評価をめぐって、妻と本気の言いあいになり、険悪な雰囲気になる。


わし:ガンダムで本気で言いあいして、険悪にまでなる中年の夫婦って、どうでしょう?

息子:いいと思います。

2013年5月5日日曜日

はいじん

 さいきん、息子から"はいじん"とよばれている。

 詩人の親せきのそれではなくて、"廃人"のほう。

 "どう森(もり)廃人"、と。

 "どう森"とは、ニンテンドーのゲームソフト、"どうぶつの森"のこと。

 どうぶつの住む村の住人になって、まいにち、お花に水をやったり、木を植えたり、ムシやサカナをとったりしている。

 その仮想の世界に、帰ってこねえんじゃねえかゆうぐらいにどっぷりつかってるんで、そう呼んでいる。

息子:仕事行って どう森して 家事して どう森して 寝て どう森して 
   起きて どう森して…

 あーそーですよ。"廃人"ですからね。

2013年5月2日木曜日

ドーナツ かわった?

 ひさびさに帰りにミスタードーナツによって、ドーナツを食す。

 オイルをかえたとミスタードーナツが宣伝をはじめてから、オールドファッションを食べるのは二度目なんじゃけど、たしかにかわったような気がする。

 まえは、もすこしどしっと重い感じがあったんが、サクサク感がアップして、軽くなった気がする。味もちがう気がするが、食べる頻度がへったせいか、どうちがうかよくわからん。あげたてかどうかで味も食感もずいぶんかわるんで、よけいに自信がない。

 まえの食感も好きだったんで、たんじゅんに進化しましたねとは思わないが、かわることはおもしろい。

 コーヒーだけのつもりだったんが、あまりにはらがへってて食ってしまった。

2013年4月30日火曜日

休載

 "今月は『ヒストリエ』『謎の彼女X』…『ヴィンランド・サガ』はお休みします"


 …。


 どないせえっちゅうの、今月の"アフタヌーン"。ほかにも読むもんたくさんあるけど。

2013年4月24日水曜日

わすれもの

 あさ雨が降ってて、帰りに晴れとったら、てきめんにカサを忘れる。

 ひとりが残業して、職場のカギをしめ、駐車場からクルマで出たとたんに、カサを忘れたことを思い出した。

 まだ職場の目の前なんだから、もっぺんカギあけて入ればいいだけなんじゃけど、それがめんどくさくて、きょうはそのまま家に帰ることにした。

 クルマを走らせてるあいだも、あーあ、あーあといじいじ頭ん中でくりかしていた。小学校のとき担任から、"忘れものチャンピオン"という、ありがたくない称号をいただいたことを思い出した。

 それが、ずいぶん走って家まであと半分ないぐらいのとこでとつぜん、職場の電気ポットのコンセントを抜き忘れたことを思い出した。

 こりゃあやばい。まえっか、ではすまんのんで、いそいで職場にもどった。

 通用口のカギあけるときも、部屋の電気をつけるときも、ポットのお湯を流しに捨てるときも、ずっと頭んなかで、あーあ、あーあ、とぶつぶつ言ってた。もーめんどくせー。

 で、またカギかけてクルマで走り出したとき、また、あーあ、もう、と頭ん中で思った。その瞬間に。

 あっ、カサ忘れたわ。

2013年4月17日水曜日

テロル

 か、どうかはわかんないが、ボストンの事件を知ったのは、きのうの、もう夕方になってからだった。

 "あさのニュース見とらんのん?"、と言われたが、テレビは夜でもあんまり見んな。

 よる10時すぎ、息子とおそい夕食をテレビを見ながら食べた。テレビは、わだぐしの大嫌いなフルタチ氏の報道番組だった。

 子どもらにはいつも、あれは報道番組じゃない、バライエティだ、と言っている。

 くりかえし同じ映像が流れる中で、フルタチ氏や論説員とやらが質問したり感想言ったりしてた。

 そのひとことひとことに突っ込み、毒づいていた。横で聞いてる息子は同意したり苦笑いしたりしていた。あすの政経の授業の内容は決まったわ、などと言ってた。

 天下のなんとか新聞の論説員が、"北のミサイルでこれだけゆさぶられているニホンは"、みたいなことを言ってた。

 そのゆさぶられているニホンでは、きょうもよる10時前になって、やっと塾から吐き出された中学生たちが、元気よく帰路についていた。真っ暗な道を。
 危機感がないんじゃなくて、危ないときに、腰から銃を抜く習慣が自分らにはないんだと思う。
 北の領首さまのミサイルの精度がよけりゃあ、うちの家に着弾するかもしんない。と、思っている。

 だからといって、近所に迎撃ミサイルセットを置いてほしいとは、ちいとも思わない。

 テレビは、つぎのニュースは人質とった逃亡犯、ゆうて、ちらっと屋根の上の映像を見せてコマーシャルになった。

 自分には、事件で報道がいきいきしているように思えた。あくまで、自分には。

 はじめてボストンの事件を知ったときよりも、暗く、むなくそわるい気持ちになった。

2013年4月6日土曜日

あかーいめーだまーの さ〜そりー

 まだ夏じゃないな。

 ゆうがた霧雨みたいなんが降っとったが、いまは晴れてて、えらくよく星が見える。

 星座はほとんどわからんのんじゃけど、ひしゃくが見えた(あたたたたた)。

 あのさきをたどると、"ほしーのめーぐりーの、めーあてー"だったと思うんじゃけど、自信がないな。あれかいな?

 半袖Tシャツにサンダルで子どものお迎えにきたんじゃけど、さっさぶい!

2013年3月31日日曜日

マイ・ブーム

 えー、いまのマイブームは…



 ”レズもの”



 です




 いじょう、です

2013年3月30日土曜日

ロゴ

 Yahoo!オークションが一新された。

 どう?、ゆうたら、ロゴが"マツモトキヨシ"になった。

 オークションのページを見てたら、"ヤフオク!"と目のすみに入るのが、どうも広告のような気がしてならない。カナとちょっといけてないロゴには、親しみがわくんじゃけど。

2013年3月26日火曜日

A cup of coffee

 ういしょっとドアをあけて店に入ると、お客さんがめずらしく少なくて。ロッテリアのカウンターに、嬢ちゃんと店長と、おまけに裏方くんまで並んでいた。みんないっせいにこっち向いてにっこり、いらっしゃいませ。

 カウンターに近づくと、店長と嬢ちゃんがいっしょに、"コーヒー? コーヒー?"、"シェイキ? あっ、コーヒー? コーヒー?"と、小さい声で繰り返している。ずーっと顔見たまま。さいしょクチパクだったのが、自分が近づくにつれ、声がすこしずつ大きくなる。ふたりとも、すげーうれしそうだ。

 イヌが目があって、"ぼく? なに?"、"あそぶ? あそぶ? あそぶ?"と、ハテナとうれしさでもうしんぼうたまらん、となってるときの目だった。

 "じゃ、コーヒー"

 "あ〜、コーヒーね" "夏でも(ホット)コーヒーですよねえ"
 (あー、そーかそーか…)

 店長も嬢ちゃんも、そろってぽっちゃり、マトリョーシカ体形。で、ならんでにこにこ笑っている。

 ハンプティダンプティかい、と思うが、ちょいはなれてならんでる兄ちゃんも、おなじくぽっちゃり系。

 二人でなく三人いる場合は、なんちゅうんでしょうねえ。

2013年3月19日火曜日

やりすぎな ヒト

 お店屋さんでの、おつりの渡しかた、さまざま。

 そん中で、ぽふっと両の手で、つつみ込むように渡してくれる人がいる。

 さすがに男の人でそれやる人にはまだあったことないが、ぽふっとされるとびつくりする。

 それもかならず、かわいいかきれいか、その両方かの女性の気がする。

 どきどきどきどきどきどきどき。体に悪いですね、どきどきどきどき。ただの接客なのに、どきどきどきどき。

 こんなことがあった日は、おやすみ前のよかったさがしの、第一位にあげてしまいますね。布団の中で、おかわりしてしまいます。

2013年3月15日金曜日

週末

 "げつげつ かーすい もく きんきん"

 金曜日の夕方(または夜)には、いろいろあったが今週もおわりか、としみじみミスドでコーヒーをすすったもんだが、土曜か日曜か、どっちかはかならず勤務ゆう職場になって、週末という感覚がなくなってきた。

 ぎゃくに日曜の夕方に"サザエさん"見てもゆううつにはならんようになったが。

 あすは金曜日、"はなきん"です。
 どちらさまもごきげんよう。おやすみなさい。

2013年3月13日水曜日

なんじゃあ こりゃあ(ぼたぼた)

わし:車検って、ふつういちんちで終わって、その日にクルマかえってくるって知っとった?
カミさん:えっ? そんなんでちゃんと見てもらえるん? そーいえば、○○ちゃん(職場の同僚)は、仕事中にクルマがかえってきとったなあ。

 ふつうのクルマは日帰りの人間ドック状態なんが、うちのクルマは2台とも、検査してそく入院・手術をくり返しとって、その日にかえってきたことなんかなかった。
 げんに自分のクルマはそんとき、ブレーキとクラッチが死んで入院中だった。

 で、このふしぎな夫婦のふしぎな会話の数日後のこと。あさ出勤しようとしたら、カミさんのクルマが駐車場の床にラジエーター液とオイルをぶちまけて死んどった。

 だれもいない暗い夜のあいだに、"なんじゃ、こりゃあ(ぼたぼた)"、"なんじゃあ、こりゃあ(ぼたぼたぼた)"、"ちゃんちゃちゃ〜ん、ちゃららーん(太陽にほえろのテーマ)"、ちゅうことがおきてたらしい。

 もう、笑うしかない。

 ほんで、きのうカミさんのクルマはぶじ帰ってきた。が、けさまたラジエーター液を床にぶちまけていた。

カミさん:もー、しゃちょー!

 いや、社長のせいじゃないちゅうに。

2013年3月11日月曜日

”きょうしゅくです”

 と、言ってずんずん入り込んでくのは、本家梨本さんでなく、映画"コミック雑誌なんかいらない"の裕也さんのほうを思い出す(どついたほうのヒト?)。

 福島菊次郎さんの講演会に行ったんじゃけど、お話を聞く以外にももくろみがあった。
 とある島(離島)に残ってる、昭和3〜40年代の写真(百数十枚)について、センセの写真ですか?、と確かめたかった。

 講演おわったら会場とび出て、スタッフさんにひたすらお願い。"さーどーかねー?"と困っておられた。
 チャンスはいましかない、と思って、自分でもびっくりするぐらいの押しじゃった。

 けっきょく、たまたま講演前に写真集を会場で購入したのをいいことに、サイン会最後尾に並んで、ほとんど直接交渉。こころよく菊次郎センセに対応していただいた。

 準備不足で、デジカメの画像をそのままノートPCで持ちこんどったんじゃけど、センセは一枚一枚をていねいに見て、違いますねと答えてくださった。
 ほんとは、ほんの数枚見て自分じゃないとおっしゃっていただいたらおしまいなのに、すごくていねいに何十枚も見ていただいて、えらい時間、センセを拘束してしまいました。

 菊次郎センセ、スタッフのみなさん、"祝の島(ほうりのしま)"にはりついてる写真家の那須さん、ほんとにご迷惑をかけました。そして、ありがとうございました。

 帰り道は、興奮と、あーまた振り出しだわとぼう然とするんで、頭がぼーっとして歩いた。

 だれなんだ? あの写真と写真にそえられた手書きの文章は。





p.s.買って帰った菊次郎センセの写真集"証言と遺言"を、子どもらがえらく熱心(かつ真剣)に見ていたのがうれしかった。痛い歴史、汚い歴史、痛い自分、汚い自分を見なければ、いまから、の話はできないと自分は思う(えらそうでスマヌ)。

2013年3月3日日曜日

有識故実

 この一週間、ヒナ人形を出せと妻から尻をたたかれつづけた。いや、二週間ぐらいか。

 とうとう3月3日当日になり、おもい腰をあげた。ロフトからヒナ人形さまご一行をおろし、えっほえっほと和室に運びこんだ。

 娘んとこに行って、さあ飾るぞと言うと、宿題やってて無理という。いつ終わるのかと聞くと、いまのが終わってもつぎがあるという。

 どんだけ宿題ためとんじゃ、とぶつぶつ言いながら、しかたなく一人ではじめた。

 七段飾りなんちゅう豪華なもんじゃなくて、親王飾りにプラス三人官女というシンプルなもんなんで、いざはじめてみると意外とあっさり飾り終えた。

 さんざんめんどがっとったけど、やっぱ飾ってみるといいもんだわ。

 お飾りの説明書に、"3月4日にかたづけるのがふつうでしょう"などとふざけたことが書いてあった。すぎてもお人形を後ろむきに飾ればだいじょうぶ、とも。

 せっかく出したのにすぐにかたづけられっかい、後ろむきとか人形に失礼じゃろう。婚期とか迷信じゃ、迷信。

 とりあえず、3月中にかたづければよしとしよう。おっ、旧暦で考えればもすこしいいじゃん。

2013年3月1日金曜日

”ニーア レプリカント NieR RepliCant”

 "これがさいごのゲームになるかもしれない(がっつり取り組む)"

 なんつって大げさなこと言って息子が買ってきたTVゲームが、これ。
 そりゃ、4月からは受験生ですからね。

 発売されてずいぶんたっている。ふつうTVゲームは発売して数カ月しか数が売れない。あいかわらず変わった選び方をするヤツだ。ストーリーがおもしろそうだ、ゆうんで買ったみたいなんじゃけど、買う前にずいぶんネットで情報を集めたようだった。
 ヤツは小説でも読むような、こまかくて思わせぶりなゲームが好きだ。おかげで、ただヤツがゲームをしてるのを見るだけでも、こっちもけっこうおもしろい。へたすっと家族全員がテレビでも見るように見てたりする。
 ヤツもそれは知ってて、ストーリーが進むような場面では、わざわざ家族を呼んだりする。

 息子にとって期待をやぶらんゲームだったらしいが、ここではどんなゲームで、世界観が…、などと説明すんのは、わたくしには能力がありません。すんません。

 彼がとうとうと語るところでは、いったんラストまで行って、いまは二周目だそうな。さいきんのゲームは1回やっただけじゃあお話のピースがぜんぶは集まらず、プレイヤーにとってストーリーが完結せんらしい。

 で二周目は、基本の筋はおんなじなのに、びみょうに焦点がずれて、主人公でなくサブの登場人物にあたるんだと。

 そのサブキャラは、半陰半陽。おまけに半分人間で半分マモノ。ハーフブラッドどころか、クォーターブラッドですわ。

 その設定だけで充分に思わせぶりで、へたすっとその力いっぱい、一生懸命な意気込みに負けて自滅しそうなぐらいだわ。だが彼によると、なかなかにほんとのラストまで充分にコントロールきいてておもしろいらしい。

 二周目になると、そのお譲さん(半分半分の)のおかげで、マモノの声が聞こえるようになるらしい。それがですな…。

 "かあさん、かあさん、いっしょにいこう" "ぼうや、おまえだけでも生きのびるんだ、さあ行きなさい" "いやだ、かあさーん!"

 "はいはい、それでもさくっと殺(や)っちゃいますよー。はい、さく、さく。"

 と、殺戮してゆくわけです。世界のため、愛する人のため、自分が生き残るため。もう、ゲームを進めれば進めるほど、どよーんと気分が落ちて暗くなってくるそうな。

 TVゲームはなんでも思いどおりになるとか、残酷なことを楽しむようになるとか、一律に批判される先生方がいらされますが、いまどきメディアにかぎらず、乱暴にひっくるめて一律に語るのは不可能なこってすな。

 さて、死体のヤマを踏み越えながら、彼(息子)がさいごに見るものはなんなんでしょうか?

 でも、お話のピースがぜんぶ集まるんは、四周目だったか五周目とか言ってた。

 話のさいごに、おまけをひとつ。

 息子のゲームの選び方、買い方は変わってると言ったが、オヤジも人のこと言えねえ。ゲームする気はさらさらないのに、雑誌とネットの評判見て、この"ニーア"のサントラを、発売と同時に買ってんすよね。サントラCDだけ。
 期待以上のCDで、いまでも気にいってしょっちゅう聞いてます。基本、おなじフレーズが繰り返されるんじゃけど、重く、ものがなしい。歌声と太鼓がすばらしい。詩の意味がわからんのに胸と腹に響くいい曲ばかりです。







  "ニーア レプリカント NieR RepliCant"
  プラットフォーム: PlayStation 3

2013年2月27日水曜日

ちょーのーりょく ですか?

 バレンタインデーが近づくと、根拠もあてもないのに、すごいミラクルなことがおきるんじゃないかと妄想がわきおこってたのは百万年前のこと。中高生ぐらいまでですな。

 それでも、おっさんになってからでも奇特なカタがおられてうれしいです。職場限定ですが。愛がある"事務レベル"ゆうとこです。

 で、なにがうれしいゆうて、お返しを考えるのがうれしいです。

 キトクな1名さまには、ホワイトデーを待たずして、用意したネタをお渡ししました。友チョコ状態でしょうか。

 ほら開けて開けて、とせかして、モノを見て、"なんじゃ、こりゃ!"と言われて、してやったり。やー、うれしいわ。よろこんでもらえて。

 もうひとかたはなんにしようか通販やオークションのサイトをぐるぐるまわって考えていた。仕事よりも家事よりもしんけんに。
 やっとコレにしよ、と決めたが、けっこうネタにしては高い。サイトをまわって安いとこをさがしたが、発売が古いせいでモノ自体がすくない。

 そこできゅうに思いだした。じぶんとこのマチのおもちゃ屋さんに、たしかあったぞ…。

 翌日のあさ、おもちゃ屋にまだあるか電話してみた。

 製品名を言って、特徴言って、そのシリーズが置いてあるとことは別んとこの高い位置にあった、とまで言うた。

 けっこう大きなおもちゃ屋さんで、ながいこと電話口で待ったが、"見つけられませんでした"、と店員の兄ちゃん。まださがしてみて、また電話してくれるとのことだった。

 数時間後にケータイに電話があって、"あ…、ありました"。

 われながら、すばらしい記憶力だわ(自我自賛)。そのおもちゃ屋には何カ月に一度しか行かんし、さいごに行ったのは家族用のクリスマスの仕込みんときだからふた月はたっている。もちろんそのしなもんに興味はあったが、買おうと思ったことはなかった。
 古い製品なので、何年も置きっぱなしになっとって、それを横目で見ていたものと思われる。

 このチカラが…、仕事とか家庭とか、建設的なことにいかせんもんだろうか? むりはしょうちで、そこをなんとか。

2013年2月24日日曜日

ヒーロー参上 新聞小説”紫匂う”


 もともと新聞小説を読む習慣はなかったんじゃけど、”親鸞”が活劇っぽくておもしろかったもんだから読みはじめた。

 つぎ(”正妻”)も、セックスレス夫婦の奇妙な信頼関係っちゅう感じでおもしかった。ラスト、殿様が泣きながら、叫びながらチャリこぐとこはよがったです。ほっとしました。

 で、つぎの時代小説がですね…。主婦のよろめき小説ですた。”よろめき”は死語か?

 主人公の武家の奥様が、もう、ばかばかばかばか! おまけにペアの幼馴染のお武家さまが、さらにばかばかばかばか。

 毎日、いらっいらしながら読んどった。主人公の奥様は、正義感はあるんじゃけど、典型的な直情型で、知恵がなけりゃあそりゃだめじゃろう、ヒトにまで迷惑かけるだけ、ゆう感じ。

 ほいでついに、おばかな二人はどうにも逃げられない絶体絶命の窮地になったわけであります。あー、もう。

 と、いうところで、さっそうとヒーローが登場。それまで地味に地味にえがかれてた奥様のご主人(お武家さま)であります。かっこえー、拍手喝さいです。”待ってました”、と声をかけたくなるぐらい。

 しずかで、ちから強く、知恵がありこころがある。しびれますな。

 この場面のために作者はいままでお話をていねいに置いてきたんだろうから、まさに自分は作者の手のひらでころころと転がされとるようなもんなんじゃけど、楽しくて気持いい。

 そっからは毎日またすげー楽しみで。朝の新聞が待ち遠しいっす。

 中途半端に知恵のついたガキのころは、勧善懲悪の水戸黄門やらばかにしよったけど、年とると、素直にわくわくするし、気持ちいいわ。





  ”紫匂う”
  作:葉室麟
  画:村田涼平

2013年2月16日土曜日

キャッツ

 息子が"キャッツ"を見に行く日、あさ飯を食いながら。
 がっこの授業で、芸術鑑賞なんだと。

わし:キャッツかあ。ええなあ、森三中。

息子:いや、そりゃ"キャッツ・アイ"じゃろ。

わし:そおかあ、森三中かあ。

息子:ちがうて、劇団四季の"キャッツ"だから。

 流れるように自然な会話(つっこみ)。ひごろの家庭教育の成果と思うんであります。

 で、見てきた感想は、"内容はようわからんかったけど、歌も踊りもスーパーじゃった"、そうな。

 ほんと、ええなあ。わしも見に行きたい。

2013年2月14日木曜日

日常

 自分が家に帰ると、娘が"いいもんある?"、と聞いてくる。

 それは、自分も読みたい雑誌やマンガやらを、きょうは持って帰ってるかと聞いている。

 あればわしよりさきに読みやがる。宿題がとちゅうだろうが何じゃろうが、興味あるとこを読みおわるまでは動かない。

 "あるよ"つって興味ない本だのを出すと、それはいいもんじゃあない、と言って、あっちへ行っちまう。

 ぼつりぼつりと、自分がオークションや通販で買った荷物がとどくんだが、これも一応、"いいもん?"と聞いてくる。自分はいっつも、いいもんと答えるんだが。

 きのうも包みがとどいて、封あけて中身を出すのを、娘は興味なげな顔で自分の前につったって見とった。

 中身は、TVアニメ、"日常のブルーレイ"。

 いっきにテンションが上がって、"ぃよっしゃあ"。で、ばしっと取って持ってった。

 とんびとんびで見ててすげえおもしろかったんじゃけど、自分が見たいゆうたらもう娘がビデオを消しとったりして、半分も見れんかった。すげーほしかったんじゃけど、全巻そろえるとべらぼうな値段になるので、おそろしくていままでガマンしとった。

 それが数日前、こころが弱っとって、衝動買いしてしまった。ポチっと。3巻ほど中古で。

 "よっしゃあ"じゃねえだろ、おめえのほうが小ガネためてんだから、ちったー出せ。

2013年2月8日金曜日

期間限定”黒糖ファッション”

 買い物帰りにお茶にすべえ、とミスドによった。

 コーヒーだけのつもりが、順番を待ってるうちに、あの、タマゴタマゴしたおいしいクリームの"カスタードクリーム"が食べたくなった。

 で、いざ順番がきて、おばちゃんに"コーヒー?(だけ?)"と聞かれたときに、"黒蜜きなこ"っぽい物体を発見した。そいつが、期間限定とやらの"黒糖ファッション"でした。
 とうぜん、それ注文。

 "黒蜜"ほどのインパクトはないけど、にがくない程度のほんのりした味と香りの黒糖がかけてあって、けっこうおいしい。化学反応ゆうたらおおげさじゃけど、ほほう、と気にとまるぐらいの味の変化があって、お得な気持ちです。
 オールドファッション自体がおいしいんだから、あんまりへんなもんをごてごてトッピングすんのは好きじゃない。"黒蜜"は邪道だわ。あれは自分には麻薬だ。

 はなしもどって、小学校の給食で黒糖パンがでる日はすげーうれしかった。最近の子どもらは、なんで黒糖が苦手なんじゃろうか? ふしぎだ。

2013年1月31日木曜日

勇者ヨシヒコ

 なぜか、続編まで放送されている。

 わざわざビデオにとって、一家全員で見ている。自分は興味ないんじゃけど、自分にはチャンネル権がない。

 自分が気になってるのは、魔法使いムラサキ役のタレントさんが、松本明子さんに見えることだけだ。

 まじ、それだけ。でも、どーしても似てる気がする。

2013年1月27日日曜日

こわい2

 "こわい"のつながりで、かわいそうなお譲ちゃんのはなしをしよう。

 うちの娘の友人で、こわいものがとても苦手な女の子がいた。

 ジェットコースターなんぞ、決して乗ることはなかったが、修学旅行の最終日は、かの有名なテーマパークだった。ネズミーランドじゃなくて、なんちゃらスタジオのほう。

 まわりの女の子たちで、ジェットコースターじゃないから、と説得して、あるアトラクションのコースターにいっしょに乗ることになった。

 これがひとつ目の罪。

 右端か左端か、どちらの席がましだろうかとお譲ちゃんが聞いた。で、うちの娘は家族でそれに乗ったことがあったんじゃけど(わしお除く。わし、置いてけぼり。)、どっちかの端に兄貴がすわってひどい目におうたのを覚えていた。ただし、どっちだったかがうろ覚えだった。
 んで、こっち、とどちらかをゆってお譲ちゃんをすわらせた。

 これが決定的な、ふたつ目の罪。

 けっきょくそっちの席は、"あたり"の席で、お譲ちゃんは最前線で、おどされ、びっくりさせられ、火であぶられることになった。もう、半泣きはとおりこして、全泣き状態。

 アトラクションがやっと終わって、コースターがホームに帰ったとき、お譲ちゃんはぐじゃぐじゃに泣きながら、こう言ったそうな。

 "ふざっけんな、オマエら、ブッ殺す"

 どんだけこわかったか、よくわかりますね。途中下車できんもんね、アトラクションは。

2013年1月24日木曜日

こわい

 きょうは、遅番だったんで、だれもいなくなってから、職場の建物を閉めて帰る。

 だれもいない、だだっぴろい部屋。とうぜん、ヒトの気配はない。とおくで古い空調のパチンパチンゆう音だけが聞こえる。

 ふとテーブルの上を見ると本がおいてあって、おー町田尚子さん(の挿絵)じゃん、と手にとった。

 絵と題名でわかりきっとったのに、立ったまま、その絵本をさいごまで読んでしまった。怪談だった。

 こわい。

 それから、建物じゅうをまわって、つけっぱなしだのドアだの窓だのをチェックしてまわるんじゃけど。

 こわい。

 指さし確認して、"よし"、と小声で言うんじゃけど。

 こわい。

 暗い建てもんの中をまわってると、どきどきして、ちゃんと見てるんだかわからんくなった。見るのがこわい。くっそ、こわい。もう許して、かんべんして、と思いながら歩いた。

 さいごに機械警備をかけて外に出た。まじでくそこわい。ふざけんな、だれなんだ、あんな本置いたんは。

 オトナになるとこわくなくなるわけじゃあない。ガマンしてるだけだ。







  "いるの いないの"
  文:京極さん
  編:忘れた
  絵:町田尚子さん

2013年1月18日金曜日

寝坊の 極意

 けさ、妻がせいだいに寝坊した。子どもらの尻をたたきあげるようにして学校へ送り出していた。

 妻は、目覚まし時計を時間差でふたつかけて、さらにその後に自分(わし)の目覚まし時計が鳴る。それで起き上がる。

 で、けさ、自分が目覚ましをセットするのを忘れていた。そんで三つ目が鳴らなかった。

 徒然草(つれずれぐさ)だったと思うんじゃけど、弓の名人の話があって、矢が、いま射んとするこの一本しかないものと思って射るのが極意だそうな。

 矢をつがえとって、引いてる手に二の矢をたばさんどいて、さらに他人が持ってる矢まであてにすんだから、そりゃあ当たらんじゃろう。

 で、えらそうに言っとる自分はどうだったか? そりゃあ、ひとつしかない自分の目覚ましが鳴らんかったんだから、とうぜん爆睡してました(寝坊した)。

2013年1月11日金曜日

かっこわるい でぃす

 帰り道のバイパスで、うしろから救急車が追いついてくるんが見えた。

 サイレンが聞こえんなあ、とは思ったが、ハザード出して徐行した。

 うしろに張り付かれて見ると、救急車でねくて、赤灯だけくるくる回してるワゴンのパトカーではねいですか。

 口では"まぎらわしいことしてんじゃねえよ"、とつぶやいていたが、まちがえて恥ずかしいのとびびったのとで、自分が行くんか抜かせるんか迷ってまごまごしてた。

 ほんなら、ジャマだからどきなさい、とスピーカでがなられた。追い越し禁止区間だった。

 それからは、やっぱり恥ずかしいのと、警察にまうしろに着かれてて気持ち悪いのとで、早く曲がってくんねえかなとか、間にクルマ入ってくんねえか、とか考えてたが、夜で交通量が少ないせいか間に入るクルマもなく…。

 大名行列よろしく、しずしずと何キロも走ってしまった。信号が黄色んなったらちゃんと止まって、踏切でも念入りに一時停止し、見通しのよい道でも制限速度プラス10km以内になるようにおさえて。

 あー、恥ずかしかった。ちなみに、20年無事故無違反です。

2013年1月10日木曜日

こづかいちょう のこと

 ずいぶんまえ、電子手帳(Palmって知ってます?)のころから小遣い帳をつけてる。

 お金の使い方をチェックするような、きちんとしたつけかた、使い方ではなくて、あとなんぼお金があるのかを確かめる程度のてきとうなもん。

 まいにち、ちびちびとスマホのエクセルに入力しているが、月はじめやおわりに精算してみると、かならずけっこうな額の"使途不明金"が発生してしまう。

 マイナスならまだわかるが、プラスのこともあるんでわけわからん。家の買い物をして清算するときに多めにお金をもらいました、ゆうレベルでなく、軽く数千円、残金が多かったりする。

 で、この年末年始。

 クリスマスのプレゼントから始まって年はじめの休暇おわりまで、すんごい買い物を毎日のようにして、んで家のもんは清算してもらって、としよったら、かんぺきにわからんくなって、手帳をつけるのを中断してしまった。

 ヒゲの生えた高校生やすかした中学生に、いまだにサンタが来るゆうのもどうかと思うが、休暇中にひごろきちんと買えない日用品だのをいっきに買ったのも痛かった。来月、さ来月に、口座からもばんばん落ちそう…。

 家計簿のコツは、あまりにきちんとつけようとしないことだそうな。その方が長続きするそう。

 ちゅうわけで、"いろいろあって"、今年のお小遣い帳は、1月の10日から始まるわけであります。さっき百均で買い物してしもうたんじゃけど。あっ、それにいま、ミスドでコーヒー飲んでるわ。

2013年1月1日火曜日

もう 中学生

 大晦日の晩は、一家でなんかゲームをすることになっている、らしい。ゲームは人生ゲームだったりボードゲームだったりと、TVゲームに限らない。

 中年のおとん、おかんにヒゲの生えた高校生(息子)と中二の娘の一家4人が、本気でゲームやカードをして遊ぶ。

 娘がえらくはりきって仕切っていた。

 けっきょく、"生き残りゲーム"から始めることになった。十字にレバーが敷いてあって、上に乗ってる玉を落としあうやつ。

娘:ほらっ、自分の玉の色決めて。
  そうじゃ、着てるパジャマの色にして。うあー、ピンクがっ、ないっ!(頭をかかえる)
 ※娘はピンクのパジャマを着ていた。
わし:・・・。

 おもしろい。世の中学生女子が、こんなに親しみやすいとは思えない。アニメ"日常"のお嬢さんたち(のテンション)を思い出した。