2012年3月29日木曜日

”見なされる差別 なぜ、部落を避けるのか ” 奥田均著

呪術的なものに縛られ生活しているわけでなく、職業も住所の移動も自由である自分たちが、なぜ、部落差別をいま現在も克服できないのか?

 いまの差別のありようを、この薄く、平易な文章の本が答えてくれる、ゆうか整理してくれる。すっときもちに落ちた。

 大阪の実例やアンケートをひいて、ていねいにていねいに、仮説を説いてゆく。

 大切なヒトを思う、その思いが世界を不幸にしているのかもしれない、というようなことを初めて聞いたときは、すごいショックを受けた(BSアニメ夜話"鋼の錬金術師"にて森達也氏)。

 読みながら、そのことを思い出した。悪気のない差別。悪気のない悪。それは、無知、無明、想像力の欠如からくる。ヒトに牙をむいていることに気づかない。だからこそ容赦なく、残酷だ。
 知らないこと、思わないこと(考えないこと)は、罪だと自分は考えるようになった。

 んで、ただなぜいまが悪いのか、だけで終わると、暗いきもちになるだけなんじゃけど、この本では、どう解決してゆこうか、が書かれていて、「きっと世間を変えることができる」、と結んである。それがまた説得力がある。
 タバコを見る世間の目はかわったじゃないか、と。

 おー、確かにっ、とヒザを打った自分の右手には、煙をくゆらしてタバコがあったんじゃけど…。





"見なされる差別 なぜ、部落を避けるのか"
奥田均/著 出版社名 : 解放出版社

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