2011年11月3日木曜日

よりみち

 9時半過ぎぐらいか。仕事の帰り。

 コーヒーを一杯飲んで帰るべ、と思ってミスタードーナツによったら、ちょうど大掃除の日で、もう持ち帰りしかできないとのことだった。

 しゃーないのでちょいと歩いて喫茶兼ショットバーへ。

 店内はいっぱいとはいわんが、けっこうお客が入ってた。

 薄暗いのと距離とでよくわからんが、びっくりしたような顔でこっちを見ている客がいた。
 目をこらすと、15年ばかり"消息を絶ってる"友人だった。

 「お知りあいですか?」と店の嬢ちゃんに言われながら、さいです、とカウンターのとなり席にすわった。

 道ですれ違って声をかけあうことは何度かあったが、ゆっくり話すのは(飲みながら)、ほんと15年ぶりだった。
 おっさんふたりで、体重の話で盛りあがったのは年のせいか。

 むかしと変わらずヨタ話したり、いまどうなん?、とお互いの話をしたりしてるうちに1時間ぐらいたってた。友人はビールのおかわりをし、自分はコーヒーのおかわりをした。

 で、このショットバーに来たのは実は目的があって、それはお酒の空ビンをもらうこと。
 前に来たときに、"電気ブラン"があと一〜二杯分ぐらいしか残ってなかったので、つぎ来たときに飲み干して、ビンをもらって帰ろうと思っていた。

 カウンターにすわったときに、ありゃ?、いつもんとこにないわ、と思ってた。店の嬢ちゃんに聞くと、「マスター、マスター」と言いながら店の奥に行って、"電気ブラン"の空ビンを持ってきてくれた。
 自分がほしいと言ってたのをマスターが覚えてくれてて、空になったときにとっておいてくれてた。ついでに「狙ってるヒトがたくさんいたから」っちゅうようわからん理由で、別の空ビンもくれた。フラスコみたいにひらべったくて、ラベルの裏に、いかにもローマの遺跡です、みたいな競技場(闘技場?)の写真が、ビンの反対側から見えるように貼ってあった。お客さんの土産で、日本に入ってないだろうとのことだった。小さなマチのご当地もんだろうか?

 ほいじゃまた、と友人に別れを言って、お店のマスターとお嬢ちゃんにお礼を言って店を出た。

 祝日の前の日なんでそこそこ飲み客が歩いてたが、やっぱ少ないようで、そこここのスタンドのお姉さんが、店の前に立っていた。

 ずらずらとならんで止まってたりゆっくり動いてたりするタクシーを縫うようにてくてくと繁華街(飲み屋街)を歩いて、家路に向かった。

 手にお酒の空ビンをふたつ持って。

 なにやっとんじゃ、わし。

0 件のコメント:

コメントを投稿