2013年6月11日火曜日

アンソロジー カレーライス!!

 カレーライスは子どもの好む食べ物と思っていたが、そうでもないらしい。それも最近の話ではなく、戦前のその前から。

 カレーについて、作家や劇作家、はては映画監督までが書いた文章を、ごった煮に集めた本。昭和30年代以前のストリップに触れた文章があると知人に教えられて読みはじめた。

 さいしょの何編かを読んだだけで、後光のさすような文人がカレーに関する文章を書いてることに、びっくりぎゃうてんする。それも、ちくちくと薀蓄を述べるようなもんでなくて、小麦粉だかをまぜくった祖母のつくったカレーだけが…、などと大作家に書かれると感動する。

 女子高校生の、叙情にみちたカレーとタバコの話に感動し、とつとつと父親の思い出とともに語られるカレーに読みごたえを感じ、エアカレーおかわり(夢ん中でカレーおかわり3杯)の話に大笑いさせられた。

 だれがどんな話を、ゆうのは読んでからのお楽しみ。

 本としては、だれがどんなカレーがうまいと思うか?、ゆうことと同じく、まったくのごしゃまぜ。でもカレーにこだわりのあるヒトも、とりあえずカレーのヒトも、読んだら、ふっふっふ、と笑ってしまうこと受けあい。

 お気に入りをみっつ挙げると…。

 静(せい)の人と勝手に思いこんでた小津安さんが、"オレにカレーを食わせろ うがーっ"に近い事件をおこしたっちゅう武勇伝とか、内田百�先生のひょうひょうとした、"わたしはカレーを食べに来たのよ (金ならもうないし)"と、 内館牧子氏の、カレーをレスラーしゃがみ食い萌え、がえがったっすねえ。

 ほかにも、にまにましたり感心したり、楽しくてちょっと元気でたぜい。

 さいごに駄文に蛇足をふたつ、"おうちカレーが最高でなにが悪いんじゃー うらー"(寺山氏に)、ほれと、わたし個人の最高の思い出カレーは、"飛龍"のカレーです。フルーツカレーだけはいただけませんでしたが。









"アンソロジー カレーライス!!"

阿川佐和子 (著), 阿川弘之 (著), 獅子文六 (著), 東海林さだお (著), 安西水丸 (著), 滝田ゆう (著), 寺山修司 (著), 中島らも (著), 林真理子 (著), 藤原新也 (著), 古山高麗雄 (著), 町田康 (著), 色川武大 (著), 向田邦子 (著), 村松友視 (著), 山口瞳 (著), 池波正太郎 (著), 吉本隆明 (著), よしもとばなな (著), 吉行淳之介 (著), 伊集院静 (著), 泉麻人 (著), 伊丹十三 (著), 五木寛之 (著), 井上ひさし (著), 井上靖 (著), 内田百� (著), 内館牧子 (著), 小津安二郎 (著), 尾辻克彦 (著), 神吉拓郎 (著), 北杜夫 (著), 久住昌之 (著), 佐内正史 (写真)

出版社: パルコ (2013/2/28)

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